第163話 中間試験を聞きに来たけど……いいか!

 

 休みが開けた次の月曜日、来週からゴールデンウィークだと言うのに、それは唐突に朝のホームルームで宣告された。

 

「ゴールデンウィーク開けてから中間テストがありますので、この週の授業はよーく聞いておいてくださいねー」


「「「えぇぇー!?」」」


 ゴールデンウィーク開けにテストか……

 つまり、ゴールデンウィークを遊んで過ごすなってことだろうな。

 前世ではどうだったか?

 ……思い出せないな。

 まぁ、似たような物だろう。


「テスト勉強漬けになりそうね。雪、あまり部屋から出歩かないようにして頂戴ね。勉強に集中したいから」


 流石に時雨もテスト勉強はするらしい。

 いや、以前テスト勉強は集中させてって言ってったっけ?


「俺も勉強するよ。出来るだけだけど」

「雪は違うテストになるんじゃない? 男性特権でこの学校に入ったんですもの。女性と同じテストになるとは思えなわね」

「……確かに。七橋せんせーい!」


「どうしました、大淀君?」


「俺のテストってどうなるんですか?」


「大淀君は保健室で受けてもらいますよ」


「えぇ? 俺だけ別室ですか?」


「大淀君だけと言うより、男の子は保健室で受けてもらいます」


「試験の内容ってクラスのみんなと同じですか?」


「いえ、別です」


「? どう勉強したらいいんですか? 授業をちゃんと受けておけば大丈夫なんですか?」


「すみません、私も男の子の試験については詳しくは知らないので……気になるなら保険医に聞いてください」


「わかりました」


 そういえば最近友梨佳先生に会ってない気がするし、あとで聞きに行こう。

 いや―――


「先生、1限目保健室行きます」


「わかりました。伝えておきますね」


「ちょっと雪?」

 

「どうせ授業受けても試験に出なさそうだし、友梨佳先生に内容聞いて、勉強してくるわ」


「もう……一緒に付いて行くわ。終わったら迎えに行くから大人しくしておいて頂戴ね?」


「一人で帰って来れるぞ」


「誰かしらに捕まる未来しか見えないわよ」


「さいで……」


 流石に心配し過ぎだと思うがまぁいいか。

 そして俺が行くとなれば、桜も付いてくる。


「お姉ちゃんなので!」


「姉関係あるか?」


「あるよー! ちゃんと保健室の先生に説明しとかないと保護者として認められないからね」


「あー、以前説明した時は自称だったもんな」


「そういうこと!」


 というわけで、俺と時雨と桜の3人は教室を出て、保健室へと向かった。


 保健室に着くと、代表して時雨が扉をノックする。


「失礼します」

「「失礼します」」


「どうぞー」


 扉を開け、中に入ると久しぶりに見る友梨佳先生が笑顔で迎えてくれる。


「おやおや! 雪君じゃないか! 久しぶりだねぇ。先生寂しかったよ」


「すみません、なかなか来れなくて」


「雪をお願いします」

「雪君をお願いしますね」


「任せたまえ!」


 友梨佳先生に返事をもらうと、次の授業が始まるので、さっさと時雨と桜は帰っていった。


「それでどうしたんだい急に?」


「ゴールデンウィーク開けにテストがあるらしいじゃないですか? 試験範囲とかどうなってるのか友梨佳先生に聞こうと思って」


「そういうことかー、私に会いに来てくれたんじゃないんだね……」


「もちろん友梨佳先生にも会いたかったですよ。だから1限目はこっちに来たんです」


「そうかそうか! 雪君に捨てられなくて良かったよ!」


「そんなわけないじゃないですか!」


「ふふふ、それで試験の範囲だったね。このプリントだね」


 そう言って友梨佳先生は机に置かれた紙の中から数枚の紙を手渡してくれた。

 受け取って内容を見てみるが―――


「えっと……数学……というより、算数と国語と社会に英語……えっ? これがテスト範囲ですか?」


「テスト範囲じゃなくてテストだよ」


「それ、俺見ちゃダメなやつでは?」


「いいや? みんなに渡してるから大丈夫だよ」


「えぇー……男のテストって簡単なんですね」


「何を今更、あぁ、そういえば記憶がなかったんだったね」


 そういやそういう設定だったな。


「えぇ」


「どうだい? それから何か思い出したかい?」


「いえ、特には。まぁ、思い出さなくても今幸せなので大丈夫です」


「そうかー、幸せかー、そろそろあたしにも幸せをおすそ分けして欲しいんだけどねぇ?」


 そう言いながら友梨佳先生は俺に近づき、俺の腕を自分の胸の間に抱き寄せた。

 うーん、相変わらず柔らかい。そしていい匂いがする。


「今から、少し前に言っていたこと……実践してみないかい?」


「今、誰もいないんですか?」


「もちろん、今はいないよ」


「1限目終わると迎えが来るのであまり時間はないですけど」


「なるほど。じゃあ50分コースかな?」


「えぇ、50分で友梨佳先生をぐったりにしてあげますよ」


「くっくっく、言うじゃないか!」


 友梨佳先生は顔を俺に近づけてきたので、俺も友梨佳先生に顔を近づけ、静かに唇を重ねた。


「んん……んむっ……んんっ……」


 舌は入れず長めキスを終え、お互いに顔を離す。


「ふふ、何気にキスは初めてなんだ」


「そうなんですか、ちょっと意外です」


「ここで他の子のことを話す気はないけど……君が思っているより、私は多分乙女だよ? 行為もしたことないし」


「初めては俺でいいですか?」


「あぁ、雪君がいい」


「じゃあ、やりますか、友梨佳先生」


「友梨佳って呼んでくれ」


「……わかったよ。友梨佳、リードは任せてくれ」


「ふふ、本来逆なんだが……うん、雪君に任せるよ」


 もう一度友梨佳を抱き寄せ、今度は舌を入れて、友梨佳の口を蹂躙する。


「んあっ……んんっ……れろっ……んちゅ……」


 友梨佳の口の中を蹂躙していると友梨佳もマネして自分の舌を俺の舌に絡めてくる。

 事前に飴か何か舐めていたのか、柑橘類のような味がする。

 相変わらず谷間を強調した服の上から友梨佳の胸を揉みしだく。

 服の上からでもわかるこの柔らかさ、あとでめいいっぱい堪能しよう。

 そうやって友梨佳の胸を揉みしだいているとピクピクと震えながらも、俺のズボンに手を入れ、弄り始めた。


「んっ……ふふ、相変わらず、君の注射器は大きいね」


「えぇ、この薬、けっこう効くらしいですよ。妻達曰く」


「そうだろうね。あたしにも、一本打ってもらって元気を貰えるかい? 雪先生」


「もちろんだ」


 そう言って俺は友梨佳の手を引いてベッドへと移動していく。

 

 うん、ここに来た予定と変わったけど……いいか!


★********★

あけましておめでとうございます!

今年もよろしくお願いします。


新年早々ですが、数日お休み頂きます。


応援、フォロー、星を付けて頂き誠にありがとうございます!

創作意欲に繋がるので応援、星を何卒・・・!

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