第2話カラオケ

長谷川、堀口、福田、森田の4人で光明学園の女子とカラオケに行った。イケメン森田が企画したのだ。

春休み。

長谷川と堀口はタキシードを着ていた。

「長谷川、堀口、お前ら正気か?」

と、森田がいうと

「光明学園の女子だ!金持ちの家庭だ。これくらいしなきゃな」

と、堀口が言った。

待ち合わせ場所に4人は向かった。

「やぁ、森田君」

と光明学園の女子が声を掛けた。福田の姿を見ると、

「かわいい。君の名前は?」

「福田です」

「今日はよろしくね」

「はい」

長谷川と堀口の姿を見た、女子は、

「君たち、気合入ってるね?」

「それはもう。ね、堀口」

「我々は粗相の無いように相努めます」

一行は、カラオケ屋に入った。


ジュースで乾杯してから、春休みだから春の曲縛りでみんな選曲した。

「ねぇ、誰か福山雅治の例の曲を歌ってよ!」

長谷川は、堀口に小声で尋ねた。

「おいっ、堀口。福山雅治の春の歌ってなんだ?」

「おいおい、勘弁してくれよ。冗談キツイぜ。『田原坂』だよ」

「『田原坂』?フッ、楽勝。みんな、じゃこの私が福山雅治の春の名曲を歌います」

女子が盛り上がっていた。

「雨は〜降る降る、人馬は濡れ〜る、越すに〜越されぬ田原坂〜」


キャハハ〜。お兄さん馬鹿〜?


「これ、福山雅治?」

「全然違う。桜坂歌ってよ」


長谷川は堀口の股間を握りつぶそうとした。

「堀口、恥かかすんじゃないよ」

森田が「桜坂」を歌った。美味しいところを持っていかれた長谷川は歯がゆかった。

楽しい時間はあっという間。

3時間歌うとみんなでファミレスに行き食事してから、解散した。

長谷川は帰りに、女子からメモ書きを渡された。

そこには、電話番号が書いてあった。

それに堀口は気付いた。

「長谷川!何をもらったんだ?」

「あぁ〜、こんな事初めてだ!誰かさんと違い、モテる男は大変だぁ〜」

堀口は地団駄を踏んだ。

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