最終話
「それでね――」
「へぇ〜、そうなんだ――」
それから私とカイくんは互いの近況報告や懐かしい思い出を話したり、他愛もない会話をしたりしてとても盛り上がったの♪
久しぶりに一緒に会話したからかなり話が弾んだんだよね♪
「でね――」
キラキラキラキラ〜ン……♪
「ん? 何かしら?」
「さぁ? 一体何だろう?」
会話を続けていると、突然どこからか光り輝く音が聞こえてきたの。
「どうして急に音が聞こえてきたんだろう……?」
「う~ん……、もしかしたらそろそろ起きる時間だということを伝えているかもしれません」
「え〜、そんなまさか〜」
ピンポンピンポンピンポンピンポ〜ン♪
「あっ、どうやら正解みたいですね」
「嘘でしょ!?」
突然光り輝く音が鳴った理由は、どうやらそろそろ起きる時間であることを私たちに知らせるためだったの。
まさかわざわざ知らせてくれるなんてね……。それにカイくんの言葉が伝わっていることにも驚きだわ……。まあここは夢の中だし何でもアリでいけるから、別に何もおかしくはないんだよね……。あはは……。
「ハァ〜……、もう終わりなの……? うぅ〜……、カイくんともっとお喋りしたかったな……。何だかとっても寂しい……」
「僕もサナともっとお話したかったのでとても残念です……」
夢の中での時間がそろそろ終わることになり、私もカイくんもとっても寂しい気持ちになったの……。
でもこれは仕方ないよね……。もし夢の中にずっと居続けたら、現実の私たちは起きないままってことだから家族やみんなが心配しちゃうよね……。こうしてちゃんと起きる時間を伝えてくれる夢の中さんには感謝しなくちゃね♪
それにとっても寂しい気持ちになれたってことは、それぐらいこの時間がとっても幸せで凄く楽しかったってことの証明にもなるしね♪ ここはポジティブに捉えていこう☆!
「そろそろお別れの時間だね」
「そうですね」
「それにしてもカイくん、凄く成長したよね♪ 身長もこんなに伸びてとっても格好良くなってるからびっくりしちゃった♪」
「うん、ありがとう! サナにそう言ってもらえて僕はとても嬉しいです! ニヒッ! でもそれを言うなら、サナも身長がかなり伸びてとても可愛くなってるよ」
「ふぇっ!? わっ、私、可愛くなってる……?」
「はい! とっても可愛くなってます! しばらくの間僕はサナを見てドキドキしていました」
「ほっ、本当に!? エヘヘ〜、そっかそっか♪ カイくんがそう言ってくれて私もとっても嬉しいな♪ ありがとう♪ ニヒッ♪」
好きな人から可愛いって言われてとても嬉しすぎるんだけど☆! 幸せな気持ちが溢れすぎて頭の中がオーバーヒートしちゃいそう♪
それと実は私もカイくんを見て、しばらくの間ドキドキしていたんだよね♪ だってとっても格好良すぎるもん☆! あまりにも格好良すぎて胸がキュンキュンしちゃった♡。
「それじゃ、またねカイくん♪」
「あぁ。またなサナ」
「ねぇ、カイくん」
「ん?」
「その……、またいつか会えるよね……?」
「あぁ! またいつか会えると思うよ。絶対に!」
「うん、だよね♪ ありがとう♪ それじゃあね、カイくん。またいつか会おうね♪」
「あぁ、もちろん! ニヒッ!」
そして私とカイくんはまた会うことを約束した後、お互いそれぞれ使った方の扉を開けてそのまま別れ、夢から現実へと帰っていったの。
――翌朝――
「うっ……、う〜ん☆! あれ? ここは……」
キョロキョロ……。
「ホッ……、良かった……。どうやら無事に戻って来れたみたいね……」
翌朝目が覚めると、私は無事に自分の部屋に戻れたことに気付き安堵していたの。
「それにしても、夢の中でカイくんと会えるなんてやっぱり凄く幸せな気持ち♪ 私とカイくんを会わせてくれた魔法の杖さんには改めて感謝しなくちゃね♪ 魔法の杖さん、私とカイくんの願い事を叶えてくれて本当にありがとうございます♪ おかげでとても幸せな夢になったよ♪」
そして私は、願い事を叶えてくれた魔法の杖に改めて感謝していたの♪
これからも魔法の杖を使うことにし〜ようっと♪
「サナ、朝食が出来たよ〜♪」
「あっ、は~い☆!」
それからしばらくして、朝食の用意を終えたママから呼ばれた私は朝食を食べるため、ベッドから起き上がりそのまま食卓へと向かったの♪
カイくんとはいずれ夢だけじゃなく実際に会うことが出来たらいいな♪ そして手を繋いで色々なところへお出かけに行ってデートしてみたり、恋人になってキスもしてみたいな♪ それでいつかは……。あ〜、ダメ☆! これ以上は恥ずかしくて言えない♡。
幸せの魔法 ホキニワラ @35112422
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