第3話
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名前:尾形 英司
力:C 防御:B 魔力:B 敏捷:C
職業:聖騎士 魔法:炎、水、風、土、光、闇 スキル:【剣術】【魔導】
真銘魔法:【
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「まさか、『聖騎士』まで現れるとは!」
「え、えっと、凄いのでしょうか?」
「えぇ、勿論! 『勇者』には及ばないとは言え、六つの属性魔法が使え、真銘魔法も強力だと言われています!」
ノードが鼻息を荒くしながら語り、騎士達も期待の眼差しを送る中、生徒達の反応は真逆のものだった。
「え、アイツが?」
「天川君たちなら分かるんだけどね……」
「なんで俺じゃなくて、あの陰キャなんだよ……」
決して小さくない声で送られる、批判の声。英司は、少しだけ居心地悪そうにしながら、なぜか、四つん這いで悲壮な空気を纏っている蓮と蒼衣のもとへ駆け寄る。
「あぁ……最悪だ……」
「終わった……」
「な、なんで、二人はこの世の終わりみたいな顔をしてるの?」
一瞬、二人も自分が希少な職業を持っていたことに不満があるのか、と考えたが、二人がそのようなことで不満を言うはずがないと知っているので、再び、考えを巡らせるが、答えは出ず、英司は一先ず、放っておくことにした。
そして、全員のステータスを確認し終え、ノードが魔法の実戦訓練を行うために、生徒達を移動させようとすると
「ノードよ、少しいいだろうか?」
周りの騎士達とは質の異なる装備を身に纏った男がノードに声をかける。
「ご、ゴート騎士団長!? い、一体、何の御用でしょうか?」
ゴート、と呼ばれた男に対し、ノードは怯えた様子を見せながら、しどろもどろに返事をする。
「訓練を行うのは明日からにできないだろうか?」
「そ、それは何故でしょうか?」
「彼らは勇者ではあるが、まだ子供。いきなり異世界に召喚されて、見えない疲労が蓄積していると思うのだ」
「つ、つまり、今日一日は休息を取る、と?」
「あぁ、陛下には私から話しておくので、どうか頼めないだろうか?」
ゴートの提案に、ノードは少し迷いを見せたが、すぐに結論を出す。
「わ、分かりました。ただ、夜の披露宴は予定通り、行わせていただきたい」
「無論だ。それも王国のために必要なことであろう」
「では、私は、勇者の皆様を部屋にご案内しておきます」
「頼んだ」
私は陛下にお伝えしてくる、と言い、その場から去っていくゴート。緊張が解けたのか、ノードは大きく息を吐く。
「すみません、あの人は誰でしょうか?」
すると、天川が気になったのか、ノードに問いかける。
「あの方は、王国騎士団の団長にして、世界最強の騎士、ゴート・ヴェイン様です」
『せ、世界最強!?』
ノードの言葉に、天川たちは目を見開く。
「そんな人がいるなら、なんで俺達を呼んだんだよ?」
黒田が周りの生徒の心の声を代弁するかのように、疑問を投げかける。
「あの方は、とある理由から王国から出ることができないのです」
「出ることができない、ですか?」
「えぇ、まぁ、簡単には説明できないので、また、別の機会に」
そう言うと、ノードは生徒たちがこれからの過ごす部屋へと案内していく。
案内された部屋は、元居た世界で見た高級ホテルの部屋と遜色ないほど豪華だった。
各々、一人になりたい者は一人部屋を、友人と共に過ごしたい者は複数人用の部屋に入っていく。
ノードは、披露宴の時間になるまでは、王城内であれば自由に過ごしてください、と言い、その場から去っていった。
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