冒険者として商人として Ⅱ
ヒャァ!驚いた、なんて明け透け?じゃない、開けっ広げ?幾ら見られたって言っても開き直る?
でも┅┅あのおっぱいは綺麗だ!
「おい兄ちゃん!何をニヤニヤしてる?」
「あっ!ガルムさん!」
「ギルドは肩がついた、あのやろう!思った通りだったぞ、気をつけるんだな、良し!俺に付いて来い!」 「えっ!ええ?」
有無も言わさずズンズン歩いてく、髭面がっしりちっこい爺さん┅┅
あのやろうとはハロルドさんだね、なんか因縁とか有るのか?
黙って付いていくとこじんまりとした家?煙りが煙突から出てる
これが鍛冶工房、入口には剣や盾が並べられて棚には豪華な飾り物が付いた剣や煌びやかな盾
傘立てみたいなのに剣が乱雑に入れられてるのも有る
槍は槍立て?4、50本くらい立てて有る
弓と矢も置いてあり武器屋かな?でも半分は鍋とか数種類と農機具に馬車の車輪とか器具が有る
「お帰り、あら?お客さんも一緒なのかい?」
「そんなもんだ、兄ちゃん!この書類にサインしてくれ、それで車軸の契約は済む、こいつは魔法契約だから燃えて無くなる、知ってたか?」
「アンナさんに聞いてます、お手数をかけありがとうございます、ここにですね┅┅」
書き終えるとジュポッと火が付きメラメラと燃えて消えた
燃えカスはでないのか┅┅
「なんだい?アンナちゃんトコの仕事なのかい?」
「そうだ、この兄ちゃんが考えた荷車の件だ、良いのを思い付きやがった、早速作るから出来たのを見て感心しろ」
「まぁ、なんかやる気ね、へえ?お兄ちゃん?お嬢ちゃんの間違いじゃないの?」
「ケッ!俺も最初は女だと思った、しかし良く見ると男だとわかった、紛らわしい面しやがって」
「ウフフ、ホント、綺麗でカワイイわね、私はこのぶっきらぼうの嫁でタニアって言うの、見ての通りドアーフ族よ」
「あっ、初めまして、ジョウと言います、冒険者してます」
「おいおい!おめえ冒険者なのか?てっきり商人の小倅だと思ったぞ」
「まぁ!冒険者!それなら見たトコ魔法使い?」
「まだ成り立てです、昨日F級になったんです、そうだ!お酒は好きですよね?」
「酒?それは勿論好きよ」
「じゃあこれを、ロンダバルガーデンのお酒で当主ビバルさん特製の17年モノです、これを3本、お世話になったお礼にどうぞ」
「マテマテ!ビバル特製だと!それも17年モノ!母ちゃん!冒険者飲むぞ!支度しろ!」
「そうしましょ、ジョウも一緒に、ネッ!」
なんか威圧感が?これはマズったか?ドアーフの酒好きはよーく知ってた、誰もが知ってる
でも?タニアさん?ガルムさんより目が恐いんですけど?
「プハァ~!こりゃウメェ!酒精もまぁまぁだがのど越しが良い」
「ホント旨いわ、今日はエールが飲めなくなったわ、ジョウ?責任取ってね、もっと無いの?」
「じゃあ┅これなんかどうです?」
「なんだこれは?」
「見た事無い文字に色ね?」
「これはウィスキーと言って、俺の国では良く飲まれてる酒です、その酒精?が強いのが特徴です」
これがバッグに入っていたのは驚いた、何でも日用品とか食料とか適当に選んで積めたから中身は知らな~い!とか言われた
フォーリアさん!残念!
それでたまに飲んだりしてた、当然バッグのリセット機能で量産してる
ガルムさんが目を輝かせてコップを睨んでる、タニアさんも┅┅
「飲んで見ます?」
「「勿論!」」
クイッと口にすると固まってる?
「なんだこりゃ!」
「ドアーフ殺しより強い!それになんて香りが良いの!この喉が焼ける感じ!旨いわぁ!」
「ジョウ!おめぇ!何もんだ!こんな酒を知ってるとは!」
「いやぁ、喜んで貰えて嬉しいです」
「ホント!良い子に出会えて最高の日ね」
「良かったらその酒を売ってくれ、何本でも買うぞ!」
「バカを言わないの!ねぇジョウ?後5本で良いの、売ってくれる?」 コワイ!コワイ!
その目は止めえぇー!
