第15話、婚約話の多さ

何でジーク・ブリテンがココリ・ノエールを俺につけさせたのかはすぐに理解をした。



その日の夜に約束通りにパーティーに参加をしたけどいろんな貴族の娘さんからお誘いと婚約の話を多く持ち掛けられて大変であったのだ。



その場は今宵はこのココリちゃんと共にいることにするからまたの機会でと言っては断ってまた来ては断っての繰り返しだった。



でもココリちゃんがいなければ断る事も出来なかっただろうしそうなると更に疲れてしまうから非常に助かっていた。



「ココリちゃん、本当に助かりましたよ。あなたがいなければもっと彼女達の相手をすることになっていましたから」



「いいえ、私こそ本当にありがとうございました。昼間のあの教訓は活かして私も融合魔法使えるように頑張りますから」



そう言ってくれるだけでも嬉しいな、教えて良かったと思えるよ。それにしてもジーク・ブリテンは何処に行ってしまったのであろうか。



婚約話が多すぎて探す暇もない、美味しそうな料理があるから静かに食べて夜景でも楽しみたいのになと考えていた。



そんな時に声が上がってきた方角を見てみるとそこには滅茶苦茶に整えてきたジーク・ブリテンが現れたのである。



やはり主人公の弟だけにかなりのイケメンだなと思いながら見ていた。そして近くにはジーク・ブリテンの母親も参加していたけど歳はそこそこいっているはずなのに滅茶苦茶に綺麗でやはりジークのイケメンは母親の血だなと思っていた。



すると国王も現れて宴の挨拶を始めた。



「よくぞ、皆の者。集まってくれた、今宵の宴は我が息子が神々すら叶わなかった融合魔法を使えるようになった事を祝って集まってもらった、話を融合魔法を使えるようになったジークに後は話を聞くように」



そう言うと周りが一斉にざわつき始めたけどまあ、いきなり融合魔法が使えると言うか編み出したと言われても信じられないだろうしこの目で見ても本当なのかと思うぐらいだから仕方がないけど俺はこのすきにどんな料理が並んでいるのか確かめてみようと気にせずに料理ばかりを見ていた。



「それでは父上から言われたので信じる者もいれば信じられない者もいると思いますのでこの場で披露をしますので見ておいて下さい」



そう言い終えると向こうから凄い歓声が上がり成功しているのだなと思いながら俺は何を食べようかなと見ていた。別に成功すると思っていたから心配せずに今は俺のお腹の減り具合を心配して食べ物を見つめて考えていた。



「そしてこうして僕が融合魔法を扱えるようになったのには一人のとある先生が僕に対して分かりやすく教えてくださった事にあります。そしてその先生もこの場に来ておりますので皆様も知っておいて下さい。先生、是非とも僕の近くまで来て下さりますか」



・・・うん?何か呼ばれた・・・あれ!?呼ばれたのと思いですぐに向かう事にした。全くも俺は今夜、何を食べるか考えていたのに急に呼ばないでくださいよと思いながらも向かおうとした時にジーク・ブリテンの近くから神秘の光みたいなものが現れた。



現れたのは女神と言うかこの世界の女神様のエアリス様であった、俺は何でーー!!??この時代ではまだ邪気に汚染されて凶暴になって危険な状態だったのに・・・いや、あれだわそう言えば俺が治していたわ。



いや、あれですよ。裏ボスに挑む時に必要だったから助けただけですからその後に女神エアリスから結婚を申し込まれたけどとりあえず俺は人間ですから死んでから考えますと伝えるとなら人としての人生を終えたら結婚してくれるのですねと嬉しそうにしていたけどあれは冗談だよな?



助け出してからこちらを見るたびに顔色を赤くして時よりハァハァと息を荒くしていたけど俺の考え過ぎだよな。



まあ、そうして俺は無事に裏ボスに戦いを挑むことができたのだけどあまりにも楽しさのあまりに裏ボスを倒してしまったのだ。



もちろんの事、裏ボスはラスボスよりも強いのでこれでは物語を壊してしまうと考えた俺は女神に力を抑えるアイテムをお願いした。



そのアイテムは本来はレベル上げの時に使うものであるけどこんな場合でも使えるのだなと思ってお願いをしたら向こうがこれで弱体化したマサキさんを襲うのも・・・いや、できるなら襲われたいと何かもじもじとしていたけど俺は見ていない事にした。



そんな訳で力を抑えているのが今である、本来の2割ぐらいしか出すことが出来ずにまた死にかけても5割ぐらいしか出せない鬼畜アイテムだけどその代わりに経験値が10倍だから使いたくなるよな。



実際にレベル上げにはかなり助かったからな、それはそれとして裏ボスを倒してしまったので世界はかなり安定してきている。



いや、本当ならば主人公たちが倒すべきだったのに倒してしまったことは不味いと思ったけどやはりオタクだから何処までできるのか気になるじゃん。



そんな気持ちで向かったら裏ボスを倒してしまうなんて・・・まあ、裏ボスだからまだ救いはあるけど。



だからこれ以上原作を破壊しないためにもおとなしくすることに決めたのだ。でもないとイベントがこの目で見れなくなってしまうからな。



そんな訳でできる限りに大人しくしていたのだけどこんな所で大事にしないでほしいと思っているとエアリスが声を上げて話を始めたのである。



「大地に住む可愛い信者たちよ、私はエアリス。この世界を守っている女神でございます」



先ほどと違ってエアリスからは女神のオーラを感じ取れるので誰もが疑うことなく信じていた。



まあ、俺もあんな変態な行動をしていないのであれば信じるのになと思うのだった。と言うかこのまま女神から寵愛を受けるのは嬉しいけどこのままだと主人公たちが影響を与えてしまうのでないかとそちらの方で心配になり始めていたのであった。

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