第27話 楽しみ 【秋多 東城 多立 視点】

 



 阿仁間が牢屋に入れられた頃


 ベッドの上で目を覚ました秋多。



「どこだここは?」



 お決まりのセリフは言わずに上半身だけ起こして廻りを見る。

 高級な調度品が使われた部屋で、高級な素材が使われた天幕のついたベッドに寝ていた事に気付いた



「いつもと寝てる部屋とは違うな。」



「ここは秋多様だけに特別に御用意したお部屋です」



 突然、女性の声が聞こえ其方に振り向くと1人のメイドが壁の側で頭を下げて立っていた



「誰だお前は?」



「エレアナ様のお付きでメントと申します。もうじきエレアナ様がお越しになります」



 ノックをする音が聞こえた。音もなく扉まで移動していたメントが扉を開ける



「秋多様お目覚めになられたのですね。お食事の後、突然倒れるように眠られて驚きました」



「食事?……そう言やぁ食べてたら急に眠くなってたな。疲れてたのか?」



「ええ、実地訓練で突然ソルジャーベアに襲われたのですから。暫くは、英気を養って下さい」



 メントに目配せするエレアナ。すると、部屋に3人の女の子達が入って来た。

 黒髪、青髪、灰色髪をした3人の姿を見て生唾を飲み込む秋多。それもその筈、3人は秋多の好みのタイプであり美少女だった。

 3人とも扇情的なネグリジェを着ている



「私達で、秋多様の好みのタイプを調べさて頂きました。この子達で、英気を養って思う存分楽しんで下さい」

 


「思う存分って、俺の好きなようにして良いのか?」



 3人を指差して聞く秋多に笑顔で頷くエレアナ



「貴女達、秋多様のお側に行きなさい」



 メントの指示を受け“失礼します”と言って、秋多が座っているベットに潜り込む3人。

 あっという間に秋多の服を脱がしまさぐり出した。

 秋多は黒髪の女の子の後ろ頭を摑み唇を奪う。女の子はトロンとした顔に舌を絡ませ濃厚になっていく。

 青髪の子が秋多のある1点に気付き、顔を近付けていく。腰が跳ねる秋多だが、顔は動かさずに続けていると灰色髪の子がしな垂れかかり……


 4人の行為を見ていたエレアナとメントは静かに部屋を出ていた



「頃合いを見て……分かっているわねメント」



「はい、全てはエレアナ様の御心のままに」



 歩きながら恭しく頭を下げるメントに満足そうに頷くエレアナである




   違う部屋にいる東城は



 秋多より質素な部屋に、キングサイズを超える大きいベッドが真ん中に1つだけある部屋

 その部屋には東城と召喚された女子生徒13人の内3人が一緒に居た。皆、隷属の首輪が付いている

 その3人はひたすら東城の欲望を受け死屍累々とした状態になっていた。

 部屋の隅に座り泣き続ける子や焦点が会わず目が虚ろな子などなっている

 東城はベッドに座りワインをラッパ飲みしていた。これだけ女の子と行為を重ねても欲望は萎える事はなく滾っていた



「ふっ……クククッ 何回やっても衰えないとは良いなぁこの体は」



 自分に付けられている首輪をさわり



「彼奴らの奴隷にされたときは焦ったが、今のままなら悪くないな。あの阿仁間クソガキは牢屋で拷問受けてるそうだしな。さて……」


 東城の側で横になっている女の子の髪を摑み引き寄せた。

 必死に嫌がる女の子の首輪を空いてる手で摑むと、目を見開いて苦しみだした


「俺に逆らえないって分かってるだろうが、どうすんだ?」



 目を閉じて静かになった女の子に下卑た笑みを浮かべ引き寄せる東城だった




「随分と好き勝手やってるわね」



「躾ますか?」



 東城のことをエレアナは生ゴミを見るような目で呟いた



「それは、後でいいわ。予定通り進んでるんだもの。あの東城ゴミに与えたのは、戦闘の役にも立たない連中よ。問題ないわね、それより……」



「聖女多立とそれに付き添う女の事ですね」



「ええ……彼女が一番欲に従うと思ってたけど違ったのは想定外ね。隷属の首輪も使えない。

 けど、こちらに逆らう訳でもない。暫くは様子見ね。」



「畏まりました」



 少し話してカーテシーをしてエレアナから離れるメント。エレアナは自分の部屋に戻り



(取り敢えず戦闘に使えない女2人は、騎士にあげたけど東城カスに3人は多かったかしら?

 まぁ、いいわ。

 残りの男と女はそれぞれペアを作り同じ部屋に入れてどこまで使い物になるか見ないとね。

 せいぜい私の道具として役に立ちなさい)




 そして多立は訓練場にいた


「……っしょ、こんなもんしょ。一旦休憩するわよ」


 

 訓練服に身を包みメイス兼 で近接戦闘の訓練をしていたたち多立は、汗を拭いながら言った



「ふぃ~ 寧留ちゃん、聖女だよね。そんなに近接戦闘の訓練しなくてもいいと思うんだけど~」



 多立にタオルを渡し同じく汗を拭く女の子。肩より少し短い茶髪に少し垂れ目の黒い瞳をした女の子 波瀬はせ 美穂みほ

 多立と一緒に居たので首輪を逃れた女の子

 阿仁間には3人と説明したエレアナだが、必要ない情報を与えない為にと波瀬の事は伏せていた。



「そんな事言ったてさー 前回アタシやばかったしょ。だから、身に付けようと思ったんよ。まっ、美穂が武道家のお陰で、訓練はかっどてるわ」



「ボクはお兄ちゃんと弟が空手と柔道してたからね~たまたまキックボクシング習わされたの。

 何でキックボクシング? って思ったんだよ。

 今は良かったかな~て思うけどね」



「美穂、運動神経は良かったしさ。いいんじゃね?」  

 (……はぁ、見られてるわ)



 先の実地訓練のとき新しいスキル[人間探知(弱)]を身に付けた多立。

 恐らく回復の為に、クラスメイトをサポートし怪我人を探していたからと本人は思っている

 そのお陰か、身近なら監視の人間を感知出来ていた


(うざったいわ~ほんと、どうにかなん……ないね~)



「寧留ちゃん? どうしたの? 疲れたなら今日は止める?」



「ん~何でもないわ。ほら、時間もったいないから訓練行くよ。ほれほれ」

 (今は鍛えるしかないしょ。それしか思い付かんし)



 考え込んだ多立が疲れたと思い心配する波瀬

ニッと笑うとメイスを構えて促す多立

 慌てて構える波瀬と訓練を再開したのだった


 

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