第10話:遺跡(ダンジョン)②
複数のヒトが集まっている。
装備を見るとウチと同じ年頃のヒトばかりの模様。
どうやって声をかければいいか。
少し離れた場所で様子を伺っていたらば。
「Narurunさん! ご一緒にいかがですかっ!?」
うぉおお。
名指しっ!?
「あっ、はいっ、よろしくお願いしますっ!」
勢い、返しちゃったよ。
って感じで。
初めての、
ウチを名指しに話かけてくれたお姉さん。
おそらく、魔法使い系のヒューマンさんが。
パーティに勧誘してくれるので、それに『はい』と答えれば。
おぉ。
戦士くんと二人でやってる時は、戦士くんのHP、MPのステータスが見えるようになってたけど。
多人数のパーティだと。
そのステータスの窓が、ずらーっと、並んで、画面を覆う。
ひとり分だとさほど気にならなかったケド。
これだけ多いと、窓配置を工夫しないとー。
ちなみに、このゲーム。
魔法や攻撃などのアクションボタンのアイコンを画面の好きな場所に並べるコトができる。
デフォルトでは、画面下に横並び。
なんだけど、ウチは、画面右に、縦並びにしてる。
なので、パーティメンバーのステータスはその横に並べるといい感じ。
画面の右側が少し見えにくくなるけど、マウスでアイコンを選択するのには便利。
そう。
回復魔法を使う時も、メンバーのステータスをクリックしてから魔法を唱えれば、そのヒトを回復させるコトができるから。
メンバーは。
ウチを誘ってくれたお姉さんが、装備はウチらと同じだけど、実は上位の魔法使いさん。
あと、ウチと同じ見習い魔法使いの男の子が二人。
戦士さんが三人。全員、女子。
「あと一人、戦士さんが着たら、出発しますねー」
と、リーダーさん。
そしてすぐにその戦士さんが登場。
その戦士さんは、男性で、装備も上位で、かなり年上みたい。
ふむふむ。メンバー構成としては申し分ない感じかな?
「さぁ、じゃあ魔法使いさん、バフおねがいします」
「ボク、攻撃バフやります」
「じゃあ、オレ、防御バフやります」
男子魔法使いさんがバフ……エンチャント魔法を唱える。
「ウチは……」
「Narurunさんは回復に専念してくださいー」
「あ、はぁい」
大人数のパーティは初めてなので、立ち位置がよくわかんないけど。
まぁ、がんばってみよう……。
男子魔法使いくんたちがバフを唱え終え。
メンバーのステータスの横にバフのアイコンが付く。
赤い攻撃魔法バフ、青い防御魔法バフ。
「でわ、逝きましょう!」
「逝ったらあかんてw」
和気あいあい?
いざ、
そして、その先に、何が待っているか。
この時は、まだ。
何もわかっていなかったNarurun。
現実は。
小説より、奇なりを。
身をもって、体験することに、なるるん。
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