【015】未知の衝撃
「ぁ……ッ……」
本日も、静森に抱きしめられている砂月は、必死で声をこらえていた。最近、静森の手つきがおかしい。偶然なのだろうと砂月は判断しているが、服の上から感じる場所に触れられることがある。きっと意識のしすぎなのだろうと砂月は考えていたが、そんなわけはない。
じわりじわりと静森は、砂月の体を解いていく。
「ね、っ……俺……朝ご飯作らないと……」
「今日優雅はソロボスに行くと昨日話していたな」
砂月はその声を聞きつつ、もどかしさを感じていた。
「嫌ならばこれ以上はしない」
「ッ」
「でも俺は、もっとしたい。砂月を感じさせたい。脱がせてもいいか?」
すると砂月が答える前に、手際よく静森が砂月の服を乱した。
そして鎖骨の上、首の筋に吸い付いた。疼いたその箇所に紅い華のような痕がつく。
じっと静森が砂月を見る。その口元には笑みが浮かんでいる。
「砂月が欲しい」
「な、んで……」
「お前が好きだからだ」
その言葉に、砂月は心が満たされた気になった。
「嫌かもしれないが、俺はもうこらえきれないんだ。お前が欲しくてたまらない。もらう。俺は、もう自分を抑えられない」
「静森、く、ん……嫌じゃない……よ!」
こうして二人は、視線を合わせてから再びキスをし、抱き合った。
厚意を終えると、砂月の意識は、ブツンと途絶した。
あまりにもの濃密な時間だった。
砂月のキャパシティを完全に凌駕していた。
「……、っ」
次に砂月が気がつくと、後ろから静森に抱きしめられていた。
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