スキルと能力 Ⅰ

◆〇◆〇現在◆〇◆


此方に来てから毎日の鍛練と勉強で体付きがかなり良くなったようだ

重い剣、アニメで良く見たあの剣だけど切ると言うよりは叩き切る感じかな

刀と違うのは良くわかった


両刃で厚みが有るから力が無いと切れない

中世の騎士とか良くこんなで人を切ってたと感心する

まぁ鎧を着てるからね、侍みたいに防具無しとは違うかぁ┅


魔物相手ならこの剣か片手剣になるかな、できれば刀が良いけどねぇ

そして見つけたのは棒!スッゲェ硬い棒だがこれが何故だか馴染むんだよなぁ、太さも丁度良い


護身用にこの棒を持つようになったんだよね

素振りには重い剣、普段持ちはこの棒と決めた!

斜面の登り降りも随分と早く出来る様になって水汲みも楽々だよ

魚釣りもやってる!槍で突く事もして訓練に取り入れたんだ


それと採取を頑張ってる、とにかく訳が分からないから図鑑で覚えて最終チェックは照らし合わせてる

色々とやらかして死ぬかと思った┅


キノコはヤバイ!食べれると思って焼いたり煮たりして食べたが┅

何度も毒キノコを食べてエライ目にあった┅

そのお陰でキノコには詳しくなったけどね♪

木の実も何度か死にかけた、甘い匂いに騙され食べた、まぁ良く見て匂いを嗅いでほんの少し口にするってのを繰り返してたら何となく分かる様になったんだ


それでかなり多くの木の実をバッグに収納してる

ベランダの隣に畑を耕して畑も作った

薬草や木の実の木を植えたりして満足してます!

野菜も森で探して其れらしい物を植えたり、そして魔物もスライムを初めて倒した


木の棒で叩いてやっつけたけど苦戦したよ、だって凄く早く動くんだもん

ぶつかって来るし、とても痛いぞ!あんなフニャフニャしてるけど当たれば痛い!かなりね、そりゃ核の魔石を壊せば良いだろうけど難しい


一度は手を突っ込んで核を取ったけど酸にやられた┅火傷みたいにヒリヒリ

あれは駄目です!

シャツの袖も溶けるし、ヤバイ!ヤバイ!

棒で思いっきり切る様にしたらブシャ!って┅

其れからは手当たり次第ブシャ!だよ!フフフ!あの痛みの恨みを晴らしたぞ!


スライムの魔石は大事に取ってる、意外と綺麗だし何かの役に立つでしょう

レアスライムらしい┅┅┅だってそんなのしかいないもん!


そしてウサギ退治、普通はホーンラビットって角ウサギだろうけどここは大魔境の中心部、そんなヤワな奴はいなくて、【ブラッディラビット】って悪魔みたいな牙と角を2本もしてる

肉は凄く美味しいらしく毛皮も高価だとか┅

角や牙は薬になるらしいので薬を作るのも有りだなぁ、でもそんなのはまだまだ先の話し、どうにか倒して肉を食べたい!ウサギ肉!ジビエでも人気だよな!フフフ!


しかし┅┅かなりケガした┅あの運動量には流石に付いていけない

でも挑む!そして何10回目か遂に仕留めた!


このウサギさん角を叩かれると動きを止める、そこを思いっきり棒で切る!

するとスバッ!と切れて血だらけ┅

情け容赦なく止めをナイフでブスリ! とったどぉー!


〖レベルが1になりました〗〖異世界人ジョウが適応しました〗〖ステータスの開示が可能になりました〗〖ナビシステムが可能になりました〗


┅┅┅┅┅このアナウンス?

レベルが1に?って┅今まではレベル0だったの?┅┅┅┅┅┅┅はあぁぁぁあ!だって普通はレベル1からのスタートだよね!なんで0スタートなんだよ!

そうだよ!能なしとは0だよ!でもそれは無いんじゃないか!


『スタート0は主だからです 主はこの星で初めての異世界人です だから全て初めての事 0なのは異世界人がどのような成長をするか未知数だからです』


┅┅なんか色々と突っ込み所があるお言葉ですが?誰?┅┅┅それに?

初めての異世界人?俺が?

この星で俺が?イヤイヤ!それは無い!だって2億年の星で生き物は2万年前からでしょ?

