第11話 陽キャ御用達のゲーム☆彡②


 二人が作戦タイムから戻ってきたようだ。


「にしても、雪が巨乳好きだったとはねー」


「わ、悪いかよ?」


「いいえ、別に? 今度私も揉んでね?」


「えぇ!?」


「私だって雪の為に大きくしたいもの。何よ? 海は良くて私はダメなの?」


「い、いや、そういうわけじゃないが……」


「じゃあ揉んでくれる?」


「わ、わかった」


 ニヤリとした顔を俺に向けてきた。


「ふふ、言質取ったからね?」


「お兄ちゃんちょろくない?」


「うるせぇ!」


 かわいい子にあんなお願いのされかたしたら、断われる訳ないだろ!?


「はいはい、次いくよ次!」


「えぇ、次いきましょ」


「お、おう!」


 海が割り箸を集めてまた割り箸をこちらへ向けてくる。


 王様こい! と願いながら引いたがまた2番を引いた。


「せーのっ!」


「「「王様だーれだ!」」」


「私だよー!」


 王様は海のようだ。


「それじゃあーねー……1番が2番の人の指を舐める!」


 ということは……


「あら、私が雪の指を舐めるのね」


「お、おう!」


 慌てて指を服で拭いて、手を時雨の前に差し出した。


「ふふ♪ それじゃ、頂きま~す♪」


 カプッと指を食べられた。


「んえ!?」


 舐めるんじゃなくて食べるんかい!?


「んあっ……んふっ……んんっ……」


 え、エロい! 指を舐める? どころか食べられてるんだけどそんな上目遣いでする必要ないよね!?


「んあー……」


 30秒ほど舐めまわされ、俺の指から時雨の口に橋が架かっていた。


 その光景を見た俺は思わず唾を飲み込んだ。


「ふふ、どうだった? 興奮したかしら?」


 時雨が微笑みながらこちらの顔を覗き込むんでくる。


「え、あ、え、その、う、うん……」


 そんな気の抜けた返事をしながら自分の指を見た。


 舐められたこの指はどうするのが正解なのだろうか

 今まで指を舐められた経験なんてないからそのまま指を眺めて固まった。


「ふーん……そんなに気になるならこうしたら?」


 こちらの舐められた指を掴むとそのまま俺の口に突っ込んできた。


「!? !? !?」


「どう? 私が舐めた指おいしい? それとも間接キスの方が気になる?」


 先ほど時雨がお菓子を食べていたからだろうか、自分の指からほんのりと甘味を感じる。というか間接キスでもあるのか!?


「あ、あの……」


「あぁ、しゃべり辛いわよね」


 そして俺の口から指が抜かれる。


「あら、指がベトベトになってるじゃない。きれいにしてあげる」


 時雨はそういうとまた俺の指を口に入れた。


「!?」


 今度は俺の指から水気を拭くように唇で吸い付きながら顔を前後に動かし始めた。

 同じように30秒ほど動きを続けると、仕上げと言わんばかりに強めに吸われ指を引き抜かれる。


「ふぅ……ほら、これで綺麗になったでしょ?」


「あ、そ、そうだな、あ、ありがとう」


「あらー? 何その顔? 物足りなそうな顔してるわよ? もう一回して欲しいのかしら?」


「いいいいいや、大丈夫です! ありがとうございます! 感無量です!」


「そう? ちゃんと今の動き覚えておいてね?」


「えっ!?」


 クスクスクスと妖艶な笑みを浮かべながら時雨が笑っている。


 頼む……俺の理性の天使よ……耐えてくれ……


 脳内の天使を呼び出すが悪魔に三又のヤリで刺され、腕はベトベトになっており、既に満身創痍……


「じゃんじゃん行くよー!」


 海がそう宣言し、割り箸を引かせるように、渡してきた。


 今度こそ王の座を俺にと願い割り箸を引く。


 引いた割り箸は1番、耐えろ、耐えるのだ俺。


「せーのっ!」


「「「王様だーれだ!」」」


「私が王よ!」


 今度は時雨が王様だ。


「うーんそーねー……1番が2番の胸に抱き着くなんてどうかしら?」


「胸に抱き着くとな!?」


「そうよ、胸に顔を埋めるのよ」


 ギギギギギと顔を海に向ける。


「ほらお兄ちゃん、おいで♪」


 海が笑顔で両手を広げてこちらを待っている。


 恐る恐る海に近づき、王様の命令通り顔を胸に埋めて抱きしめようとするが、最後の一歩が踏み出せずに硬直する。


「もうー仕方ないお兄ちゃんだなー」


 海の方から俺の頭を引き寄せ海の胸に俺の顔を埋めさせた。


「ほらほら、お兄ちゃんも固まってないで、抱き着かないと終わらないよー?」


 そう言われて、俺は海を抱きしめる。


「どうお兄ちゃん、気持ちいい? お兄ちゃんの大好きな大きな胸だよ?」


 海は胸の感触を覚えさせるようにぐにぐにと俺の頭を動かす。


「ほ、ほってもひもひいでふ」


「ふふ、何言ってるかわからないよお兄ちゃん」


 そう言うと胸から俺の頭を取り出し顔を覗き込むと海はニンマリと笑みを浮かべた。


「 お兄ちゃん顔がすごいことになってるよ? そんなに良かったんだ」


 俺どんな顔してるの、見たくないんだけど。


「そんなに気に入ったのなら、いつでもしてあげるからね♪」


 そんな許可をしながら俺の額にキスをして海が離れた。


 お、俺の理性が壊れる……


**************************************

小説を書き始めて1週間が経ちました。

順調にPV、応援、フォロー、星が増えていき、感謝の念に堪えません。

今後とも応援のほど、よろしくお願いいたします。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る