第16話 バイトと遭遇

現在は5月7日。

もうすぐ、俺が待ち望んでいた日が来る。

そう、姫乃さんの誕生日!!!

姫乃さんの誕生日は5月15日だ。


本当は5月1日に準備する予定だったのだが、今回は色々ありすぎた為、買いに行けなかったのだ。

だから今日行く予定だ。


そんなことを考えていた。それも学校内の授業中にだ。

つまり先生に当てられることもあるわけで。

クラス全員の目がこちらに向いていた。

とりあえず俺はキレかけてる先生に向かって、


「すみませんでした・・・」

と謝っておくのだった。


昼食タイム!

俺は瑛人と佐藤も一緒にご飯を食べていた。

そこで俺は早速本題を切り出した。

「あのさ・・姫乃さんの誕生日プレゼント致しますって何がいいと思う?」

と、少し深刻な感じを出して言う。


すると瑛人が、

「正徳くん。指輪を買いなさい。」

と、某超有名アニメのキャラのセリフみたいな感じで言ってきた。

すると瑛人の横から佐藤が出てきて、

「指輪・・・買いなよ・・・」

「いや誰だよ!」

と思わずツッコんでしまった。

だって佐藤の姿が幽霊みたいになっていたから。

なんか死にかけてない?


それはさておき、

「指輪かー。どこで買えばいいと思う?」

と、他力本願を思いっきり発動して言った。

まぁ当然、

「お前それぐらい自分で考えろよ。」

と言われてしまった。


それからはずっとスマホで指輪を調べて、指輪を売ってる場所を調べて、とやっていたら昼食タイムが終わっていた。


そして帰る頃になった時、俺は気づいてしまった。

「俺、自分のお金ない!!」

そう、この男、金がないのである。

お小遣いなんてもらったことなかったから。

金を管理しているのは姫乃さんだから自分のお金なんてないのだ。


俺が嘆いていると瑛人が俺の肩を叩き、

「正徳?バイトしろ。」

と、一番無難な選択肢をバイトやっていない親友に告げられたのである。

親にお小遣いをたくさんもらってるやつはいいよな!!


佐藤が閃いたように、

「じゃあさ!私がバイトしてるところでする?」

と、言ってきた。

「お!それいいな!」

と瑛人も言ってきて、拒否権なんかなかったのである。

金が手に入るならいいけどさ。親友の彼女と一緒にバイトするのって複雑な気持ちになるな。


そして俺は佐藤に連れて行かれたのである。

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ま、と言うわけで、

「いらっしゃいませ!!」

と、俺の横で佐藤が元気よく挨拶していた。

「いらっしゃいませ・・」

と俺も言ってみた。慣れないもんですなぁ。


ここは佐藤がバイトしてる喫茶店だ。

今は俺と佐藤と店長、あとは客しかいない。

ちなみに瑛人は佐藤を置いて帰った。薄情者め。

当たり前だ。だって元々12時から16時までが客のよく来る時間だからそこにアルバイトとかを入れているからだ。今は17時、あまり客もいない。


俺は店長に向かって、

「本当に突然、バイトさせてもらってありがとうございます!」

と頭を下げた。すると店長が、

「いいんだよ!元々あまり人いなかったからね。」

そう言ってくれた。


意外とここ、めっちゃいいところ?

とそう思いながらやっていた。この後に予想外の人物と出会うことを知らずに。


30分が過ぎた頃、俺は店長に気になっていたことを話した。

「そういえばこの時間って佐藤しかいなかったんですか?」

と聞いてみたら、店長が、

「18時にはもう一人来るんだけど17時からの1時間は佐藤と君だけになるね。」

と言ってくれた。


そして店長は俺が聞きたくなかった人物の一人の名前を発したのである。

「名前は二階堂雫って言ってね。君たちと同じ年齢だよ?」

俺は目を見開いた。だって二階堂雫は『あの呪い事件の生き残り』でもある人間だから。

だから俺はフリーズしてしまった。


俺が小学生4年生で、ちょうどお兄ちゃんとお兄ちゃんの彼女さんが死んだ時、クラス、いや学校のみんなが俺から避けていった中、一人だけ俺に近付いてきたやついた。それが二階堂雫。

そいつは俺のことを恋愛的に好きと言いながら、俺をずっといじめてきていた。

つまり、好きなほど虐めたくなるというおかしい奴である。

でも、俺のことを好きと言っておきながら呪いの効果で死ぬことはなかった。

本当は俺のことを好きじゃなかったと言う線もあるが、姫乃さんも俺のことを好きでありながら死ななかった人物である。

そもそも俺の呪いの解釈が違うのか?俺のことを好きな人が死亡するものじゃなく、俺を恋愛的ではなく好きな人が死亡するものだとしたら?

そうすれば二階堂と姫乃さんが死なないことに理解が出来る。


そこで俺は出会ってしまうことを恐れた。

また出会ってしまったら俺は何をされるか分からない。

俺は急いで着替えた。そして、

「店長!すみません今日はやめさせてもらいます!」

と言って、すぐに外に出ようとした。その時、


誰かとぶつかった。すぐに俺が謝ると、そこにいたのは、

「あれ?正徳くんじゃん。お久しぶり。」

二階堂雫だった。

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どうも!みなさん!未確認異常生命体 ゴアです!


今回は誕生日のためのプレゼントを買うためにバイトをしていると昔のあいつが・・・をお送りしました!

ストーリーを考えてくれたコメントの方、ありがとうございました!

二階堂に出会ってしまった正徳、一体これからどうなるの?


よかったらフォローや星、応援やコメントをよろしくお願いします。

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