第112話 晩御飯を食べたあとはもちろん?

 大満足の晩御飯だった。

 コック長の料理で皆満足するかと思っていたが、一口だけでもと俺たちが作ったカレーを食べにクラスの子たちは集まってくる。


「ゆっきくーん! カレー交換しよー?」

「雪様! 私たちとも交換致しましょう!」

「お兄様、私のカレーも食べてみて、はい、あーん?」

「我が魂の伴侶よ。古の契約に従い、我らの黄金のスープを持ってきたぞ! さぁ、いざ契約を果たそうではないか!」

「ご主人様、お約束通り頂きに参りました」

「雪も料理をしていたようね? 私の分と一口交換しませんこと?」


 約束していた子のみならず、俺の料理しているところを見て、クラスの子たちが集まってきた。

 作ったカレー足りるか……?

 まぁ、交換する子もいるし、コックの料理もあるから量は大丈夫か!

 俺はクラスの子たちともカレーを交換、もしくは上げたりして、満足のいく晩御飯となった。

 終わったあとは、食器を洗い、周りを清掃してロッジに帰ろうとしたが―――


「雪君はお風呂どうするのかな? こっちで一緒にお風呂に入るよね?」

「雪様、お背中をお流ししてもよろしいでしょうか?」

「お兄様、洗いっ子しませんか? もちろん隅々まで♪」

「我が魂の伴侶よ! 現世での穢れを払いに、身を清めようではないか! どれ、我が汝を洗ってしんぜよう!」

「ご主人様、お疲れ様でした。このあとはお風呂で綺麗にして差し上げてますので、ご安心ください」

「雪、お風呂に行きますわよ? ちゃんと綺麗にしてあげますから、私のこともよろしくお願いするわね?」

 

 なるほど? 桃源郷へのお誘いか……ならば行くしかあるまい!

 俺はそう返答したかったが、もちろん邪魔が入った。


「ダメに決まってるでしょ。雪は私が責任持って面倒みるから」

「雪君、ちゃんと私がおっぱいで洗ってあげるから安心して?」

「……あ、あーしも! 洗うから!」


 時雨と桜にガッチリガードされ、クラスからブーイングが上がるが、七橋先生が止めに入り、その場は解散となった。

 残念だ……まぁ、時雨や桜や愛羅と入れるならいいか!

 そのまま俺達はロッジまで、帰り着くとリビングに置かれたままの荷物から着替えを取り出して、脱衣所に向かった。


「本当にピュアラも入るのか? 無理するなよ?」

「そうよ、ピュアラにはまだ早かったでしょ?」

「ピュアラちゃん、またお顔真っ赤かにならない?」


「ピュアラは卒業するの!!! あーしだって成長してるんだから!」


 そんな短時間で成長しないだろうに……

 俺としては多い方が嬉しいからいいけど!

 そのまま、俺は服を脱いで脱衣籠に着替えを置くとお風呂場に入って行く。

 時雨はもちろん裸で、桜も裸。

 愛羅は遅れて入ってくるが……タオルを巻いているようだ。

 今回はしっかりとお風呂に入るので、三人とも髪をヘアゴムで結んでいる。

 さて、このお風呂場、複数人同時に入ることが前提なのか、シャワーが2つある。

 その内の一つの前に座り、いつも通り俺は軽くシャワーを浴びて、頭を洗い始める。

 時雨はすかさず前に回り込んで、俺の前を洗ってくれるようだ。


「もう、時雨ちゃんったら……じゃあ、お姉ちゃんが背中から洗ってあげるね?」


 そう言うと、桜は俺の背中に抱き着き、上下に動き始める。


「んしょ、んしょ!」


 俺の背中には桜の豊満な胸が潰れ、スポンジとなっている。


「ちょっと雪、こっちに集中しなさい?」


 時雨も負けじと俺が頭を洗っているのを無視して、正面から抱き着いて同じように胸をスポンジにして正面を洗い始める。

 さて、こんなことをされて反応しない者がいるだろうか? 俺の高層ビルが建設され、建設されたビルを後ろから触るものがいた。


「わぁ! 初めて男の子の触ったけど、こんな感じなんだね! お姉ちゃんに反応して、雪君のスペースシャトルが発射準備されちゃったんだね?」


 桜は上下に動くのをやめて、俺のスペースシャトルをニギニギと触って楽しんでいる。


「ちょっと桜、勝手に雪のスペースシャトルから乗組員をアブダクションしようとしないで頂戴」


 桜の手を時雨が退かし、俺のスペースシャトルは時雨の胸に隠された。


「お姉ちゃんも雪君のスペースシャトルから乗組員をアブダクションしたいんだけど?」


「雪の乗務員をキャトルミューティレーションする気かしら?」


「そんな酷いことしないよ! 私の惑星に新しい生命を生み出そうと思ってるだけ!」


「ダメに決まってるでしょ! 2日前から海に取られて、今日は私の番なんだから、邪魔しないで頂戴」


「もー、時雨ちゃんは我儘なんだからー」


「我儘とかそういう話じゃないでしょ」


「あれ? スペースシャトルがまだ準備されるってことは、海ちゃんに取られてはいたけど、その間スペースシャトルは宇宙に飛び立たなかったんだ?」


 あぁ、そうか、桜にはその話をしてなかったな。


「ふふん、雪のスペースシャトルは特別性よ。毎日何回も宇宙に飛び立つことができるんだから」


「え、えぇ!? そ、そうなの雪君?」


「まぁな」


「じゃあ、なおさらお姉ちゃんもアブダクションしてもいいよね!?」


 俺のスペースシャトルの仕様を知って、桜が時雨の胸からスペースシャトルの救出をしようとする。


「ダメに決まってるでしょ! そもそもスペースシャトル操縦したことあるのかしら? 下手な操縦して雪が墜落したらどうするのよ!」


「うーん、なら時雨ちゃんがお手本見せて?」


「……見せるだけよ?」


 時雨が俺のスペースシャトルを操縦し始めた。


 一つだけいいだろうか? まずシャワーで泡を流させてくれないかな?

 前が見えません。


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