パキラのひみつ③

りるる のピコピコハンマーによるお仕置きを受けて

「あべし~」「ひでぶ~」

と呻き声を上げながら机にうずくまる

みなな と シナモン を背に

『二人とももう知らないんだから!』

 りるる と言わんばかりの拗ねた顔で、パンパンとまるで埃でも払うかの様にその手を叩いた。


もう、その手の内にあった筈のピコピコハンマーは何処かへと消えていた。


次に りるる はその両手の平を硬く握り[グー]を作り、それを腰に当てながら

二人を振り返ると


「二人ともセクハラ発言はイケないんだからねっ!!」


とその声色に念を入れながら二人を叱り付けた。


すると、それが堪えたのか二人は、


「解ったのだ~、もうエッチな事は言わないのだ~。」


と先ずは みなな が

次いで シナモン が


「はい、もう懲りました。心に硬く誓います……」


と、まるで叱られた子供の様な声で、二人を叱咤した、りるる先生に向かって平謝りに謝り返し、その事で りるる 何となく[快感]を味わい、りるる は鼻を天狗にさせ調子に乗った。


如何に育ちが良く、彼女が、ねこ耳科のけもの族としての正体が隠せ、そして、あたかも普通の人間の少女として振る舞える姿に変身が出来それを隠せる程の強力な魔術を使える魔力を操れる者であったとしても、やはり、けもの族 と言う種族の人として産まれ。人として今日まで育てられて来ている以上、やはり、りるる も一人の人なのだ。


故に人の持つ欠点も、当たり前の様に持ち、故に当然に失敗もする。













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