「ハイ!5本ですね!どうぞ!」
「まぁまぁ!アリガトねぇ、それで?幾ら?」
「あのぉ、あっ!ドアーフ殺しと同じです!ハイ!」
「バカを言うな!そんな安い筈はねぇ!こんな酒を安く売るなんてのは酒に失礼だ!良いから遠慮しないで本当の値段を言え」
困った┅┅全く幾らかわからん!
「それではですね┅金貨3枚?」
「何で聞く、3枚でも安いぞ、ドアーフ殺しが金貨2枚だからな、あれは高い、まぁ珍しいだけの値段だ、だがコイツは違う!本当は5枚じゃねぇのか?」
「イエイエ!3枚ですぅ!」
「フフフ♪じゃあ今日の所はそれで手を打ちましょう、はい15枚よ」
「なんかスイマセン」
「また持って来てね、他のお酒もよ?良いわね?」
「ハイ┅┅」
タニアさんの圧はガルムさんの顔よりコワイ!
「そうだ、冒険者だったな、試しにこの店の中から良いのを選んでみろ、そうだな?剣を撰べ」
「剣ですか?┅┅┅う~ん?」
じゃあズルして鑑定┅┅これは?
あの傘立ての中に1本凄く良いのを見つけた
それを抜いて刃を見ると綺麗な刃だと思った、これは?業物と言う奴か?何々?鋼鉱石、鉄、銅と出た、ハガネが有るのか、それなら刀が打てるんじゃあ?
「ほぅ!それを撰んだか、見る目は有るようだ、それをやる」
「凄いのねジョウは、誰も気付かないその剣を選ぶなんて、このヒトアンタを気に入ったみたい、何時もそうなのよ、気に入った相手にやっちゃうの、損得抜きなんだから困っちゃうわ」
「そうなんですね、では好意に甘えて頂戴します、それとあの壊れた樽とか貰えますか?」
「あんな物、どうするんだ?」
「実は風呂用に椅子を作ろうかと、厚みが有る板が良いかなと思って」
「風呂の椅子?どんなだ?」
「腰掛けですよ、直に座るとなんだか┅┅それで低い椅子ですけどこんな感じでこうですかね?」
そう!極普通の風呂イス、宿の風呂に無いんだ、直にお尻を付けるとなんだかね?だから作ろうと思ってた、丁度樽が見えたからあれなら分厚いしね
「これは良いな、俺の所の風呂に作るか」
「作ってよ、それが有ると体を洗うの楽よ」
「この樽はもしかしてエールが入ってた樽ですか?」
「そうだ、何時も樽で買う、壊れて無いのは返せばその分代金を引いてくれる、あれは燃やすしか無い、炉の燃料だ」
「良かった、それと俺の作った剣を見て貰えますか?」
「うん?見せてみろ」
バッグから刀を出してガルムさんに見て貰う
「┅┅┅┅┅┅これをお前が?」
「はい、素人ですがぁ┅┅どう?」
「フン!まぁまぁだな、しかし久しぶりに手にした、これは刀だな?」
「流石!知ってましたか」
「刀は東大陸では多いぞ、此方には無いがな、片刃の剣は腕が無いと使えん、でもこの刀は其処らの鍛冶師のより良く出来てる」
「材料の鋼鉱石が手に入らなくて鉄とミスリルで誤魔化してます」
「それでも良く打ててる、鋼か?あれは希少だからな」
「珠ハガネってご存知ですか?」
「タマハガネ?いやぁ聞いた事が無い」
「鉄鉱石を精錬する時に高温でも低温でも無くて有る一定の温度で熱して精錬すると出来る物です、高温だとどうしても不純物が混じります、堅いですけど、低いと柔らかく鍋とかしか作れません、この温度が難しく出来た鉄と違い不恰好な固まりがタマハガネです」
「それなら何度か見た、あの崩れたのがそうなのか┅」
「それで打てば綺麗な刃紋の刀が出来ます、やっぱり刀が好きですから」
「フフフ、面白い!俺もその刀ってのを造りたくなった、材料が解れば話しは早い、時間は掛かるが作って見る」
「ホントですか!ありがとうございます、じゃあ前金を渡します、タニアさんも良いですか?」
「仕方ないねぇ、急ぎじゃ無いんだろ?なら良いよ、お酒の事も有るし、ジョウはカワイイし、受けるよアハハ!」
金貨50枚渡して後にした、タニアさんはお金を固辞したが押し込んだ、前金だからね、材料費とか掛かる
昼前で腹も鳴ってるから思いきってお店で食べよう!っと広場迄来た、さて?何処で食べる?