ヒトだって5千年も生きてる、誰か異世界から来てるでしょうに!


『残念ながら主が初めてです 女神フォーリア様も主の処遇には苦慮為さってます だって前例が無いのです┅』


だってとか言ってるし┅┅

はぁ~先が思いやられる、それで?アンタは誰なんだ?


『ハイ! 主のサポートと案内を致します 分からない事もお応えします』


それってあの大賢者とかなのか?

凄く助けてくれるみたいな?


『大賢者ではありません 主の味方です』


味方?なんで?でも┅助かる!

1人で何とかして来たけど大変だったから┅

なぁ?俺が適応したとかステータス云々とか何か凄く聞こえたけど?


『この星に適応しました 魔力 マナ が完全に馴染んだ様です 覚醒に近いですね 主にはステータス開示は必要無いでしょう』


マテマテぇい!聞き捨てならん!それは大事でしょ?ステータスが分かれば使える能力とか知れるし、自身の現状が分かるだろに!


『主のステータスは全て0スタート ですから見ても何の利益になりません 0ですから!無いのと同じです』


0┅┅┅┅なんか酷い言われよう

確かに0なら何も無いか┅アハハ┅はぁぁ、悲しい


『┅┅今は倒したウサギを解体しましょう!そして美味しく食べれば気分が良くなりますよ!』


そうだね┅折角の獲物だもん、美味しく食べよう┅ウン、ソウダネ┅


力が抜けた、重い体で何の感情もなくウサギを捌く┅

腹を開き内臓を出し毛皮を剥ぐ、首を切り落とし角と牙を切り出し魔石も取り出す

慣れないから皮には肉が付いてる、それをこさぎ、肉はバッグに仕舞う

毛皮は滝壺の水で洗うが赤く血に染まって中々取れない

次第に涙が溢れる┅┅くそっ、なんで?

これが俺の生活┅此れからも┅


チート能力でサッサと町へと行き綺麗な姉ちゃんとイチャイチャして、魔物をバッサバッサと倒し冒険者として成り上がるなんてのは物語┅

この大魔境から町へはとてつも無く遠く今の俺じゃあ行くなんて無理┅┅

この結界に守られて細々と生きるのが精一杯なんだよ!実際問題として!

何が異世界転生!ヒャッホーだよ!

現実は何も出来ない能なしなんだ┅

フッ┅┅そんなもんだ


でもまぁ生きてるんだ、俺なりにボチボチと好きにしてけば良いだろう

フォーリアさんのお陰でこんな生活が出来てる、そうだな┅┅

凄く特別扱いなんだ、普通ならとっくに死んでるし毎日を楽しく過ごせてない


フォーリアさん!ありがとうございます!俺の女神様┅そして理想の女性だ


でも!夢は見ても良いだろう!

これでも男だぞ!欲はある!あるぞ┅

フッ┅爺ぃなのに┅┅┅


気を取り直して気になっているあの滝の上!この崖の上はどうなってる?

ここからなら15メートルくらいだし、鍛えてるから行けるか?

何故か無性に気になってる崖の上、きっと素晴らしい所だろう


ロッククライミングを始めました!完全に崖!とにかく足場確認して掴める所を慎重に選び登る

足は次第にガクガクと震え腕も痺れてくる


クッ!まだ半分なのに┅あっ!あぁぁあ!まずったぁ!


出っ張りを掴みそこね滑らした!って!落ちる!ヤバイ!下はベランダ!死ぬぞ!


とっさに思いっきり崖を蹴って滝壺へと落ち様と!しかし!その前に滝に飲まれる! ガアァァア!ウグッ! ウグッ!ゴボッゴボッ


滝に吸い込まれ落ちて滝の濁流に揉みくちゃにされる

そして必死にあがく!無駄な抵抗だが無意識に体は生きる為に抵抗するのは本能だった


プカプカと浮かんでるが意識は朦朧として僅かな意識で岩にしがみついてる


ホント馬鹿なんです!飽きもせず懲りもせず何度も挑む馬鹿なんです!そして3度目の挑戦の時に慣れたのか落ちる時に滝の隙間を見てしまった┅


滝の裏に何かあるぞ┅


其れからは滝の裏へ行く為に道作りに変更!道具を探し見つけた斧を取り出して滝へと行ける様に崖を削る


中々この斧は頑丈で、岩を叩き切っても砕いても刃はこぼれず腕力の方がボロボロになるのだが?

