第7話 影の中の連結

雪が再び八甲田山を覆い始める中、水松つぼみは燃えかけの手紙から得られた名前と日付を基に、事件の背後にあるより大きな繋がりを解き明かそうと奮闘していた。彼女の目前には、犯行の動機を理解するための複雑なパズルが広がっていた。


その夜、つぼみは県警のデータベースにアクセスし、手紙に記された名前の背景調査を始めた。調査の結果、これらの人物が過去に何らかの形で八甲田山関連の開発プロジェクトに関与していたことが判明した。これらのプロジェクトは表向きは観光促進を目的としていたが、裏では環境破壊や不正な土地取引が行われていた疑いがあった。


つぼみはこの発見を父に報告し、さらに詳しい情報を集めるため、地元の図書館で過去の新聞記事や資料を調べ始めた。彼女の調査は遅くまで続き、図書館の薄暗い灯りの下で、事件に繋がるかもしれない重要な記事を見つけた。それは数年前に予定されていたが突如中止になった大規模な開発計画についてのもので、その記事には今回の犯行に名前が挙がった人物たちが登場していた。


この情報をもとに、つぼみは事件の背後にある可能性のある動機が、地元の利権や財政的な利益に関連していることを疑い始めた。この計画が中止された理由、そしてそれがどのように今回の事件と関連しているのかを突き止める必要があった。


次の日、つぼみは再び現場へと向かい、そこで不意に古い知人と出会った。それは彼女が以前に解決した事件で助けた人物で、この地域の開発に詳しい人物だった。彼から、中止になった開発計画の内部事情と、それに反対する強硬な抵抗があったことを聞かされた。


この情報を手に、つぼみは自分が追っているギロチン仮面の動機が、ただの復讐以上のものかもしれないと確信した。彼または彼女は、この地域を巡る深い闇に光を当てようとしているのかもしれない。


つぼみは、この事件が地元社会に与える影響を理解しながら、真実を解明するためにさらなる調査を進めることを誓った。この謎を解く鍵は、明らかにされるべき真実の一部であることを彼女は感じていた。

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