日記は古い順に目を通してます

 たまに怪文書が挟まるのを除けば父の日記、結構面白いんだよな。

 ほとんどが1〜3行位で終わる簡素な内容なんだけど、でも面白い。マジで父さん友達いたんだな。大学の時は。洋食屋で皿洗いのバイトしてたって話は聞いた事あるけど、店の名前とか場所は聞いたことなかった。大学の近くだって。この店はググったら代替わりしてまだあるみたい。そのうち行ってみよ。父の出身大学は一応伏せとく。地域とか路線で言うなら一応東急線?かな。

 父、家族なのにプライベートがよくわからん、みたいなところちょっとあったんだよな。家族をないがしろにしてたとまでは思わんけど、定年退職するまでは結構仕事人間、て印象はあった。出張とかも結構あったし。そんで趣味は読書、みたいなさ。しかも大体図書館で済ませちゃうタイプ。あとはたまに母と映画観に行く位だったな、趣味らしい趣味って。


 時々挟まる怪文書、ひかりかみ以外でよく目に付くのが「はきむすめ」?

 最初に母と一緒にあの場でバラバラっと流し読みした時に何度も目についたのがひかりかみ、改めて最初から丁寧に読み直してみたらはきむすめもちょいちょいでてくる感じ。

 ひかりかみは寝言で何回も聞いた覚えがある、って母が言ってたので、目につきやすかったってのもあるかな。父に「変な寝言言ってたよ、ひかりかみってなあに」って昔聞いた事があるらしいんだけど、父はきょとんとした顔で「寝言に責任は持てないよ、俺にもわからない」と返して来て、それからは余り寝言について聞くのは止めたそうだよ。

 それで毎日の日記の最後にそういう謎の文字列が書かれてたり、日に寄ってはそういう文字列だけしか書いてない事もあったり。毎日ではない。1週間に少ない時で1回多い時で3回挟まる感じ。でもどれも文脈無視で明らかに浮いてる言葉なのがザッと見でもわかる。

 あとはまだよくわからん。言葉をなしてるのかもわからんのよ。怪文書、というかたまに語尾が崩れる感じもある。

「〜でした」が「〜てくな」になってる、みたいなの。これは方言ではないですよ、ってタカハシさんがきっぱり言ってた。タカハシさんも和歌山の出だって言ってた。父とはちょっと離れた地域らしいけど。多分父の実家のある場所の方が圧倒的に不便な場所で、タカハシさんは県庁所在地の出身だってさ。


 カワフチさんにはとりあえずハガキで亡くなった事、父の日記にあなたの名前と思われる記述があったので連絡しました、という事を簡潔に書いてポストに入れた。私の電話番号添えて。

 葬式の時の芳名帳見たら名前無かったし、多分来てないんだと思う。住所見たら関東住まいじゃなかったしね。ていうか葬式は仕事関係の人しか連絡つかなくて。

 それにしても仕事以外でポスト使う事ってほんと減ったなあ。去年サブスク加入するまではたまにTSUTAYAの宅配レンタル使ってたけど、それ以外だとほんと年賀状以外でポスト使う事ってほとんどなかったなあ。


 とりあえず昼飯休憩終わり。今夜は兄貴に会う予定なので頑張って午後の業務終わらせる。ねむい。

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