第9話

「最後だけホイールで攻撃してきたのはいい案だったぞ!」

そう!俺が考えたのは、タイヤで殴るにはスピードが遅く、防がれるのでホイールで殴るという事を試してみた。

「タイヤだけだと簡単に防がれるので、軽くしてみようと思って・・・・」

「なかなか良い考えだったが土壇場での攻撃で身体の動かし方がメチャメチャだったからタイヤとホイールの組手は交互にしていくぞ!

んじゃ、筋トレから!」



「今日はここまで!」

「ありがとうございました!」

今日も死にかけたー。

スキル使いすぎて精神的にも身体的にもキツイしさっさと帰って寝よ。



朝一で会社に行って、さっそくダンジョンでゴブリン相手にタイヤで戦ったり、ホイールで戦ったりと昨日の復習を兼ねて狩り続けた。


「ふぅ〜

少しやけど、スタイルが安定してきたな!

この調子で頑張るか!」


そこからゴブリンを求めて探し回ること数十分・・・・・


クギャ・・・グギャ・・・ギャ


おっ、ゴブリンの声やな!やけど、なんかいつもと鳴き声が違う気がするなぁ〜と思いながら見てみるとそこには、真っ黒な肌をしたゴブリンが居た。


「なんだ・・・・あのゴブリン!肌が黒い!

武器が槍?」


クギャ・・・グキャ!


あ、目が合ってもーた!


とりあえず、いつも通りにタイヤを召喚して構える!


クギャ!と叫びながら、黒ゴブリンは距離を詰めて来る!



クギャ!ともう一声叫び、槍を振り下ろしてきた!

振り下ろしかーい!とか思いながら防御するが、間合いが違いすぎる!


タイヤ戦法で戦っているが、攻撃するまでに振り下ろされるのでなかなか接近が出来ない!


どーする??


とりあえず、タイヤを2回連続で投げる!

1投目、防がれた!

2投目、当たった!

当たってしまった・・・・

てことは、タイヤ投げつつ接近すればいいのか!

よし、やってみるか!


「オッラャ!」

ブンッ!


キンッ!


「もういっちょ!」

ブンッ!


ボカッ!という音がなり、運良く鳩尾に入ったみたいで片膝を着いている。

この機会を逃さないように黒ゴブリンの頭に向かいタイヤを召喚する!


グギャ!


そして、頭を目標に投げる!落とす!を繰り返しながら近づく。

反撃されないように槍を奪い、放り投げてから、背中にタイヤを3つ載せて、頸椎を集中的にホイールで殴った。


「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」

めちゃくちゃ腫れた頭頂部と首の付け根の形がおかしくなるまで攻撃を加え、動脈を掻っ切った。


そういえば、槍を持ってたなと思い出し探してみる。


やっと見つかった!

かれこれ20分は探した気がする!

めちゃくちゃ遠くに放り投げて探すのに疲れた!


一応このゴブリンの死体と槍は納品してみる事とする!


今日はちょっとだけトラックが重くなる日だなと思いながらダンジョンを後にした。

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