覚醒少女は妖怪とのんびり暮らしたい。〜不幸体質のせいでのんびり出来ない!?〜

月夜猫×夜桜月

第1話

「うわ。ここひどいとこだな」


私–七宮詩帆18才は、最近ここに引っ越してきた。右目が生まれつき見えないので包帯をしている。目の前にあるのは山の中に立ち、荒れ放題の草が生え、古ぼけた様子はいかにも妖怪やもののけがでてきそうな建物。なので管理者も、見回りの時以外あまり近寄らないらしい。そして古く怪しい家を買う者など見当たらないので、困った管理者が私の親が経営している、七宮神社に家を託した。詩帆は、もう成人し、お金や家もなかったので、父さん母さんたちが勝手にいろいろ手続きしてしまったのである。


         ⚫︎⚫︎⚫︎

まぁ仕方ないよなぁ。と思いながら、ドアに手をかけると、建物の中はひっそりしていたが、中はそれほど汚くなかった。きっと管理者の方が掃除してくれていたのだろう。感謝します。と思いながら奥へ進むと、草だらけの大きな庭が広がっていました。


「広い!、、、でも庭はあんまり管理されてなかったみたいだねぇ」


あはは、、、と苦笑いしながら、持ってきた荷物を居間におく。


「先に今日のお昼ごはんたべる!」


詩帆は、インスタントラーメンを取り出して、なにを考えたのか少し動きを止め、


「やばい。今気づいた。ココってお湯わかす機械ないよね、、、?」


飛んだ天然である。なぜ気づかなかったのか。

あわわわぁと言いながら、あたふたと周りを見るが目の前にあるのは真新しい小麦色の畳と透き通った窓だけ。


「しょうがない。インスタントラーメンじゃないやつ買って来よー」


がっかりとしたため息をつき、詩帆はドアから外へ出て行った。

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