それでも取り憑かれた様に朝から暗くなるまで道作りをする


その時の算段は滝裏に見えた洞窟みたいな空間、あそこの奥に上へと行ける何か?が有るかもと思った!

ダカラ!ひたすら道を作るべく斧を振る!

そして3ヶ月くらいか?水しぶきが弾ける滝裏へと辿り着いた!

思った通り洞穴があった!それも大きい!バタン!と倒れ痺れて動かない腕で小さくガッツ!


もう動きたく無い┅┅


あ~寝てしまったのか┅まだ明るい┅フフフ┅こんなでも出来るものだ

あれだけでも行き来には大丈夫だろう

幅1mもないけど┅


どうにか起き上がり洞穴の中へと入る

入ると至る所に綺麗な水晶?

紫色とか虹色とか?花が咲いた様に散らばってる


『この鉱石は素晴らしいですね !魔晶石に魔道石 他にも貴重な鉱石が見受けられます』


ほぇ~っ!魔晶石!魔道石ってのは初めてだな!

じゃあここにはあのミスリル鉱石とかアダマンタイトとかもあるのかな?


『ハイ!鑑定解析したところ確認致しました 希少鉱石の宝庫かと』


そうなんだ、でも今の俺じゃあ宝の持ち腐れだな、錬金術が出来る様になれば使えるけど┅


そして何故だか明るい洞穴!灯りは無いけど?岩が光ってる┅


『この光るのは蛍石です ダンジョンにも多く見られます この岩一面に蛍石があるので明るいのです』


ダンジョンもなのか、蛍の光りねぇ┅


俺はちゃかりと歩いて来た途中に目印を付けたり、迷わない様に果実を落としてきた、これは学んだ知識

洞窟探査などでは必ず目印を着けて進まないと、方向感覚がおかしくなって遭難するし時間も分からなくなる


奥へ進むと急に眩しい光に目が痛い!日が射し込んでる?

良く見ると池があった!と言うか何と言うか┅┅┅凄い!

上を見ると驚いた事に空が見える!吹き抜けに成ってるとは!

でも上へ登るのは無理┅┅だな


池を見るとコンコンと水か涌いていて水面が踊ってる

そう言えば喉が渇いた、飲んで見るか┅┅ウ~ン旨い!なんて甘くて冷たいんだ!こんなに味がある水は始めてだ

ゴク┅ゴクゴク┅プハ~ッ!

最高!これは確保だな!


水筒を取り出し滝壺の水を捨て満タンに納めてニコニコ!

ふと見ると池の近くに草が生えてる

これは?


『これは!主!この薬草は伝説の薬草です!【神力草】!エリクサーが可能です!』


なんですとぉ!エリクサーって言えば蘇生とか万能とかだったな

なぁこれを畑に植えても枯れないかな?


『畑に植える?┅はぁ┅まぁあの畑ですと可能かと┅(なんで植えるのよ!なんでそんな発想なのよ!)』


じゃあこっちはなんだろう?少し似てるが形が違うし分厚いけど┅


『それは!┅ヒポクテ草!なんで?』


おっぉお!ヒポクテ草って完全回復の薬草だったよな?本当にあるんだ!へぇえ!


(なんでそんな事を知ってるのよ?エリクサーも知ってたわね┅)


やっぱりここは特別な場所なんだな、美味しい水に希少な薬草と鉱石、そしてここが終点だし、もっと奥が有ると思ったけど?

まぁいいか、この水は飲み水決定!気になったから頑張ったけど結果オーライ!達成感が半端ないぜ!


この池は【命の泉】と言われ極稀に出来る物で、出会える者はいないと迄言われる物らしい

効能は回復の水と言われる程でケガなど掛ければ治ると┅病気もだ

健康体には更なる能力アップするとの事、まぁ疲れないらしくって飲むだけでスタミナ満タンになるんだと


そんな事は知らなくて飲み水として普通に飲んでた┅アハハ


また1つ為になる物を得て鍛練と勉強に励んだ、毎日この洞穴へと来ては水を汲んで何時かはこの上へと行くと決めてる


やっぱ上は気になるんだよなぁ







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