第5話
「ふわ~、イリスお嬢様にシャリーお嬢様可愛いです」
「うふふ、そう言ってもらえると嬉しいわ」
そんなほのぼのした会話を母上とミリーが『キャッキャッ』しながらしている
僕は今、妹達に指をガッチリと掴まれて
「「だ~ぃ」」とニコニコしながらこちらを見られている。
あれ、妹ちゃん達赤子にしては握力強くないか?イテテ
何故こんな状況になったのか
~ 10分程前 ~
「母上、お身体は大丈夫なのですか」
「ええ、ケインは心配性ねメアリーが母子共に健康ですよってお墨付きよ」
「よかった、メアリーさんが言うのなら安心出来ます」
するとミリーが『坊ちゃま酷いですょ』あーあー聞こえな~い
「ケイン坊ちゃま、ミリーもソフィー様の為に頑張っていましたよ。私も助かりました
そう言いながら「ソフィー様、果実水をどうぞ」
「ありがとうメアリー」そんなやり取りをしている
「そうですよ坊ちゃま、ミリーだって頑張ったんですから」フフン
胸を張りながら言うミリー(確かに成長してるなナニかを見ながら
「いや、ミリーが頑張っている事は知ってるから。いつもありがとうねミリー」
「フワッボッチャマガスナオ」ボソ
失礼な、僕だって褒める時は褒めるよ
「それよりもほら、ミリーも妹達をもっと近くで見て見なよ」
「宜しいのですか?」
「ふふ、良いわよいらっしゃい」
「でわ、失礼して」
「僕ももっと近くで見よう」
うわぁスッゴい可愛いなあ、あっ起きちゃった
「きゃぃ」「うぅぅ」
イリスは御機嫌そうだけど、シャリーが泣きそうになる。
咄嗟に僕はシャリーの掌に指を握手する様な感じで差し出す。
するとギュッと柔らかい手で握ってくる
『うわぁ柔らかいなぁ』そんなどうでもいい事を考える、機嫌が良くなったのか
「あぃぁ」そう言いながらニコニコ顔で僕を見る、可愛すぎだよもう
良かったぁ、ホッと一息ついたつかの間今度はイリスが泣きそうになる。
母上とメアリーさんが宥めようとしているが、効果はいま一つ
「あぅぅうぅ」
今にも泣き出しそうなのでシャリーと同じ様にイリスにも、僕の指を握らせてみる。するとイリスも御機嫌になったのかキャッキャッしながら指を握ってニコニコ顔になる
母上は「お兄ちゃんの事が大好きなのね」
そう妹達に言う、ミリーは「私もお嬢様に触れてみたい」
ボソっとそんな事を言いながら手をワキワキさせている
で、現在の状態へと戻る
「坊ちゃまはお嬢様達に好かれておりますね」
「まあ嫌われるよりはいいけどね、ミリーも妹達に触れてみる?」
「宜しいのですか」
母上をみると
「そうね、ミリーもメアリーの手伝いを一生懸命頑張ってくれて助かったわ。いいわよミリー、こちらにいらっしゃい」
「ありがとうございます奥様」
ふわ~柔らかい可愛い柔らかぁいを連呼しながら妹達に触れるミリー良かったね
そして、そろそろ夕食の時間も迫って来たので戻ろうとするのだが、ここで問題発生
妹ちゃん達が指を離してくれないのである。
「イリス、シャリーそろそろ指を離してくれないかな」
淡い希望を持ちながら話しかける
「だぁぃぅあ」「あぃあぉぅぃ」キャッキャッ
まあ通じないんだけどね(知ってた
さて、どうしよかなと母上に相談しようとしたら
「あらあら、二人共ケインの指を離したくなさそうね。そうだわ、ケイン今日はここで夕食を一緒に食べてい行きなさい」
、、、えっ、母上
「母上、流石にそれは如何な物かと」
「大丈夫よ安心して、それにケインと久しぶりに夕食を一緒に食べたいわ」
「父上が許してくれますかね」
「許してくれるわよ、そ・れ・に、イリスとシャリーももっとお兄ちゃんと一緒にいたいわよね」ねーっと母上
「わかりました、母上、父上の説得お願いします。僕もまだ妹達と一緒にいたいので」
「任せなさい、ミリーちょっとこちらに来てくれる」
「はい奥様」ミリーは母上に耳を近づけ
「......で、...は..さ.....。」
母上は何を言ってるんだろう?
「それじゃあ、お願いねミリー」
話が終わったのか。ん、ミリーの表情が
「畏まりました奥様、お任せ下さい」ビシッ
まあいいか、ミリーは父上がまだ仕事をしている執務室へと向かう
「母上、ミリーには何を言っ、、、、」ブルッ
「ケインは気にしなくてもイイノヨ」
笑顔の母上、笑顔なんだけども笑ってないコワイ
これ以上は危険と判断ケイン撤退しますキリッ
その後、許可を取りに行ったミリーが「許可が出ました」フンスと、戻ってきた
夕食は美味しかったよ、ただ、両手が妹ちゃん達に握られっぱなしだったので母上とミリーの『あーん』攻撃で恥ずかしかった///
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