第9話:遺跡(ダンジョン)①



 魔法使いのお姉さんにローブをもらって。


 ※ここらへん、ちょっと端折ってます。実際には、魔法使いのお兄さんとお姉さんが二人出て来て、ローブをくれたのは、お兄さんの方でした。ここではお兄さんはスルーして、お姉さんの方に固めてみてます。


 ※こんな感じで、ダイジェストでお送りしております(汗


 ※と、言うのは、お兄さんのほうはすぐに疎遠になったのですが、このお姉さんの方は、その後も長らく、お付き合いすることに……。



 ちょこっと気が大きくなったのか。


 『遺跡』


 そう、RPGにつきものの『ダンジョン』へ。


 行ってみようかなぁ、なんて。


 例の『滝』から少し移動した場所に、その『遺跡』への入り口が。


 入口は倒壊していて、そのままでは入る事ができないけど。


 入口に『転送屋さん』が居て、そのヒトに頼めば、中に転送してもらえるらしい。


 なんと、料金は、むりょー。これならお気軽に入れるねっ!?


 と。


 入ってみたは、よかったものの。


 うへー。


 さすが遺跡。


 薄暗くて、どよーん、とした空気。


 いかにも、何か出そう……って、出たぁあああ。


 骨ぇええええええっ。


 すけるとーーーーーん。


 ばしゅっ。


 あ。


 チーン。


 一瞬。


 入って、階段降りて、ものの数秒。


 最初の曲がり角から出てきた骨のモンスターに、ばっさり。


 やはり。


 まだダンジョンここに来るにも早かったかぁ。


 って感じで、とりあえず、入り口見学した状態で、村に戻り。


 また近場でコツコツ、と、レベル上げ、お金稼ぎ。


 それに、キャラクターのスキルもだけど、プレーヤースキルも上げていかねばねば。


 キャラクターのスキルの方は、と言うと。


 見習い魔法使いではあるも、レベルアップと共に、覚えられる魔法がいくつか増えたり、既存の魔法のレベルも上がったりと、少しづつ、強くなって。


 プレーヤースキルの方も。


 対戦するモンスターの特徴を覚えたり、倒し方を工夫したりして、MPやHPの管理を考えたり。


 このモンスターは、風魔法二発、こっちのは風一発と殴り、とか。


 あと、アクティブモンスターと、非アクティブモンスターを見分けて覚えるのも大事。


 近寄ると襲ってくるアクティブなモンスターと、近寄っても襲ってこないモンスター。


 それもあるけど、モンスターの『リンク』


 非アクティブなモンスターのすぐ横で別のモンスターと戦い始めると、非アクティブなヤツも一緒になって襲ってくる。


 基本、一対一で戦う分には大きな問題はないんだけど、モンスターが多重リンクして、一対二とか、一対多になると、えらいことに。


 一対二ならなんとかなる場合もあるけど、三体四体リンクしたら、もう。


 ここらへん、リンクする距離感とかも、プレーヤースキルとして身体で覚え込む必要があったり。


 リンクしないように、アクティブだけを『引いて』きて、非アクティブから遠ざけて戦うとかの工夫。


 まぁ、例の赤毛の戦士くんみたく、おかまいなしに突っ込むヒトもいるけど。


 戦士くんは、HPも高くて防御力もそこそこあるので、二体三体相手でもなんとかなるらしいけど。


 ウチら魔法使いは、自己回復できるとは言え、紙防御。


 あたりまえだけど、故に、パーティプレイが推奨される訳でもあるけどね。


 戦士くんと時間が合えば一緒にパーティプレイもできるけど。


 時間があわない時はソロで。


 まぁ、知らない人を誘ってってのもアリっちゃアリなんだけど。


 人見知りなるるん。


 わりと、ソロでがんばりまくり。



 そんなこんなで、少し成長して、狩場も少し移動しつつ、より上位のモンスターの居る場所に移動したりしている時。



 聞こえてきた声。


『遺跡パーティ募集中です!』


 見学に行って入り口を見ただけで帰って来た、ダンジョン。


 自分のレベルも上がったし、パーティなら?


「いっちょ、行ってみますかー?」




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