風車小屋のたもとで

シュリナのその攻撃は目に見えぬ何かの力によって弾き返えされ、そして、その攻撃の威力はシュリナの自身のその身にも大きな衝撃となって返って来た。


「うわぁ!!」


と悲鳴を上げながら、シュリナはその身体ごと、オメガの居る異空間の中を弾け飛んだ。


が、シュリナはすぐに我に返ると、ドクン、ドクン、ドクンと、その異空間全体に不気味に響き渡る、音を耳にした。


ドクン、ドクン、ドクン。


それは、紛れも無く、何者かの心臓が脈打つ[鼓動]であった。

その鼓動は、シュリナに更なる恐怖と絶望を与え、その異空間の中空に横たわる シュリナ はムクリと上体を起こすと。


恐怖の眼差しで、その鼓動を発する者。オメガを顧みた。


巨大で真っ赤な眼球がシュリナを見詰めている。


シュリナは、自身の身体の中に冷たい風何かが走るのを知ると同時に、今までに感じて来ていた以上の畏怖と絶望を越えた狂気に襲われ、凍り付いたそのその心と身体をガクガクと震わせた。


手にしていた筈の埃も先程の衝撃波を受けた際にシュリナの手を離れ何処かへと吹き飛ばされてしまい失っていた。


しかも、上体を起こせた身体も今は何故か自由が効かずに動け無くなってしまっている。


『おしまいだ……』


その言葉がシュリナの脳裏を過ったその時。


その灰色の異空間の四方八方の全てに巨大な紅い眼球が無数に現れ、その無数の巨大な紅い眼球、オメガは一斉にシュリナを見た。


「うわぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!」


シュリナはそれに大声を上げて泣き叫けんだ。

それは、恐怖や絶望を通り越した狂気の叫びだった。


そんなシュリナに向けて無数に居るオメガは


『身の程知らぬ人間よ!塵芥(ちりあくた)となり滅べよ人間よ!』


と直接シュリナの内に向かって言い放つと

その紅い発行を更に強め


「!?」


ハッと息を呑むシュリナに向けて無数の紅い色の光線を放つと、その無数光線で


悲鳴を上げるシュリナの全身を無数に射貫き


その紅い怪光線に射貫かれたシュリナの身体はその熱い熱に焼かかれると次にはバラバラとなり、そして最後にはそのバラバラとなったシュリナの五体はやがてその光線の熱エネルギーなよって蒸発しオメガの居る異空間から消え去って行った。















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