第115話 海へ連絡

 さて、俺には寝る前にやらなければいけないことがある。

 海への連絡だ。 

 忘れると絶対拗ねる。

 俺は時雨の胸から離れて、携帯を取り出して海に連絡をすることにした。

 今携帯見て気付いたが、アンテナ一本しか立ってないわ……繋がるだろうか?


 プルルルルルルル


『もしもし、お兄ちゃん!』


『おう、海、元気してるか?』


『元気だよー! お兄ちゃんは他の女に何もされてない?』


『どういう確認だよ。大したことはされてないぞ』


『そこに関しては信用してないから、時雨姉に代わって?』


『隣にいるからスピーカーモードにするよ』


 俺は携帯を操作して、スピーカーモードに切り替えた。


『時雨姉、お兄ちゃん他の雌犬に愛想振りまいてた?』


「振りまいてたから、ずっとブロックしてたわ。行きのバスでは雌犬を部屋に入れようとしたり、雌犬の小屋に行こうとしたり、挙げ句は雌犬をベッドに招こうとしてたわ。ご飯たべたあとは雌犬で溢れかえったお風呂にまで行こうとして大変だったのよ?」


『お兄ちゃんさぁ、いい加減自重覚えてくれないかな? 世話するこっちの身にもなってよ』


「世話ってなんだよ世話って、クラスの子と仲良くしたいだけだよ」


「へぇー? カレーのお礼に処女貰おうとするのが仲良くなわけ?」


「俺が言ったわけじゃないよね?」


『お兄ちゃん、帰ってきたらお説教ね』


「何に対して説教されるんだよ……」


『雌猫桜と愛羅さんはお兄ちゃんに何もしてない?』


「……お風呂で仕方なく、雪のスペースシャトルの操縦の仕方とアブダクションを見せてあげたわ」


『えぇ!? お兄ちゃんの乗務員、雌猫にアブダクションされたの!?』


「アブダクションは全部私がしたわ。あくまでもスペースシャトルを触らせて、操縦を教えただけよ」


『そっかー……お兄ちゃん罪状追加ね。有罪になる覚悟しといて』


「説教からいつの間にか裁判になったな? なら、弁護士は凪さんにお願いするわ」


『ママは裁判長だからダメでーす! これ以上に罪を重ねると家から出れなくなるから気をつけてよ?』


「俺の家は牢獄かよ」


『三食昼寝付き、夜から朝まで何度でも宇宙旅行行き放題だよ!』


「宇宙旅行は行きたいが、夜だけでいいよ。朝まで行ってたら、体壊すぞ?」


「ねぇ、ねぇ、お姉ちゃんも雪君と宇宙旅行行きたいなー?」


『雌猫桜もいるんだ?』


「いるよー? 今は御主人君のメイドさんだから!」


『はっ? もしかして寝てる? 寝言が聞こえたんだけど?』


「海ちゃんの代わりに、お姉ちゃんメイドが御主人君のスペースシャトルをピカピカにしとくね!」


『お兄ちゃんから離れろ雌猫桜!』


「御主人君もお姉ちゃんメイドのGカップステーションでメンテナンスしたいって言ってたよ? ねぇー、御主人君?」


『お兄ちゃん、有罪確定だから! 一ヶ月は家から出れないと思っといてね!』


「何の罪状だよ……」


『雌猫のおっぱいに誘惑された罪。懲役一ヶ月、もしくはスペースシャトルの乗務員1リットルだよ』


「いやいやいや、1リットルとか何年かかるんだよ……」


『絶倫の民なら十秒だよ?』


「色々言ってきたけど、海の読んでる本、逆に読みたくなってきた。絶対に笑う自信があるわ」


「じゃあ、半分の500ミリリットルはお姉ちゃんメイドがスペースシャトルからアブダクションしとくね? じゃあねー、海ちゃん。バイバーイ」


『はっ!? なんで雌猫桜が「ブツゥ」』


 プープープー


 桜が言うだけ言って、海との通話を切った。


「おいおい、電話切ると俺が海から怒られるんだが?」


「今はお姉ちゃんメイドの時間なの! ちゃんとメイドらしいことさせて!」


 桜がむくれながら、俺の頭を自分の胸に抱きしめる。

 お風呂上がりだからか、桜の匂いを強く感じる。

 ……まぁ明日電話するし、いいか。

 そのあとは時雨の監視の元、桜メイドによる様々なご奉仕をしてもらった。

 ご奉仕というか、なんというか、時雨が許すギリギリのラインを見極めながら、イチャイチャしてただけだな。

 桜に膝マクラをしてもらったり、抱きしめてもらいながらキスしたりと……

 さすがにスペースシャトルを操作しようとしたところで、時雨に止められた。

 そんな感じでイチャイチャしていると、いい時間になってきた。

 俺たちは寝る為に寝室に向かうと、愛羅は既に夢の世界に入っているようだった。

 ぐっすり寝ており、良い寝顔だ。

 明日は早く起きて、ラジオ体操があるから、俺達も早く寝よう。

 桜はメイド服からパジャマに着替える為に服を脱いでいくが―――


「雪、着替えるから五分だけ部屋を出て頂戴な」


「ん? 時雨も着替えるのか?」


「えぇ、すぐわかるから」


 ふむ? よくわからんが、従っておこう。

 俺は時雨に言われて、部屋を出た。

 ボーっと扉の前で待つのも暇なので、家の中を探索しながら時間を潰して、俺は寝室に戻った。


★********★

桜メイドのご奉仕をもっと詳しく書こうと思ったけど、いつまでも経っても初日終わらなそうだから断念……


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