第2話、好きな世界に転生したオタク
俺がこの世界が前世で滅茶苦茶にやり込んでいたゲームの世界だと気がついたのは十歳の時でそれまでは好きな世界に似ているなと思っている程度であった。そんな都合よく好きな世界に転生などあるわけ無いと思っていたから。
しかし、時間が経つにつれてこの世界が似ている世界でなくて本当に同じ世界だということに気がついたのである。
それに気がついた時は滅茶苦茶に喜んだけどこの世界で前世から一目惚れをした女性とは付き合えないと思うとなんか悲しくなったけどそこは仕方がないとして諦めてそれはそれとしてこの世界での楽しみに方を探した。
なんせこの世界の主人公はこの国の王子で俺は貧乏男爵貴族だからいくらなんでも無理があった。確かに平民だけではないからまだマシかもしれないけど上の貴族からすれば大した差はないと感じられているのが現実であった。
この世界は前世でやっていた白龍伝説と名前で恋愛ゲーム・・・と言うより大人のゲームでもあり色々とやり込んでいた。
普通にシナリオも面白いけどRPGとしても滅茶苦茶に完成度が高くリメイク版の全年齢版も作られるほど人気でリメイク版のシナリオも文句はなく成功していた。
その為に楽しんで遊んでいた、特にこのゲームで裏技などもありそうして楽しんでいた。その一つが序盤から最終決戦またはその後のクリアした後の武器や防具、アイテムなど拾える裏ダンジョンをいきなり挑んでゲットする方法があるのだ。
もちろんのことイベントはラスボスを倒してからではないと何も起きない上に敵が滅茶苦茶に強いから基本的に向かう必要はないけどここに現れるダンジョンは毎回ごとにランダムであり宝箱も毎度に変わってガチャみたいで楽しんでいたことも覚えている。
まさか、裏技をしていきなり最強クラスの朱雀戟を手に入れた時は声を上げて喜んだ。
そしてその方法が魔除けのお守りと言うやつでそれを使うと3分間の間、モンスターに襲われないと滅茶苦茶に凄いアイテムであるけど基本的にモンスターを倒した方がゲーム的に良いから使われることはあんまりないけど俺がこれを使えばいきなりラストダンジョンよりも危険な場所でアイテムを回収できるのではないかと考えたプレイヤーがいて実践したのがきっかけである。だからこそ現実でも成功すると考えた。
そう考えた俺はこの世界でもやって見ることにした。いきなり最強武器はほしいからと思いながら魔除けのお守りを2つほど購入したのである。
そうして俺は魔除けのお守りを使い裏ダンジョンに入って走り出して宝箱に向かった。滅茶苦茶にやり込んでいたのである程度のパターンは把握しており宝箱を開けては回収しての繰り返しをして2つほど魔除けのお守りを使ったが回収に成功した。
その中には先程に話した朱雀戟も含まれておりやったぜー!と誰もいないところで声を上げて喜んでいた。
武器や防具などアイテムには級があり一番弱いのが平凡級、次に匠級、英雄級、幻想級、そして最強なのが神級である。朱雀戟は幻想級に当たる武器で俺の大好きな武器だ。
勿論のことこれよりも強い武器や防具などあるけどそれでも長く愛用していた武器はそんな事は関係なく手に入れたいと思ってしまうのだ。
それでもこの時点では信じられないぐらいに強い武器なのは間違いはない。なのでこれだけ強い武器があればかなり楽にこの後の物語に介入出来るしそれに俺にはとある夢があるのだ。
それはこの世界で融合魔法を使ってみたいという願いである。何でだと聞かれるとやはり融合魔法って滅茶苦茶に格好いいじゃないですか、俺はこれを使えるようになりたいと昔から思っていました。
けれどもこの世界には融合魔法が存在しないのだ、俺が唯一無二にこの作品に文句と言うか欠点だと思うのはそこであった。
だからこそ俺がそれを編み出して欠点を補ってやると決めていた。それがこの作品を愛するオタクとしての覚悟であった。
もちろんのことこの世界に融合魔法を使える人は誰もいないので独学が頑張るしかなかった。俺には才能はないかもしれないけどそれ以上に融合魔法に対する熱意と前世の記憶だけは負けるつもりはなかった。
だからこそ俺は幼少期は裏ダンジョンで手に入れたアイテムを売ってはまたそのお金で魔除けのお守りを買って裏ダンジョンを潜ってアイテムを取る事で資金を集めていた。
家族からは大変喜ばれて感謝をされていたので悪い気はしなかった。そうして独学で融合魔法の研究をしていたある日にある事を思い出すのであった。
それは前世で習った原子と分子であり、もしかしたらこの世界にも魔法の原子とか分子とかあるのかもしれないと考えた俺はならばゆっくりと配合すればと思いで研究を続けた。
俺はゆっくりとまるで壊れそうな物を静かに引っ付ける様にして右手に炎に左手に風魔法を出して組み合わせをしていた。すると何かデコボコみたいな感覚を感じた。
もしかしてこのデコボコを上手くはめ込めば完成できるのじゃないかと思いそうしてゆっくりとしていくと小さいであるけど炎と風の融合魔法が出来たのであった。
俺は思わずにやったと思ったらバランスが崩れてすぐに崩壊してしまったけど一瞬だけだけど出来たのだ。これをもっと実用的に作るまでだと熱意を更に燃やした。
それらを試行錯誤して徐々にそれらしい物にしていきながら研究をして怪我などもしたことがあったけどその努力は報われる事になるのである。
それから3年後、俺はついに炎魔法と風魔法の融合魔法を開発に成功したのであった。長い時間を費やしたけどこうして完成すると感激だった。それに俺が扱える属性は炎魔法と風魔法しかなかったので集中的に研究ができたのも理由としては大きいかもしれないと感じた。
ともかくようやく実戦でも使える様になりその威力は期待していた以上になっていた。頑張って作った努力も報われた事だしまだやりたい事があるのでそちらをやり始めた。
まずはこの融合魔法の術式を書いて残していた。いつか誰かに教える時が来たらこれを見せてあげながら教える事ができるからなと思いながら書き残した。
そうしてそれらを終えてから次にしたいことをやり始める為に支度を始めた。それはファイアーワイバーンをテイムしたいと考えているのだ。
ファイアーワイバーン、この白龍伝説に出てくる人気なモンスターでこれをテイムしている人は多いほどに人気でその理由として空を飛べることにその見た目で人気を誇っている。本編をクリアするまで相棒にしている人も中には本編が終わっても相棒にしている人がいるぐらいに人気なモンスターである。
説明をしている俺も本編をクリアしても相棒として使っていたぐらいに好きだったので是非とも本物にも乗ってみたいしテイムしたいと考えていた。
その為に俺は度に向かうための支度とそしてせっかくだからギルドで出されていた依頼も一緒に成し遂げ見てしまおうとその場所に依頼されていた内容を全て受け入れてからいざ、ファイアーワイバーンが生息しているダンジョン、火炎の渓谷へと意気揚々として向かうのだった。
強さは既に裏ダンジョンでレベル上げをしているぐらいだからストーリーに関わるダンジョンぐらいなら余裕ではないかもしれないけど油断さえしなければ大丈夫だからな。
さてさて、お目当てなファイアーワイバーンに出会えますようにと祈りながら進むのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます