第93話 来週はオリエンテーション!
この学校の勉強に絶望してから、今の時間はロングホームルーム。何をするかと思えば、七橋先生が行事の説明をし始めた。
高校には色んな行事があるが、入学して最初にある行事と言えば……
「ということで、親睦を深めたり、学校のことを学んでもらうためのオリエンテーションが来週二泊三日行われます。班を決めてもらいますので、10分間時間をあげますので、騒がないように自由に話し合って4人で班を組んで下さい。決まらなかった人はこちらで班分けを行います」
七橋先生がそう宣言すると、いっせいに周りが俺のことを見てきた。
そして、全員俺の元に集まってこようとするが―――
「悪いけど、もう雪の班は決まってるわよ」
直ぐ様時雨が俺の前方にやってきて、そう皆に向かってそう宣言した。
「ん? なんだ、オリエンテーションのこと知ってて先に決めてたのか?」
「いいえ、今決めたわ。雪と私と桜と愛羅ね」
「はい! 一緒の班なら問題ありません!」
「あーしもなの? まぁ、いいけど、楽しもうね!」
桜と愛羅もやってきて、一緒の班になることに同意してくれた。
だが、周りはそれを許してはくれなさそうだ。
「雪君をずっと独占してずるいです!」
「雪様との親交の機会を私にも!」
「私もお兄様と一緒の班がいいです!」
「我が生前妻であった時の話を、夜の
「ご主人様のメイドとして傍でお使えしたいのですが?」
「雪と一緒に星空を眺めますので、夜に1時間……いえ、3時間ほどお借りしますがよろしいですわね?」
時雨の強制決定により、周りからの反発がすごい……
「はーい! 皆さんお静かに! 皆さんの気持ちもわかりますが、大淀君は一人しかいないので、オリエンテーションの中で皆さんと関われるように、ちゃんと考えてますので安心してくださーい!」
七橋先生がそう皆に伝えると、渋々周りで班決めが行われ始めた。
「どうしようかと思ったけど、みんなと関われるならいいか」
「雪、お願いだから本当に自重して頂戴ね? クラスメイト全員妻っていうのも十分異常だと言うこと理解できるかしら?」
「しないよ!」
「雪君、簡単におっぱいに釣られるから信用ないよ?」
「なら、桜のおっぱいで俺を釣っててくれ」
「わかった! 任せて!」
「なんで自ら釣られに行ってるのよ! ダメに決まってるでしょ!」
「ユッキーがクラスメイト全員を妻にするのも時間の問題だと、あーしは思ってるよ!」
「さすがに全員はなぁ……」
「下手に数人選んでも、反感が大きいと思うけどね? 何かこういう理由だから! って言うのがないと」
「理由ねぇ……」
「と言っても、そもそも、シグシグとサクサクの検問突破しないとユッキーの妻は難しそうだけど!」
……この調子で俺は妻を探すことができるのだろうか?
というか理由か……単に仲良くなったからではダメなのだろうか?
いや、今の状態だとその仲良くのが難しいな……
そうなると、一発で仲を深める方法はないだろうか……
そんなことを考えているうちに班決めの時間が終わり、七橋先生が話始めた。
「さて、そろそろ時間だけど、班が決まってない子はいるかな? ……いない見たいね。それじゃ説明の続きだけど、班ごとにバンガローで宿泊してもらうことになるから、よろしくね。それと大淀君だけど……大淀君は本来、男の子だから一人で過ごせるロッジが割り当てられるんだけど……上の意向でコテージになったよ」
「えっと……コテージってたしか貸別荘みたいな豪華な感じですよね? なぜですか?」
「理由はわからないけど……理事長がそうしてあげてって話があってね? お金も理事長が出したから、問題はないんだけど……」
………これは断ったほうがいいのだろうか?
「先生、意見があるのですが」
時雨が先生になにか言いたいことがあるようだ。
「どうしましたか、坂間さん」
「班で一緒の場合、私達も一緒のコテージになるんでしょうか?」
「本来は、男の子が嫌がるから一人でコテージになるんですけど……」
「そうですか。雪? 一緒にコテージと一緒にバンガロー、どっちがいいかしら?」
「一緒ならどっちでもいいけど、どうせならコテージがいいな。泊まったことないし」
「と言うことなので、私たちの班は雪と同じコテージでお願いします」
「……わかりました。そのように調整しておきましょう。あとは今から渡す資料にオリエンテーションの内容が書いてありますので、必要な物を各自準備して下さい」
そして、先生が前の列に資料を渡し、生徒に資料が行き渡る。
そのまま、オリエンテーションの説明を七橋先生が行い、ロングホームルームが終わった。
そして、授業が全て終わり、明日から休みなのでその間にオリエンテーションの準備をする必要がある。
明日は買い物に出掛けるとしようか。
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