ねこ耳のりるる②
「ねこ耳が生えて来たのだ!」
と みなな が思わずその驚き声を上げた
が、それを言葉として受け止めても
りるる すぐには、それが何を意味するの物なのか、が、良く解らなかった。
『なんだろ?』
と、不思議に思い、みなな や シナモン 達の居る方へと顔を巡らし、二人を見た。
『えっ!?』
二人共、驚きの表情と目を りるる へと向け見詰めている。
「…………」
人とは、何か突拍子も無い出来事に出遭うと
しばしその思考が停止させる時がある。
それが自分自身の身に起こった出来事であれば尚更で、りるる もまた今はその状態の中にあった。
沈黙が訪れていた。
でも、それはほんのつかの間の事でしかなかった。
[ええっ!まさか!?]
その思いが激しい流れとなって りるる の心の中へと打ち寄せやって来ると、りるる は全身から力と言う力が抜け落ちて行くのをつぶさに感じ、同時に頭の中が真っ白になり、何をどうしたら良いのかが、解らなくなっていた。
手にしていたティーカップがポロリと りるる の手を離れて床に落ちガシャンと言う音を立てて割れた。
ワナワナと力なく身体を震わせなが、りるる はもう一度、みなな と シナモンに目を向けた。
二人とも唖然とした目を りるる に向け見詰めている。
[まさか]
が起きたのかも知れない
『とにかく確かめなくちゃ』
りるる は恐る恐る、その両手で頭を触ってみた。
すると、てっぺんにあるフサフサとした、左右両側の髪の間から、ピクピクとした柔らかいけれど、ちょっぴりと硬い突起物がその指に触れた。
『◯□Δ×⇧⇧⇩⇩⇦⇨⇦⇨BABA~~っ!!、ね、ねこ耳が生え戻っちゃってる~~~~っ!!』
と りるる は愕然となり心の中で悲鳴を上げた。
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