第14話、決勝戦

頼まれたので俺はジーク・ブリテンにも教えた方法で教え始めた。それにしてもこのココリ・ノエールは何処かで見覚えがあるなと思っていたら教えている途中で思い出した。



このココリ・ノエールはこの白龍伝説に登場する敵キャラじゃないか。確か最期は堕天使になって主人公たちに襲いかかってきて返り討ちにあって死ぬはずだった。



元々彼女は天使の血が流れているから深い悲しみなど負の感情大きくなった結果、堕天使になってしまった。



そうしなければ普通に美少女として生きられたのにと思ってみていたぐらいだからこの世界だけでも無事に生きてほしいなと思いながら魔法を教えていた。



やはり原作キャラだけにセンスがよくこの調子ならば早めに覚えることができるようになるだろうなと感じていた。



そうして向こうが疲れたのでこのまま棄権しますと言って俺はある意味不戦勝となってしまった。



勝てた感覚が全くもないのですけどそして向こうも圧倒的な強さの前にすぐに棄権をしてしまったので事実上決勝戦のみとなってしまったけどこの決勝戦だけは本気でやらないと勝てないことは理解をしていた。



あれからもジーク・ブリテンは強くなっているだろうしいくら俺もそこそこ強いとは言え負けてしまうかもしれないからなと感じて舞台に上がっていた。



やはり強くなっているのか前よりも気配が桁違いに強くなっていたので気を引き締めるとジーク・ブリテンが笑顔で話をしてきた。



「先生!こうして戦えることを光栄に思います。ですがそう簡単に負けるつもりはありませんから」



いや、普通に強敵ですからそんな滅茶苦茶に強い設定はしないでほしいですと思いながらもお互いに見つめて勝負が始める瞬間を待っていた。



「それでは両者、試合を開始して下さい!!」



それを言われた瞬間に俺は早速ファイアートルネードを繰り出したけど遅れてだけどジーク・ブリテンも俺と同じようにファイアートルネードを出して応戦していた。



それを見ているだけでも信じられないぐらいに会場は燃え上がって声を出していた。



まあ、出来ないと言われた魔法をお互いに使えたらそれはこんな風になるよなと思いながら次にウィンドを唱えて風に乗り素早く移動してから待たしてもファイアートルネードを繰り出して攻撃をした。



するとジーク・ブリテンは先生も驚いてくれますかなと嬉しそうにして何かを始めた。何を始めるつもりだと思っていたらジーク・ブリテンは嬉しそうに話すのだった。



「先生に少しでも近づいたことを証明したくて僕個人で編み出しました!ラバ!」



何だと思っていたら炎魔法と岩魔法が融合してこちらに向かって来た。いやいやいやいや、炎と岩の融合魔法!!??ジーク・ブリテンあなたはとんでもない人ですからと言うか俺を超えているかもしれませんですけど!?



そう思いながらもファイアートルネードで応戦するとまだ完全に出来上がっていないのか炎魔法が強いので風で吹き飛ばせた。



危ねー!、これが完成していたら真面目に俺が負けそうだったかもしれないと思いながらもどうするべきかと出方を見守っていると周りからはもう目の前のことが現実なのかと思うほどに常識を超えた魔法が次から次へと繰り出されてもう会場は深夜テンションを超えていた。



そうして俺はならばと俺は両腕に同時にファイアートルネードを発動させた、魔法は通常は両腕を使うものだから基本的に片腕では魔法の発動は難しいそれが上級または融合魔法となれば尚更にでも俺は何とかして習得することができた。



それを見ていた会場はえーー!!!???と声が上がって驚いていたけど対戦相手のジーク・ブリテンは流石、先生!と褒めていた。



俺はそれらを同時にジーク・ブリテンに向けて放った。無論、相手も必死に相殺しようとしたけど2つ同時の威力の前ではそれも叶わずに吹き飛ばされて場外まで飛んで勝敗は決まった。



「しょ、勝者、マサキ・フリード!!」



良し!これでひとまずは満足かなと思っているとジーク・ブリテンがお見事です、先生!先生はいつの間にあの様な方法を編み出したのですかと興味津々であったが俺からすれば殿下の炎と岩の融合魔法の方が驚きましたけど一人で!?と聞いた。



するとはい、一人で頑張りましたと答えて俺はやはり原作キャラは桁違い過ぎませんかと思うばかりだった。



それはそれとして実は今の試合はジーク・ブリテンのお父さんつまりは陛下も見ていたらしく今夜、王城でパーティーをするから二人とも出席をするようにと命じられた。



嘘でしょう!?疲れた上にこの戦いで思った疑問点など検証したかったのにこんなタイミングで呼ばれるなんてついていないなと思っているとジーク・ブリテンが先生、パートナーがいますか?居ないならココリ・ノエールをつけさせますけどと言ってきた。



まあ、パーティーだから気にしないでと言ったけどだからこそですと強く言われたので俺は素直にココリ・ノエールと共にパーティーに参加する事になった。



そしてどうしてパートナーが必要だったのかは今夜、その理由を知る事になるのだった。

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