第2話始まりの日②
生徒だけの静かな教室の静寂を黒鉄達が窓から入った事で破られた。
「ふぅ、危ねぇ間に合った間に合った」と呑気に言っている黒鉄に、クラスの全員から、「どっから入ってきてんだよ!」と総ツッコミされていた。その言葉に対し
「教師にバレずに教室入る方法とかこれが1番安全なんだよ。他の方法だと……」と、黒鉄は真面目に返答をした。他の方法もあっただろと呆れたように呟くやつも居たが気にせずに自分の席に座った。
数分後
「お前ら席につけ!朝礼の時間だ!」担任がそう言いながら教室に入ってきた。
「起立!休め!気をつけ!礼!」学級委員長の気合いの入った号令に合わせ、
『おはようございます!!!』と朝から気合を入れ挨拶をする。
(毎度思うがよく朝からこんな挨拶出来るよなと思いながら挨拶をした。)
「え〜、本日は予定通り実技試験及び組み手の試験を行う!!また、今回の試験で合格点に満たなかった者、組み手で1本も取れなかった者は留年になるからしっかり取り組むように。また、不正や組み手で手を抜いたりしたらその時点で留年確定だ。それでは、試験に間に合うように大演習場に来るように!いいか!」
『はい!!』こうして朝礼は終わり、俺が遅刻したことはバレなかった。クラスからは、
「今回こそお前を完膚なきまでに叩きのめしてやる!」や、「今回は俺が一位になってやるぞぉぉぉぉぉ!!!」など皆気合いがかなり入っている。僕はと言うと
「今回も僕が一位になるさ。やれるもんならやってみろ」と全員を煽っていた。もちろんそんな事をしたら「やってやるよ!クソ野郎!」とさらにヒートアップしていた。その様子を見ていた森王は、「はぁ、なんであいつらはいつもあんな感じに出来るんだよ。」と呆れたように独り言を呟いていると
「本当に男子っていっつもあんな感じだよね。どうしてなんだろうね?」と、こちらも少し呆れたようにかえした。
「俺が知りたい。てかお前は早く着替えてこいよ。」
「あ、そうだった着替えてこなきゃじゃん!」そういうと彼女は急いで教室をでた。
アイツは確か、、、目黒しずくこの学科で数少ない女子だ。女子だからと言って舐めてかかったら痛い目に会うと言う事言うまでもないだろう。彼女は普通に強い実際この前の試験では実技実戦ともに全体4位と高戦績を出している。だが実技実戦はいいのだが、座学が本当に残念で、黒鉄が付きっきりで教えてるのにも関わらず毎回赤点ギリギリか赤点かなのは本当に酷いと思う。そんな事を思いながら森王は煽り合いをしている男子達を遠目に準備を始めた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます