第2話 プレイヤー名「うさぎ」

僕は驚きを隠せずにいた。なんと、以前からフレンドだった、「うさぎ」さんは、高校の美少女朝比奈日向だった。

僕は動揺しつつも、メッセージ送った。


「影密です。朝比奈さんよろしくお願いします。」


こう律儀にメッセージをした。


そして、それから2時間以上が経ちメッセージが来た。


「こんにちは!影密くん!!」


返事が来た。


「こんにちは。」

俺はこう返した。

すると


「影密くんプレイヤー名「マスター」って言うんだ!!」

「はい!」

僕は聞かれてこう答えた。


「実はね、「マスター」って人は、もう1人私のフレンドにいて、その人めっちゃくちゃ「アニマルダンジョン」うまいんだよ!!」


彼女は、自慢げに僕に語ってきた。

それは、僕のことなんだけどな…彼女は、あの「マスター」が僕だとは、気づいてなさそうだ。

僕はあの「マスター」が僕であることを朝比奈さんに伝えてみることにした。


「あの…申し訳ないんだけど…さっきから朝比奈さんが言ってる「マスター」って僕のことだよ!」


そう言うと。


「笑!影密くんも冗談言うんだ!面白い笑」


信じてくれなかった。

僕は信じてもらう為、彼女に言った。


「このメッセージのやりとりの履歴を見てみて。」


「ん?わかった」

彼女から返事が来た!

すると…

「えっ?これまじなの!?」


そう朝比奈さんから、メッセージが来た。

僕は「うん!びっくりだよね!」

こう言った。


「影密くん…あなたがあの!?「マスター」!?」

そう驚愕したとう言う内容のメッセージが来た。


「僕は、未だに信じれてないよ。」

こう、冗談混じりに返信した。


「私も!びっくりしちゃった!!」

そう返信が来た。

次の返信をどうしようか考えていたところ彼女からメッセージが来た。


「よかったら?今から一緒にダンジョン攻略しない「マスター」さん?」


彼女からダンジョンに一緒に行かないかと誘われた。


僕は「いいですね!ぜひ!行きましょう!!」

こう送ると。

交流モードに参加して、広場に来た。

僕は彼女に聞くことにした。


「どこのダンジョン行きます?」


すると彼女は、

「じゃあ!異次元の巣窟行きましょう!!」


「いいですね!行きましょう!!」

そう送った。

異次元の巣窟とは、このゲームにアップデートが入る前、一番難しいとされていたダンジョンだった。推奨レベルは、99レベル

もちろんこれはあくまで推奨の話で僕は、初見レベル80でクリアすることができた。


ダンジョンに入るといきなりモンスターが襲ってきた。コウモリがモチーフのモンスターで、噛まれると、毒の効果が付与される。このダンジョン内では束でかかられてたら、ある意味ボスより厄介な相手だ。

僕は、今回は、「コアラ」ではなく、「キリン」を選択して来た。彼女は、名前からわかる通り「うさぎ」を選択していた。

僕たちは、難なく敵を薙ぎ払い、ついにボスのある部屋まで辿り着いた。


「なんだか、楽勝だったね!」


そう彼女からメッセージが来た。


そして、ボスと戦うため、ボスの扉を開けた。扉を開けるとそこにはボス「ファイヤードラゴン」が待ち構えていた。

このボスは、広範囲攻撃を得意とし、ボスの放つ火に当たると、ほぼ確で、やけどするとおまけ効果つきだ!

