第4話 誰かがきて、
何かが起こって
それから、ずっとこう
体の感覚はない
何も見えない
でも体は生きているらしい
音は聞こえるし
意識もある
けど
誰も気がついてくれない
廊下でいろんな人が騒ぐ声を聞いて
一週間後に地球がなくなると知った
それでも
今日も誰かが来て
私に何かをして
また去っていく
もう少ししたら
ここにいる人たちも
いなくなるんだろうか
そうだよね
一週間後には地球がなくなる
終わりが来る
終わりが来るとわかれば
今のうちにしておきたいことだって
たくさんあるだろう
私はどうやって死ぬんだろう
ここの人たちがいなくなって
誰も私に何かをしないから
それで死ぬの?
それとも
地球がなくなるタイミングで死ぬの?
体は痛くないだろうけど…
意識はどうなるの?
ま、そんなこと
どうだっていいか
全部が終わるんだから
またドアが開いた
さっき来たばかりだけど…
そうか、逃げ出すために
余分に、何か、するのかな?
「……お姉ちゃん?」
12年ぶりの
いもうとの声が聞こえた
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