春からの贈り物

鈴鹿なし

第1話 春からの贈り物

 四月の中旬、私たちのもとに春から贈り物が届けられる。

 それは優しいピンクの色をしていて日本の名物にもなっている。

 そのピンクの贈り物は私たちに新年度新たなことに挑戦するための勇気をくれる。

 学生は新しい学年に進級したり進学し新しい生活を始めるためのエールを静かに送ってくれているように感じる。

 社会人には新年度また一年頑張れと応援してくれているように感じる。

 そんな静かにも力強く見守ってくれるその贈り物は想像以上にすぐなくなってしまう。

 四月の中旬春からの贈り物が届くと同時に春の嵐もやってきてしまう。狙ってきているかのようにそれはきてあっという間にそれはなくなってします。

 そしてその贈り物が風で散ったあとに残るのは元贈り物の花びらだけなのだ。

 そして皆はそれが何物でもなかったかのように踏んで歩き見もしない。

 それでも次の年のこのころ必ずその贈り物は私たちのもとに届く。そしてまた私たちにエールをくれる。

 そして私たちも来年のこの時期にその贈り物をしっかりと受け取れるように頑張りすぎない程度に夢や目標に向かって進んでいくのはどうだろうか。

 来年私たちのことを贈り物が見てまた応援したくなるように。

 私はそんな優しいピンク色の春からの贈り物が好きだ。

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春からの贈り物 鈴鹿なし @suzukanasi

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