ねこ耳のりるる⑦
ピコピコハンマーを手に
シナモンは
みなな が りるる に
セクハラ行為を行っている
現場までツカツカと歩み寄って行った
「いやん、やめてぇ~~!」
「最早、この みなな様からは逃れられないのだ。次は顔をペロペロするのだ♪」
シナモンは暫く
その二人の様子を黙って見ていた
『……名残惜しい』
そう思いながらも
ハンマーを振り下ろし
ピコッ
ピコッ
と、みなな りるるの順に
二人それぞれの頭を軽く叩くと
「二人とも(私としてもとても)残念だが……そこまでだ!」
ピシャリと言い放ち
その妙な戯れ合いを止めた
りるる と みなな はキョトンとした顔でシナモンの方を見詰めた
明らかに照れを隠しながら二人を見下ろしている。
そんな様子に何かに気付いた りるる と みなな の二人は互いに見詰め合うと
「アハハハ」
「シナモンもペロペロされたいのだ!」
と声を上げて笑い合った。
それれから暫くして
三人はそれまで別々だった卓を一つにして座り話しを交わしあっていた。
まずは みなな から りるる への
「あんな事をして、ごめんなさいなのだ」
の反省の言葉から始まり
次には シナモンが りるるに
「でもさ、私も正直おどろいたよ。アンタの頭に突然けも耳が生えて次には尻尾。本当にびっくりしたよ」
と笑いながら言うと
りるる はそれに
「ごめんね、魔法なの、それも別にみんなを騙す為に隠していた訳じゃなくて、お父さんで言い付けが厳しくて、外の世界ではまだ人とそれ以外の種族同士の戦いは続いているでしょう。多分だからだと思うの……それに皆にも嫌われたく無かったから……」
そう シナモン と みなな の二人に申し訳なさそうな声で答えた。
すると直ぐさまに みなな が
「嫌うなんて、そんな事絶対にないのだ!。りるる は みなな と シナモン、それにメイド学校へ通う仲間なのだ!」
声高らかに りるる の言葉に答えた
そして、クスッとそれに笑ってから シナモンが
「そうだよ、りるる アンタは私たちの大切な仲間、友達なんだよ」
言うと りるる はそれに
「ありがとう」
と答えながらも顔を曇らせながら
「でも、私、魔法で、けもの族だって言う正体を隠してた。今日、突然に変身が解けるまで……」
少し悲しげで、呟く様な声で皆に騙していてごめんなさい。と謝る様にそう言うと
シナモン が それに明るく
「それで良かったんだよ。」
と りるる に返すと
りるる シナモンの意外な反応に
顔をキョトンとさせながら
「えっ?良かったの?」
と返した
するとシナモンは続けて
「そうだよ、ウチらが居る目の前でアンタの変身魔法は無意識に解けた。それはさ、アンタがウチらを心を許した証拠。本当の意味で友達になれたんだよ。」
と りるる に笑顔で、その思いを返した
すると みなな も
「そうなのだ!、りるる は みなな 達の友達なのだ!」
と元気良くそう答えた。
それを聞いた りるる の目に涙が溢れ出た。
『そうだね。もう、良いんだよね。』
と自身でも作っていた、心の檻を外せた事と
ここに掛け替えの無い 友達 が出来た喜びを噛み締めながら
「うん、ありがとうみんな、私の大切な本当に大切な お友達。」
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