辺りを見渡してると知った面々を見つけた
「メリルさ~ん!ラディさ~ん!」
「あら!ジョウさん!」
「どうしたんですか?」
「お昼よ、これから良く行くお店で食べるの」
「ジョウ君はなにしてるの?」
「俺も昼飯食べようと思って店を探してたんです」
「じゃあ私達と行かない?」
「良いんですか?助かります、サッパリ分からなくて」
「お店で食べた事無いの?」
「ハイ、宿で食べるか串焼きかパン閉じくらいしか」
「パン閉じ┅あれは美味しいよねぇ┅って!ジョウさん!そんなのしか食べて無いの!駄目よ栄養付けなくちゃ、野菜とかチャンと食べなさい!」
「ハイ┅」
「まぁまぁ、メリルはお姉さんみたい、ジョウ君?その髪型は?」
「長くなって切りたいんです、でも自分で切ったらこんなでして┅┅」
「あらあら!ザックリ切ったわね、散髪屋さんに行けば良いのに」
「散髪屋!そんなの有るんですか?知らなかった┅┅」
「もぅ!ジョウさんは知らなさ過ぎます!な~にも知らないの?」
「はぁ、実は物の値段とか知らなくて┅┅」
「困ったヒトね?その癖お金持ちなんだから、用心しなさい、騙されるわよ」
「はぁ┅アンナさんからもそう言われました」
「「アンナさん!」」
「誰!誰なの?」
「ああ、オルウエルト商会の店長さんです」
「「あっあ~ぁ!」」
「依頼先ね?仲良しになったの?」
「色々とお世話になってます」
「ふ~ん?まぁいいわ、じゃあお店に行きましょう、話しは後よ」
3人で目当ての店へ入る、この店は元冒険者さんのお店で安くてボリュームが有る、人気のお店らしくて冒険者が多く利用してる
「やぁ!メリルとラディは何時ものか?」
「お願い!ジョウさんは?」
「分からないのでお薦めとかお願いします」
「了解!しかし3人も美人が揃うと華やかだねぇ、野郎ばっかしの中に花が咲いてるよ!」
「もう!ヨハネスさんったら!早く持って来てよ」
「ハイハイ!」
このヨハネスさんが店主、夫婦で営んでる、冒険者が多いこの店はとにかく量が凄い、大盛ですか?ってくらい┅┅
味は少し濃いめでニンニク料理が人気だとか?
「おまちぃー!此方はお薦めだよ!残さず食べてくれ!」
食べるれかぁ!
テンコ盛りって┅┅何の罰ゲーム
「これが普通なんですか?」
「ウフフ、そうよ、お薦めは冒険者に人気の肉の盛り合わせ、まぁお昼には多い量ね、普通は夜に酒と一緒よ、一人では頼まないわ」
早く言え!黙ってたな!
「大丈夫よ、残したらチャンと持たせてくれるから、無理しないで食べたら?」
「そうなんですねぇ、助かります、ウン?旨い!肉も柔らか、これは?トリ肉みたい、3種類かな?」
「それはどうでも良いの、早く食べないとロミィが怒るわ、時間ない!」
「今日は大丈夫よ、ギルマスもいないし、冒険者達も出払ってるわ、依頼減ってるから」
「そうなんですね、俺はお昼から依頼受けようと思ってたのに」
「それも大丈夫、F級なら薬草採取が有るわ、それに常設依頼も有るからね」
「何ですかそれ?」
「ええっ?しおり読んで無いの?スライムとホーンラビット、ヒール草は等級関係なく何時でも受けてる依頼よ、F級冒険者や中にはG級冒険者が良く取って来るわよ、ポイントにもなるしね」
知らなかった┅┅そんなの有ったのかぁ、じゃあラビットを沢山狩れば良いのか?
「スイマセン、じゃあその常設依頼を昼から行こうかな」
「気楽に考えては駄目よ、ラビットは角に殺られてしまう冒険者も多いの、スライムは酸に被れて火傷したり、ザコだと思って油断したら痛い目に遇うからね」
メリルさんにしっかり念を押された、ハイハイっと┅お姉さんですか!心配性ですな?
メリルさんとラディさんが頼んだ何時ものは、ワンプレートでサラダと肉を焼いたのと粉ふきジャガイモ?蒸したモノかな?それとパン、俺もそれが良かった┅┅
代金は俺が払い面目を持てたよん!ワンプレートが鐵貨8枚、俺の盛り合わせは銅貨1枚と鐵貨6枚
800円と1600円、合計3200円
そんなモノか?1人1000円だもんなぁ┅┅
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます