第16話 ゴフリン戦闘開始
追跡魔具を付けたゴブリンの反応がした場所から少し離れた所で2人を下ろしたシンヤ
距離は遠いが、ほぼ本気の速さで走っているのであっという間に側で来ていた。
「あっという間に着きましたね。何と言うか、周りの景色が流れるでしょうか? そんなレベルではない速さだったと思います。私達も、この速さで動けないと駄目でしょうか?」
「うんうん。舌を嚙まない様に、振り落とされない様に、するので一杯一杯だったね。ユイナちゃん……この速さは多分、無理だと思う。」
「身体能力、職業によって変わるから一概にどうとは言えないかな。そこは、これからの鍛錬によるかな?」
下ろされた時は、少し目が回って居たがすぐに、戻る2人。この、速さで動けるようにと考えるユイナに、難しいなーと考えるヒカリ
「なので今は、薬草採取も訓練になるかな? 全員が効果あるか分からないけど、採取の時に注意して見て、取り方や取る速さにも意識するんだ。
上手くいけばスキル 【器用】 が手に入ると思う。俺は、これで、手に入れたよ……原理とか全く分からないけど (勇助が最初に初めてすっごいコツコツ薬草採取して手に入れたんだよな……薬草5000枚程集めて)」
「【器用】スキルか~。ユイナちゃんには必要かも。しかも薬草採取で身につくとは!」
「でも、薬草何枚採取したら良いのでしょうか?」
薬草採取でも、スキルが身につくと教えられて、目がキラキラするヒカリと、何枚でスキルがつくのか首を傾げるユイナ
「まぁ、1000枚以上かな? (ごめん、もっとかかると思う……)
何事もコツコツとで、行こうか。それと、ローブで隠たとき君達の姿は消えるけど、採取する薬草はそのまま見えるから注意が必要だよ」
「1000枚以上……道のりは長いな~頑張らないとね」
「ローブで隠れても注意がいるのですね。他には、注意する事ありますか?」
1000枚以上と言われ腕を組みうんうん唸るヒカリ。ユイナが注意点をシンヤに聞くと、周りに向けて注意すること、薬草採取の気を付ける事などを説明していた
「よし、こんものかな。じゃ、俺はゴフリンの所に行ってくるよ」
「「分かりましたありがとうございます。行ってらっしゃい」」
声が重なる2人。隠密ローブを被り姿が見えなくなると、歩いて向かうシンヤである
少し離れた位置に着くと、ゆっくり近付いて気配を探る信也
「(ゴブリンの数は、まぁ多いのと、一廻り強い気配の奴が複数いるが、これ位なら問題ないだろう。)」
気配と見える範囲で確認をして、ざっと20体位の棍棒と弓矢に短剣を持ったゴフリンが警戒していた。その中には、背中に発信魔具を付けられた者も居た
「(今まで、見てきたの含めて全員オスだな。
もしかしたら、中にメスが居るかも知れないが、多分居ないだろう。これだけの数を生んだとして人間側から1人2人攫った位では、難しいはず。多くの女性攫っていたら、ギルドに依頼が来ると思うし、黙って無いだろう。
ここは何方かとかいうと、魔界に近い。なら攫っているのは……速攻で行こうか。偶にはつかわないとな、“あれを”)」
刀を抜き自然体で構えて目を瞑る。
集中するのは、独自に魔力から鍛え抜き
目を開けて、右手に持った刀の峰が、右肩に沿うように構える。
左手の小指を柄の
「(……【捕縛(EX)】……【心剣(EX)】……【
シンヤの目に今まで以上の力が篭もると
「 【
捉えることは不可能の速さで駆け抜け、ゴブリンの巣入り口に、刀を振り抜いた状態で止まるシンヤ
自分が一刀のもと斬り捨てられたことすら理解出来ぬまま、23体のゴブリン全て地面に崩れ落ちる
シンヤはゆっくり体勢を戻すと
「……これを、使うまでも無かったな。まぁ、使わないと腕が鈍るか。」
ゴブリンの巣となる洞窟を入り口から見るシンヤ
「(中の奴らは気付いてないな。中がどうなってるか分からないから入るのは……今はぶっちゃけ面倒くさいな)」
刀を逆手に持ち、切っ先を地面から15㎝程離した位置で、構える。左手を柄の頭に添えて
「……【収束(EX)】……【衝撃(EX)】……【粉砕(EX)】……」
刃の部分を、風の様なものが渦巻きながら切っ先に収束される
「 【衝烈破】 」
刀を地面に突き刺した瞬間、地面を割りながら衝撃の波が洞窟に向け走った。
途中ゴブリンが断末魔を上げる声が聞こえながら、奥に突き刺さったのか巣全体が揺れる
洞窟内から動く気配を感じて、10m程後ろに下がり入り口を見据えるシンヤ
「巣の中の全てのゴブリンが出てくるな (ゴブリン以外の気配は今の攻撃に巻き込まれてなさそうだが……どうなるか)」
まず、通常のゴブリンが15体出て来て全員が棍棒を構えている。その後ろに、左右1体ずつボロボロ木の杖を構えたゴブリン
地響きを響かせながら巨大なゴブリンが4体表れた
身長2m筋骨隆々でボロボロのグレートソードを構えたゴブリン
身長2m50㎝ほどの、ジェネラルより筋肉隆々の大金鎚を担ぐゴブリン
身長3m超えの キングよりも筋肉ダルマと言える刃がボロボロのグレートアックスを背負ったゴブリン
の4体が順に並んでシンヤを見下ろしていた
「これで、全部か。不謹慎かも知れんが、此方の世界のゴブリンジェネラル以上がどれ程の強さか見させてもらおうか」
顔を引き攣らせているゴブリンロード達に対して不敵に笑うシンヤであった
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