第27話 脳内天使! 爆☆散!
国語のプリントをなんとか無理やり終わらせた……
脳内天使はまだ健在である。
さて……保健のプリントだが……
「あとは保健のプリントね、どんな内容なのかしら」
「もしかして保健も同じ感じなの?」
俺は国語のプリントを片付け、保健のプリントを机に叩きつけた。
「これが、男の保健のプリントだ……」
海と時雨はプリントに目を通すと満面の笑みでこちらを見てきた。
「とってもいいプリントね? 私では力になれそうにないから雪がさぼらないかしっかり見といてあげる」
「私も無理だから横で応援してるね、お兄ちゃん♪」
そう言いながら二人は横から俺に抱き着く……邪魔する気満々じゃないか。
「ふぅー……こうしていてもプリントが片付かないから進めるとしよう……えーっと、『問1 下記のイラストから貴方の好みの体型を選びなさい。複数回答可能とする』……このイラストか……10個も選択肢用意するとか多くないか……?」
簡単に説明すると①~③は身長が低い、④~⑥が身長が同じ、⑦~⑨は身長が高い。そして①、④、⑦が貧乳、②、⑤、⑧が普通、③、⑥、⑨が巨乳と言った具合の選択肢である。
そして⑩はフリー……好きな体型を書けと書いてる。
「もう誤魔化さず、はっきり答えろって言う固い意志を感じるわね」
「お兄ちゃんは③か⑥か⑨だよね? どれを選ぶの? 全部?」
これに関しては今更だろう。既にバレている。さっさと回答を書こう。
「『③、⑥、⑨』っと」
「わかりやすくて助かるわね。今日は雪にしっかりマッサージしてもらわないとね?」
「お兄ちゃんがわかりやすくてよかったー」
なんとでも言うがいい。これに関して恥じらいはないのだ。
「次が……『問2 貴方が興奮する女性の体はどこか』……これも問題ないな」
「胸ね」
「胸でしょ?」
「『胸』」
「もっと私達の為になる問題はないのかしら?」
「そうだねーこれなら私達でもお兄ちゃんの変わりに答えられるよ」
勝手に答えないで頂きたい。
「スゥー……次が『問3 貴方が性的に興奮する衣装は何か』っか……うーん……」
「雪はどんな衣装が好きなのかしら? 着てあげるわよ?」
「お兄ちゃんはどんな衣装着て欲しいのかなー?」
悩む、これは悩む、それぞれに良さがあり、甲乙つけがたい……
正直どれもありなのでここは直近でテンションが上がった衣装にしよう。
となると……あの人の衣装か!
「『乳暖簾』だ」
「「乳暖簾?」」
「あぁ、ここ最近見た中でテンション上がった衣装だ」
そう、あの女神様の衣装だ。直近でテンション上がった衣装と言えばあれしかないだろう。
「初めて聞いたわね。海知ってる?」
「しらなーい。ちょっと携帯で調べてみるね……」
海は懐から携帯を取り出し検索をし始め、時雨が横から覗き込む……
「!? な、何この衣装!? こんなのあるんだ!」
「だ、だいぶマニアックな衣装が出てきたわね……」
「あぁ、最近見てな。一番テンションが上がった衣装だ」
「こんな衣装どこでみたの? というか売ってるのこれ?」
さて、ここで大事な話がある。
先日俺は雪と対話したことを二人に話したが女神様については話していないのだ。
その女神様の衣装と答えていいのだろうか?
なんとなく、嫌な予感がするので女神様については誤魔化しておこう……
「む、昔ネットで調べてこっちの世界でもあるのかなって思ってな!」
「売ってるか調べてるけど、無さそう……」
「さすがにマニアックすぎて無さそうね……」
いつの間にか時雨も携帯を取り出し衣装が売っていないか調べていたようだ。
「というか、これどこで着るの? コスプレ会場とかでも流石にこれは着れないんじゃないの?」
「完全に男を誘う夜用の服ね……」
「ないもんはしょうがないな! 次いこう次!」
「むぅ……まさかの選択肢でコスプレプレイが回避されようとは……」
「予想外の選択肢ね。これ自分で作るしかないのかしら……? コスプレショップを周って売ってないか調べるのもひとつの手かしらね……」
回避成功! 俺の脳内天使は守られた。
「次は……『問4 貴方が自慰行為をする時、何をおかずにしますか』……おかずの内容まで聞いてくることある?」
「雪は自慰行為しないでしょ?」
「お兄ちゃんは1人でしないよね?」
急に目のハイライトを消して俺の顔を見てきた。
俺の危機感知センサーがビンビンに反応している。
この選択肢は間違ってはいけない問題だ。
「……『自慰行為はしません』こっ、これでいいだろ!?」
「わかってるならいいのよ」
「うんうん♪」
二人の目に生命が宿ったようだ。
こんな不用意な問題は勘弁して頂きたい。
「次が、『問5 貴方のJrが反応する女性との行為はなんですか』……」
「私の耳舐めで反応してたわよね?」
「私のおっぱい揉んでる時も反応してたよ?」
「…………」
「「どっちが好き?」」
総員! 対ショック耐性!
俺は椅子の上で膝を抱え、体育座りの形体になり、頭を体育座りの中に入れた。
「ふーん、そういうことするのね?」
「逃げられると思ってるんだ?」
脳内天使よ。まずい! まずいぞ! ここが正念場だ!
防壁を貼り守りに徹するのだ!
そして二人は―――俺の脇と横腹を擽りだした。
「あっ! ちょ! それはずる!」
俺は思わず頭を上げ脇を絞めたがそれが既に罠だった。
上げた頭は二人に固定され、こちらが身動きできないように体を密着させてきた。
そのまま二人の口は俺の耳に近づき―――
「はーい、一名様耳舐め天国にごあんなーい」
「今日も理性壊してあげるね? お兄ちゃん♪」
そして二人は俺の耳の中をジュルジュルと蹂躙しはじめた。
「れろっ、んちゅ、んぁ」
「れあっ、んあっ、んんっ」
「んああああああああああっ!」
ダブル耳舐めASMRは反則だろおおおおおおおお!
俺の思考は停止し、足は椅子の上から落ち、腕は力なくだらんとなった。
そこに追い打ちをかけるかのように、2人は俺が無抵抗になったことを悟り、俺の頭を固定させていた手を使って俺の上半身から下半身までをスリスリと撫で始めた。
―――どれぐらい経っただろうか、二人は満足したのか蹂躙をやめ、俺の耳元で囁いた。
「ふふふ、とっても気持ちよかったみたいね?」
「今日も元気になったね、お兄ちゃん♪」
そう、二人に言われるまでもなくソロキャンプの準備が出来ていた。
脳内天使は……あぁ……そうだよな……
俺の脳内天使の頭はきれいに消し飛んでいた。
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