旅立ち!いざ!異世界!
5年以上の歳月が過ぎた
でも20歳のまま、冒険者登録で刻まれた年齢がスタートとなるらしい、この5年間は実に充実したものだった
何度か転移して世界樹の爺さんと精霊樹のオジンの所へ勉強や話に行ったんだ
精霊達や妖精達とも話して巫女さんの事を頼んだり精霊魔法を教えて貰ったり準備は万端整った
「じゃあ行くよ、これまでお世話になりました!これからも来るけどその時は宜しく、それと生命の泉さんもありがとうございました!滝もありがとう!」
一応挨拶して飛び立った、キラキラと滝は虹を放ち泉さんも島の真ん中から光を放っている
なんだか涙が溢れる┅5年だもん、愛着が寂しさを誘うよね
精霊や妖精の皆が追いかけて飛んで来るけど追い付かない
それ程飛行魔法が上達していた
ヒャァ!凄い景色!何処までも森が拡がってる、モンスターも多いなぁ、確かに歩いてなんて無理!
サテサテ!スキルの練習っと
千里眼と索敵をマップに載せて頭に開くと辺りの地形とモンスターの赤色点、それを少しずつ広げて行くとかなりの範囲が見える
赤い点が無数に表示され他の生き物はいないのが分かる
拡げて限界を探ると森を出て街道?広い草原に道が幾つか見える
これは凄い!俺の魔力量の範囲で見える距離が拡がるみたいだ
これは良い!って!なんだぁ!空に赤い点?
マップを解除すると目の前にワイバーンが5体!
エリザが言ってた邪魔者達だな
これはカタナの試し切りには持って来いだな!
ええーい! スパーン!
えっ?そんな簡単に!力なんて要らなかったぞ?
っと!これは収納っと!次はどいつだ!
まぁ簡単に片付けて先へと急ぐ、なんせ下は森だらけ、休憩地など見当たらない、大河が見えるけどあそこはヤバイ!
モンスターも同じ考えで良い場所は赤点がチラホラ┅
こりゃ森を出る迄は休憩なんて無理かな┅しかしどれくらいの距離と時間なのか?
エリザとフェルは4、5日でエルフ国迄行けるとか言ってた
じゃあリビラ町へは3日程なのか?
あの2人だから休憩無しなんて?あり得るな!あの魔力量とタフさは侮れない
俺は頑張って森を出るのに1日かな?それからはノンビリ行くとしよう
『それが正解です 良く出来ました! 大秘境の森は主の速さなら1日も係らないでしょう 其れからは歩くもよしですね』
そうだね、そんなに急がなくても良いんだろ?日にちは指定されて無いし目的を知らないんだから
『あっと!忘れてた!目的はフォーリア様が決めた主のお嫁さんを迎える事です 現在町の教会で神官をしてるアーリア嬢 同じ20歳ですね』
ヒャーアー! くるくる!
『あっ、落ちた!アルジィ!』
なにを言ってる!嫁だと!そんなの聞いてないぞぉ!ばかぁ!
バシャバシャ!ドスーン! 痛てぇ┅このぉ!なんてことを!
森の木にぶつかりアチコチ切ってる、尻も痛い!辺な事を言うからバランス狂ったじゃないか!
パタパタと整え回復してから飛び上がったけどね!
やい!ラファ!その話し!よ~く聞かせろや!乳デカが辺な企みしてるんだな!
『辺な企みって┅主とそのアーリア嬢を思っての事かと┅┅プッププ』
笑ったな!
『まぁまぁ 主の性格では嫁を娶るのに苦労するだろうと用意されたのでは~?地球ではお見合いとかマッチングとかで結婚するのでしょぉ?会って気に入らないなら振れば宜しいかと┅┅プッププ』
まぁ笑ってろ!フン!しかしフォーリアさんにも困ったものだ
世話焼きオバァか!
そのアーリアさんにも失礼千万だよ!なんか行くの嫌になった┅┅
頭に来て教会ぶっ壊すかも?
『マテマテぇい!なにを物騒な!主がそれを言うと洒落にならないですよ!とにかく会って見ては?凄~いおっぱいで凄~く素敵なプリプリのお尻をしてたらどうしますぅ?ウフフ♪』
ウッ、そ、それは┅トテモヨクナイカナ┅┅おっぱい!桃尻!
『フッ┅それですか?┅┅┅┅ジィィイイ』
うるさい!それが大事だろ!
アーリアさんねぇ?どんなヒトだろう?嫁ねぇ┅┅ウフフッフゥ♪
(なによ悶々と!やはり5年の節制期間欲望を吐き出して無いのが原因?これはもしかして絶倫王まっしぐらかも?ウッププッ!)
夜も飛び続け朝早くに森を出る事に成功した、確かに夜は飛ぶのに適してた、多くの邪魔者は明るい時に定期的に現れるから情け容赦なく切ってやったわい!
ワイバーン、グリフォン、コカトリス、ハーピーとかホントうざかったね!
エリザは元はハーピーとか言ってたがそれは良く分かったよ
だって女形してるんだもの、知ってる範囲だったのは驚いたけどね?ちょっと躊躇ってしまったなぁ┅┅┅┅┅やっぱねぇ?
朝日に照らされた草原はまだ露が残っていてキラリと綺麗に見えた、あの大河の支流なのか丁度良い河原が見つかりそこで休憩
直ぐに土魔法で簡易の小屋を作り光魔法の結界を施した
腹も減ったので火を興しマジックバッグに用意したシチューの鍋をかける┅┅┅温かいから直ぐだ
特製ハンバーガーも出して食らい付く、シチューが冷えた体に染みるぅ┅昼まで寝てまた飛ぶとしよう、広い草原には町や村なんて見えない
夜はしっかりと寝て体調を整え無いとだな┅┅はぁ~頭の中はアーリアさんの事が占領してスッキリしない
言わなきゃ良いのに、自然と会って付き合うってのが普通だよ?
