第31話 これは彼らのストーリー

真っ白の空間。虚空の彼方の奥で一人の少女が泣いている。

最愛彼の狂った人生を見て絶望を感じていた。

死んでしまった彼女はただひたすらに誰かに助けを求めていた。


【誰か・・・・ダレカ・・・・カレヲトメテ!!

ワタシノ・・・カレヲ・・・ダレカ・・・ダレカ!!】


【私はヒ??キカエ○。私は??年前、?????に???されて????で死亡したんだ。私の???はその事実に怒り狂い数多の人間を殺し回った。今も彼は壊れていて気に入った人間を殺し続けている。人には良い顔をして裏では他人の死を喜びそれに快感を見出していた。私は死んでしまったから彼を止めることはできない・・・だからお願い。ダレカカレヲトメテ!!!】


そうやって彼女は虚空を見つめ助けをずっと求めていた。

その願いが届いたように彼女の前に光が立つ。

そこから現れたのは二人。一人は虹のようなベールを纏い神々しく輝いて白のタキシードのような服装をして赤い目で彼を見つめる全能神。そしてもう一人は神々しい輝きを体に纏い白を基調としたワンピースを着た長髪銀髪の大人らしい雰囲気を出しこちらも赤色・・・ピンクも混ざった目をした運命神。


二人の神は願う少女に対して微笑みを向ける。

少女は涙目でこちらに期待の目を見せる。


それに向けてゴアはひたすら心配させたりしないように言う。

「分かった。俺が止めてあげるよ。」

「だから心配しないで欲しいな。」

本当に?と思っていそうな目の少女。

そんな少女にゴアは少年のように輝いた笑みを浮かべる。



「俺が来たからには大丈夫。あとはこの神に任せておけ!!」


その宣言はこの世の人間の全てを希望に導く。

彼の周りに魔法の粉が乱舞するように暴れ狂う。その光景はまるで希望達がゴアを祝福しているように見える。

実際祝福していると言っても過言ではないのだ。


全能神であるゴアは全てを管理している。他人の感情や環境、他人の運命や世界さえ操作する。本当の意味で全てを操作するのだ。

今まであまたの感情を操作して希望を作り出してきた。

その希望が今ゴアにまとわりついている。


少女はその希望を見て自身も希望を漲らせた。

そして信じることにしたのだ。神というものを。


「救ってくれるんですか?」

「まぁ任せとけって。俺は何でも出来るんだからな。」

そう言って赤い目が閃光のように光る。

横にいた運命神もゴアを見て当然だというばかりニコリと笑う。


「ん〜〜〜〜でもどうしようかなぁ。俺がメインで行動するのはなぁ・・・・」

ゴアは少し悩ましそうに頭を傾げる。


「何か問題が?」

少女がゴアの方を見る。


「いやぁ問題は無いんだけどさ。これ正徳の物語なんだよねぇ・・・」

正徳という単語に少女は頭の上に「?」を浮かべる。


「俺がメインで活躍するのはなぁ・・・」

ゴアが悩んでいると運命神であるリリカが手を挙げる。


「正徳くんに一部の魔法を与えるというのは?そうすれば両方の問題を達成出来るんじゃ?」

少女は訳の分からないことの連続で頭が真っ白になっていた。


ゴアはハッとなった。

「あぁ!!それありだ!!」

「前に言っていた実験も出来るから一石二鳥ですね。」


「確かに!!ありがとうリリカ!!大好き!!!」

そんな言葉を言ったゴアにリリカは頬を染めて言った。

「私も大好きですよ。」

そう言った二人はおでこをつけあった。

イチャイチャしやがって・・・・おっといけない。


「あー!正徳に何の能力上げよっかなぁ!」

ゴアは正徳に向けてのプレゼントを歓喜として考えていた。

リリカはそんなゴアを見守っていた。

少女はただ茫然としていた。


「あぁ!!これにしよーと!」

ゴアは笑いながら正徳の元へ向かった。

リリカはそんなゴアの跡を追った。


少女はずっとずっと茫然としていた。


____________________________________________________________________________


どうもみなさん!!マヨきゅうりでございます!!


今回はゴア視点の話になりました!!

ゴアは正徳にどんな魔法をあげるのか!


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