風車小屋のたもとで③
時と空の狭間にある無限に広がる世界
その全てを覆う様な巨大さを持つ赤い眼球
その巨大な眼球は怒りの籠もる眼をシュリナに向け睨みつけていた。
シュリナはそれにただ愕然としていた。
すると、その時シュリナの脳裏に、何かがパッと閃き
『ボクは一度、コイツを見た!』
それは、シュリナの深層に閉ざされていた記憶の開放だった。
その開かれた記憶は濁流となってシュリナの脳裏に流れ込み、遂には。
『そうだ、ボクは天使様と一緒にコイツを倒した筈、いや、一緒に倒したんだ。』
と、明確にその記憶を蘇らせていた。
だが、同時にシュリナは
『じゃあ、今、ボクの目の前にいる、コイツはなんなんだ?。オメガは、神は、滅んだはず!、そう、死んだはず!、それが何故ここに?』
と、戸惑いを覚え、又、同時に新たな恐怖を抱き始めていた。
『蘇ったのか?、それともヤツは不死身なのか?、でも、今ここには天使様は居ない』
と、焦燥に駆られながらもシュリナは、手にした鉾を身構えると
「ならばボク一人でもヤツを倒すしかない!」
と、大きく叫びながらシュリナは、鉾をオメガに向かって構えると、無駄かも知れない、だがせめて一矢だけでもと、オメガに向かってその空間の中を翔び、赤くそして不気味な巨大な眼球目掛け、手にした鉾を力いっぱいに振り下ろした、が、その時。
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