彼女は、いきよいよく飛び出した

軽々とした操作で、ボスの放つ広範囲攻撃を交わし、ボスに蹴り入れた。 

彼女は、とても「うさぎ」を使いこなせている。おそらく「うさぎ」同士で戦ったら、僕に勝ち目はないと思う。


僕は、「キリン」の大技「サンダーボルト」を放った。僕は運良くこの技のおまけ効果「この攻撃を受けたものは、低確率で麻痺状態になる」を引くことができた。

ボスは、体制を崩した、僕はすかさずそこに突撃攻撃をした。その上から天高く「うさぎ」が跳び、大技「ハリケーンキック」を当てた。

ボスを倒すことができた。


「やったね!ダンジョンクリア!!」


そう彼女からメッセージが来て、僕は


「お疲れ様です。」

そう答えた。


広場に戻ると彼女が

「じゃあ!私やめるね!また明日学校でね!影密くん!!」

彼女がやめることのメッセージが届いた。

僕は

「うん」

そう2つ返事で答えた。




次の日、今日も、半日授業で気が楽だ!そう思いながら家を出た。

僕は学校に着いた。

歩いて、教室のドアを開けて、教室の中に入った。

僕はクラス内を見渡した。朝比奈さんは、まだ来ていなかった。僕は席に到着すると静かに座る。

そして昨日のゲームのことについて思い出してると。  


「みんな!おはよう!!」

元気の良い、朝比奈さんの声が響いた。 


「相変わらず可愛いな!朝比奈さんは」


「なぁ!」


男子たちがそんなことを話しているのが聞こえた。


そん中、朝比奈さんがこっちを見て来た。

こっちを見て来た、「こっち来る!?」そう心の中で思うと。 


「おはよう!影密くん!!!」

彼女が元気いっぱいに僕の名前を名指しして呼んだ。 

クラスの視線が一斉に僕に集まった。


「おっ…おはようございます…」

やっぱりメッセージとリアルでは、圧倒的に緊張感が違う。僕は緊張して、とてもぎこちない挨拶になった。


朝比奈さんが僕の机の前にやってきた。


「ねぇ?今日係決めするらしいよ、影密くんは、何の委員会入るか決めたの?」

そう聞いてきた。


僕は、たいして決めていなかったため、

「まだ、決めてないよ」

そう答えた。


「そう!まぁまだ考えは時間はあるし」


「そうだね」そう答えた。


僕はやっぱりリアルだと緊張して、うまく喋れなかった。そして、彼女と話している時とても男子たちから痛い視線を浴びせられていた。


先生が入ってきて、ホームルームが始まった。

なんだかまだホームルームなのに、どんと疲れた感じがきた。


1限が終わり、休み時間になった。

彼女、朝比奈さんは、変わらず僕に話しかけてくれた。


「体育祭って、5月にあるんだね!結構早い気しない?」

「えっ?え…そうかな?」

そう答えた。

「影密くんは、部活入るの?」

朝比奈さんは、僕に部活に入るか聞いてきた。

「今のところは、考えてないよ。」

「私はね、陸上部に入ろうかなって考えてる時」

そう言ってきた。朝比奈さんが陸上か〜似合いそうだな、そんなことを思った。

話をしていたら、女子数人が話しかけてきた。


「オッス!日向この子、日向の友達?」

そう聞いてきた

今聞いてきた人は寺島美来、そしてその後ろにいるのは金森鈴音、朝比奈さんのお友達だった、


「そうなの!共通のゲームで仲良くなって〜」

「へぇー、あっ!あたし、寺島美来って言うんだ!よろしくね!」

そう寺島さんが言った。

その後ろからぴょこっと顔を出して

「私、金森鈴音、よろしくな!」

僕は2人に挨拶されて

「よ、よろしくお願いします」

そう挨拶をした。

「ねぇ!そういや2人は、部活入るつもりなの?」

朝比奈さんは、2人に問いかけた。

「私は、中学からバレーやってるから高校でもバレーボールやらつもり」

そう、寺島さんが答えた。

「鈴音は?」

朝比奈さんが聞いた。

「私、将棋部に入ろうと思う。」

金森さんがそう答えた。

「ふふっ、なんだか、鈴音らしいね!」

そう話してる内に休み時間が終了した。

そして、係決めになった。


「よし!じゃあ!委員会決め始まるぞ!!」

先生が黒板に係を描き始める。

「まずは!学級委員長だ!誰か立候補したい人はいるか?」

先生が生徒に問いかける。

しばらく沈黙の時間が続き「はい!」

手を挙げた生徒がいた。

彼の名は葉山翔と言った。

「先生!自分やりますーー!!」

そう彼は、元気に言った。

「それじゃあみんな葉山で異論はないな?よし葉山に拍手」

クラスに拍手が溢れた。

続いて

「よし、じゃあ副委員長を決めるぞ!誰か立候補する人入るか」

「はいはい!!」

勢い良く手を挙げた生徒がいた。

その生徒は、朝比奈さんだった。

「それじゃあ副委員長は、朝比奈に決定!!みんな拍手」

クラスにまたもや拍手が溢れた。

「よろしくな日向!」

葉山くんが朝比奈さんにそう問いかけた。

すると、朝比奈さんは

「うん、よろしくね!」

元気いっぱいに頼んだ。


それから委員会決めは、順調にいき、僕は図書委員会になった。同じクラスから図書委員に、寺島さんがなった。

「よろしくな!影密」

僕は寺島さんにそう言われた。

「う、うん!」

僕はそう答えた。

「委員会の集まりは、明日だからなー忘れるなよ!!」

先生は、そう言った。


その後、学校案内があって、今日の授業は終了した。

家に帰ると部屋に倒れ込むように横になった。

今日は色々疲れたな、そう思いつつ今日のことを振り返った。


次の日からは、通常授業だった、1から4限まで授業があった。僕は久しぶりの授業でどんと疲れた。

お弁当を食べた後トイレに行こうと教室を出た。

トイレから出た後、僕はひょんなとこから窓越しに学校のテラスが見え、気になって扉を開けて、学校のテラスに出た、テラスには、たくさんの生徒たちが分けあいあいと、昼食をとりつつ話していた。僕はそれを見て教室に戻る為歩き出そうとした、するとテラスの右奥に細い道が目に入った。僕はただの好奇心からそこの道を通った。そこは、体育館裏に繋がっていた。

そこには、なんと男女が向かい合っていた。

男子のほうは、なんだかイケイケなイケメンって感じだった。

女子のほうは、なんだか見覚えのある後ろ姿をしていた。

すると男子が話を切り出した。

僕は出るに出れず、もときたみちを引き返そうと歩き始めようとしたその時

「朝比奈日向さん!!よかったら俺と付き合ってくんない!!」

なんと、朝比奈さんがイケメンの男子から告白を受けていた。

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