第100話 パーティしようか!

 

 ホテルの一室。

 ベッドでは俺と海と凪さんが産まれた姿のまま、寝転がっている。

 ……うん、すごかった。 

 実技が得意というだけはあった。

 女神様とやりまくって確実に実力がついているとは言え、俺はまだまだだな。


「お、お兄ちゃん。何か急にうまくなったよね……?」

「はぁ、はぁ、はぁ……まさか、私がこんなにされるなんて……雪さんはお上手なのね?」


「まだまだですよ。もっと満足させれれば、いいんですけどね」


「……あのドリンク飲んだらいけるんじゃない?」


「……かもしれんが、出来ればドーピングなしで満足させたいじゃん?」


「お兄ちゃんが着々と絶倫の民になりつつある……」


「俺は風呂を白い液体で一杯には出来んぞ」


「それにしても……本当に何度も出せるんですね」


「えぇ、まぁ」


「ふふ、海の妹でも作っちゃおうかしら」


「ママ、お兄ちゃんはあげないからね?」


「妹を作る位はいいでしょ? 雪さんも、私の胸に満足してたみたいだし」


 そう言いながら凪さんは俺に近づき、自分の胸を俺の顔の近くまで寄せてきた。

 俺は反射的に吸い付くと、凪さんは俺の頭を撫で始めてくれた。

 もうね……母性がすごい……

 このまま幼児退行しそう。


「ぐぬぬぬ……」


「もう少し、雪さんを満足させれるようになりなさい。こんな良い子、逃しちゃダメよ?」


「わかってる! ほらお兄ちゃん、こっちにおいで」


 海が呼んだので俺は凪さんから離れ、海の方に移った。


「んふー! よしよーし!」


 うむ、やっぱこうすると落ち着くな……

 俺は母性に飢えているのだろうか?


「さぁ、お風呂で汗を流しましょ。お風呂で雪さんの洗い方も教えてあげるから」


「うん!」


 そのまま、俺は海と凪さんに連れられ、お風呂でご奉仕を受けたあとホテルをあとにした。

 ちなみにだが……このホテルは男性保護省が運営する施設で、男性が同伴の場合、無料で数時間だけ使用してもいいことになっている。

 男性特権のこういうところはありがたいな。


「さて、なんだかんだいい時間になったな」


「そうだねー。晩御飯どうする?」


「どうせなら、凪さん連れて、家で食べないか?」


「いいね! パーティしよう! パーティ!」


「おう。そうなったら……時雨に連絡するか」


 俺は携帯を取り出し、時雨へと電話をかけた。


 プルルルルルル


『……もしもし?』


『俺だ』


『俺? 俺俺詐欺かしら? 私私詐欺ならよく聞くけど、斬新ね。生憎、家にお金はないわよ』


『ほう? 海がどうなってもいいのか? 金がないなら、その体で払っていいんだぜ?』


『誘拐なの? 誘拐する側逆じゃないかしら……まぁ、いいわ。お金がないから、お家に帰ってきたら、たっぷり体で払ってあげる。夜戦ドリンクの準備しておくから安心しなさいな』


『普通でいいです! 普通で! いや、そんな話じゃないんだわ』


『どうしたのよ?』


『もう晩御飯食べたか?』


『いいえ、まだよ』


『なら、今から家に帰るから、パーティしようぜ』


『はぁっ? 唐突ね? 何かあったの?』


『んー……今は秘密!』


『ふーん? まぁ、いいわ。パーティってどうするのよ。急にそんなこと言われても普通の食材しかないわよ?』


『出前頼もうぜ』


『出前ね。お寿司とかでいいのかしら?』


『あー、寿司はさっき食ったんだよなー』


『へぇー? 自分たちだけお寿司食べたのね?』


『今度連れてくから、許してくれ!』


『ならいいわ。それで? どういうのがお好みなのかしら?』


『ジャンクな物がいいな!』


『ほんと好きね。そのうちジャンクになるわよ? もしくはその体はもうジャンクで出来てるのかしら?』


『俺の体は血潮は油で、心は衣に包まれている』


『カロリー爆弾になってるじゃない。なら、ピザでも頼む? ちょうど、お母さんと秋さんが酒盛りしようとしてたから、おつまみにいいんじゃないかしら?』


『へぇー、酒盛りしようとしてたのか』


『えぇ、雪は飲んじゃダメよ? 精神は問題なくても、体はまだ高校生なんだから』


『わかってるよ。じゃあ適当に1万……じゃ足りないか? 2万ぐらい使ってLサイズのピザ数枚と、サイドメニューから時雨チョイスで選んで、頼んどいてくれ』


『ずいぶん頼むのね?』


『あぁ、今回はゲストもいるからな』


『ゲスト? 海がいるのによく連れて来れたわね? 桜とか愛羅なの? もしくは梓?』


『まぁ、お楽しみってことで。母さんたちにも伝えておいてくれ』


『わかったわ。じゃあ頼んでおくわね』


『よろしくー』


 まぁ、こんなもんでいいだろ。


「雪さん、何もそこまでしなくても……」


「いいんですよ。凪さんはお酒飲めますか?」


「え、えぇ、それなりには」


「ちょうど母さんと、時雨の母さんが家で酒盛りするみたいなんで、混ざっちゃってください。明日もお休みにできるんですよね?」


「……店長さんにお願いしてみるね」


「ママ! 今日は一緒に寝ようね!」


「ふふ、えぇ、久しぶりに一緒に寝ましょうね」


「なら、今日は時雨と一緒に寝るかな」


「お兄ちゃん、明日は私と寝てね? 明後日から居ないんだから」


「わかってるよ。あぁ、凪さん、適当にお酒買って帰りましょう」


「何から何までありがとうね」


「いいんですよ」


 そんな会話をしながら、俺達は自分たちの家へ帰っていく。


★********★

とうとう本編が100話まできました!

毎日更新を続けれたのは読んでくれた皆様のおかげです。

本当にありがとうございます!

未だにタイトル回収出来てませんが……私が思い描くところまで、いい感じに近づいて来たので、このままお付き合い頂ければ幸いです。


もう一つも更新してるので、よかったら見てね!


応援、フォロー、星を付けて頂き誠にありがとうございます!

創作意欲に繋がるので応援、星を何卒・・・!

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