それをラファの奴、デリカシーとか無いのかね、スキルだから機械的?心情とか思いやりとか無い?
酷い話だ、主とか言っても所詮スキル、俺の側では考えとか無いんだろう、冷たい?冷酷?
嫌だ嫌だ、こう優しく分かりやすく説明とかしてくれたらなぁ┅
『ゴホン 主の考えはそのまま伝わりますよ ワザとですか?私に聞かせる為に?そうですか!その様に思ってたのですか?わたくしがどんなに主の事を思っているか┅┅┅従者の心主人判らずですか┅情けない┅┅』
ちょっと!そんなには思って無いよ!とても感謝してます!頼りにもしてます!私が悪うございましたぁ!だから許して!ねっ?おねが~い!
(フッ┅チョロイ┅)
『まぁ反省してるなら良いです
ではアーリア嬢の事を教えておきます 彼女は孤児でした 親兄弟は貴族によって殺害され 5歳で天涯孤独となり貧民街で生活してました その後 教会の者に拾われ 孤児院で暮らす様になったのです 彼女に転機が訪れたのは 彼女に光属性が宿り治癒魔法が出来る様になりました そして教会の治癒院でその力を発揮して認められる程に成長しました とても美人だそうですよ 主好みのスタイルでも有ります では何故フォーリア様がアーリア嬢を主の相手と認めたのか?それは彼女が地球からの転生者だからです』
えっえぇぇええ!それは異世界人って事なのか!
『いえ 彼女は記憶が一切有りません 普通の転生者ですがこの星には来る筈が無い魂なのです 普通転生するのは地球と言う事になるのです この星に転生した彼女は特殊な能力を得ました 過去に何人かは地球とか他の星からの転生者はいるにはいました 何人かです 彼女はその何人かには当たらない存在 主と似てはいますが主の場合はマッタクのイレギュラーですから彼女の場合とは少し違います』
そうか、魂は輪廻で転生するんだよね、それは同じ空間と次元、だから地球での転生、だけど稀に他の空間や次元に転生すると言う事か、でもその場合でも記憶が無いからその空間や次元の者として一生を過ごすんだね、アーリアさんがそれになると┅
『彼女は地球で転生する予定でした 本来死ぬ予定では無かったのです これは主と同じです でも運命神リターニャ様と生命神ノンレム様が共にこの星へと転生させてしまったのです ホント残念女神ばかり┅┅』
あちゃー!フォーリアさん以外もやらかし女神がいたなんて、それで?なんで俺なの?そのツケを俺が面倒みるっての?イヤイヤ!
そこは神様の責任でしょうが!
どうして能なし未熟者の俺なんだよ!彼女に謝れ!
『これは既に起きた事です そんなに怒っても仕方ないでしょ?転生者の扱いはとても大変なのです 主みたいな┅┅えっと 彼女は何も知りません知っては駄目です まぁ過去は分からないので そんな理由で主が最適と判断されたのです 主も20歳の若い男 伴侶は必要ですから フフフ♪』
お荷物みたいに言うな!
そうだよ!20歳なんだよ!この先一人暮らしってのを考えてたけど、爺イィだからね?
でも若いんだよなぁ?二十歳ってのはマダマダ子供だよ?先が永い話だよな?年寄りを知ってる身としては┅
やり直しの人生かぁ、新たに嫁を娶り家族を作る、それがこの異世界でねぇ┅┅夫婦┅┅はぁ~
『何を黄昏てるのです 主は若い青年なんですよ!老け込むのはお辞め下さい!質が悪い┅その記憶を残したのは失敗ですね』
何を言う!そもそもフォーリアさんのうっかりが悪いんだよ!
魂の行き場が無いとか何とか言って、仕事しろ!って言いたい!
本来の転生者って勿論赤ちゃんからだよね!俺みたいにこの体じゃ無いんだろ!
『主の場合は転移と変わり有りません しかし死んでましたから転生者となったのです フォーリア様も甘いですから赤ちゃんからのスタートは可哀想と思われたようです』
それは当然だよ、赤ちゃんからならどんなに恨んだか、記憶が有るんだ、凄く面倒だよ、赤ちゃんで意識は爺ぃなんだから┅┅
『そうですね 爺ぃがおっぱいを飲んでるなんて創造しただけでもキモイです┅主はおっぱい好きですから┅┅┅┅ジィイイイ』
そんなに見なくても┅おっぱい好きですが?なにか?
『今日は疲れも有るでしょう ゆっくりして行けば宜しいかと だからと言って一人エッチは勘弁してねっ?』
誰がするかぁ!なんだよ!ねっ?ってのは!この下ネタ好きがぁ!
確かに不能じゃ無いのは分かったけど!欲情なんてするかぁ!
アーリアさんの事は会ってからの話だ!相手がどう思うか分からないだろう?嫌われるのはイヤだけど┅┅そうなのか?キモイとか?
(フッ 女耐性も性欲も出せないとは この世界の女性はそんなに優しくはないですから でも面白いから良いけど!フフフ♪)
バッグにちゃんと俺の布団を入れておいた、巫女さんとエリザ用には新しく作って置いたから大丈夫
流石に疲れた、慣れない長い飛行だし精神的に殺られたもんなぁ
フォーリアさんに会ったら真意を聞こう、そして俺で良いのかも┅
作った小屋は真っ暗で寝るには適した環境、直ぐに眠りについた
そして神域では一騒動が起きていたなんて知らなかった
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