第55話

そして、夏とヒロは優の様子を見て気がつく。


悔しそうにしていると、


「・・・」


優は唇を噛み、自分で理解していないが、ゆうの感情は


全てを取られて悔しいのだ。そしてあの犯罪者に全てを狂わされたことを認めたくないのである。


「・・・」


そのため、優は自分の怒りは感じているが、その相手は奴らに向けてとまではトラウマの二人がいる前では冷静に考えることが出来ないのだ。


夏「・・・」


夏はそんな、優に気がつき怒りで震える手を握ろうとする。


パシッと、音が鳴り


優「・・・はぁ、はぁ。」


夏「ご、ごめん」


自分がまたしてしまったことを理解する。そして痛いことをしてしまったのに、二人から心配される視線を向けられる。


それが苦しい。


________


二人はその後、優に一言今日は行くと告げて、部屋を出た。

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