ごめん

今日キミを駅まで送った


少し日暮れが早くなった8月のお盆前


駅前は


仕事帰りの人や


夏休みの学生


母親に手を引かれて歩く子どもやなんかで混んでいて


みんなそれぞれの方向に向かって歩いていた


人混みを縫って改札を抜けたキミが


少し歩いてクルリと振り向くと


大きく手を上げて笑顔で手を振った


そんな姿が不意に


誰かに重なって


胸を突かれた


ごめん


なんで無邪気なキミの笑顔を


まっすぐ見れないんだろう


ひまわりのようなキミの気持ちを


ごめん


ごめんなさい


気付くと側にある街灯には光が灯っていて


遠く


セミの鳴き声の中にヒグラシの声が聞こえた気がした

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