第10話

閑話休題

と、まぁそんなこんなでモールに到着した。

「そういや坪井君は何か買いたいものでも?」

「特段そういうのは無いんだけど、折角午前までしか学校無かったわけだし、ゆっくりいいかなーって。白川は?」

平日のお昼時ともあり普段来る休日よりかは多少人通りは少ないし色々見やすい

「んー私も特に無いかな、でもまぁ平日の昼間に遊ぶって何か得してる気になるし良いよね。」

「普段しないことって何か好奇心くすぐるよね。あーそういやお昼どうする?」「私は特に食べたいの無いんだけど何かある?」

うーんと考え込んだ割には何でも良いんかいな。

「乙女が期待するオシャレなランチとかは期待されても困るぞ。」

そんな店行かないし知らないし俺とは別世界の人間が行く場所だ、うん。

はぁとため息をついて

「中学生なのにそんなお昼要求しないよ、普通にフードコートとかのでいいよ。」

さいですか、たまたま事前に下調べする機会があって身構えておいたのは言わないとして。


「んーじゃあ俺の今食べたいものでいいの?一応確認の聞きはするけど」

「いいよ~てか坪井君の好物も気になるし」

そりゃ食べに行く友達なんてアイツだけどし男だからなぁラーメンとかだけど女子連れては何か違うし、他にか…

「そうだなー串カツとか…昼から重いかな?」

まぁ串カツならギリありじゃないか?無しか?うーん!そういうの分からんけども!「おー良いね、確かお昼用のランチみたいなやつあるよね~確か店舗入ってて高くないし行こうか。」


良かった、少なくともハズレを引いてるわけではなさそうだな、多分。

というわけでフードコートではないが店舗としてある串カツ屋に入りランチセットを食べている「昼から重いかと思ったけど大丈夫だった?今言うのも何だけど。」

「ん?さっきも言ったじゃん大丈夫大丈夫、私もお腹空いてたからコレくらいで丁度良かったよ。」

「恥ずかしい話だけど、女子とご飯なんてほぼ行ったこと無いから、そう言ってくれると助かるよ。」

「意外だね普通に誰とでも行くのかと思ったけど、あーそっかそもそも友達が」

うん皆まで言うな

「そーですよ悪かったね!」

白川は苦笑いしている。

「まぁまぁ、これから友達増えるかもしれないし?」

「それ俺が皆でワイワイ遊んでる姿想像して言える?」

「うーん、出来るか否かで言うと否か寄りではあるかな」

…でしょうね「まぁそんなもんよね」

と、注文した串カツが出てきた。牛串カツは勿論、ここのアジとキスのは中々美味しくリピートしている。


「坪井君、魚好きなの?」

「そうだね。結構好きだよ。揚げ物とかじゃないけど刺身とか塩焼きとか家で食べるね。」

「へー私の家は魚あんまり出ないから。」

「…一口、いる?」

他意はないのだが、何となく言い出しにくかった。

「あ、うん。じゃあお言葉に甘えて。」

「美味しいね、私こっちの白身の方が好みかな。」

「シロギス美味しいよね。分かる。」

雑談をしているとお昼時というのもあり席が続々と埋まってきた。

「そろそろ混んできたし出るとするかね。」


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