第10話 再び義妹とラブホ

 部屋に入って一旦落ち着くことにした。

 この前よりもゴージャズで軽く引いた。さすがにお城だけあって、中までこだわっているようだな。

 なんだこの貴族のお屋敷みたいな内装。やりすぎだ。


「……ふぅ。落ち着かないな」

「シャワー浴びてくる」

「お、おう」


 亞里栖は真っ先にシャワーへ向かった。

 この雰囲気にのまれているな。俺もだけど。


 とにかく、連日で来れたのだ。

 今日はもっといろんなプレイを楽しんでみたい。


 あんなのとか、こんなのとか……。


 スマホで調べながらドキドキしていると、亞里栖のシャワーの音が聞こえてきた。……もうこれだけでムラムラしてきた。


 突撃しちゃおうかな。なんて思考が巡ってきた。


 そうだ。

 こんなところで待っている必要はないよな。


 一緒にシャワーを浴びればいいんだよ。


 さて……行くか!


「…………♪」


 浴室の前までいくと、亞里栖の鼻歌が聞こえてきた。よし、今がチャンスだ。


「亞里栖、入るぞ……!」

「えっ、両ちゃん……うそっ!」


 中へ突撃すると、全裸の亞里栖がいた。

 今回は水着ではない。

 生まれたままの姿。


 俺の侵入に亞里栖は驚いて身を引く。


 肝心な部分は湯気で見えない。



「こ、このままヤろう、亞里栖」

「で、でもぉ……」



 恥ずかしそうに奥へ逃げる亞里栖は、死ぬほど可愛かった。

 こっちは大金を払っているんだ。少しくらい強引なのは許されるよな……?


 俺は服を脱ぎ、亞里栖の元へ。


 さすがに恥ずかしいのか、亞里栖は背を向けたままだ。

 この姿でも十分に極上だ。


 ゆっくりと亞里栖の肌に触れていく。傷ひとつないツヤと弾力のある肌だ。


 この体が今や、俺のもの。

 世界で唯一俺だけが触れられている。


 あぁ、興奮してきた。


 もう言葉はいらない。

 あとは行動で示すだけ。



「亞里栖……」

「…………う、うん」



 覚悟を決めたのか、亞里栖は力を抜いた。俺は背後から襲う形で亞里栖のカラダをほぐしていく。


 そして。

 ゆっくりと亞里栖の中へ。


 優しく、時には激しく……そんな夜の時間が続いた。



 ◆



 いつの間にか朝を迎えていた。

 ラブホの朝はどこか新鮮で特別感がある。

 だるい体を起き上がらせ、亞里栖を探すが姿がなかった。また先に行ってしまったらしい。


 置手紙なんてものはない。

 となるとスマホか。


 画面をチェックすると『先に行くね! 二万円ありがと』とメッセージが残されていた。……亞里栖のヤツ、もう出掛けたか。



 さて、俺もそろそろ出よう。



 ラブホを立ち去り、外へ。

 いったん家へ帰るか。



 重い足取りで家まで歩いて向かった。ゾンビのように無になって歩いて、ようやく到着。ここまで長かった。


 到着早々、玄関から男が現れた。


 え……誰?



「…………両」

「ま、まさか……親父」



「久しぶりだな」



 家の中ら親父が現れた。

 ま、まてまて。


 いやだが、ボサボサの髪、だらしない髭面、不摂生な雰囲気といい、服装も安っぽい感じがまさに親父だ。他人ではなかった。



「ど、どうして……!」

「お前に用はない。亞里栖だ。アイツと住むことにした」


「……なに?」


「亞里栖は最近、体を売っているそうだな」

「なぜそれを!」

「簡単なことさ。SNSに写真が出回っていたんだ。偶然見つけてな」


「な、なんだって……」



 そうか。立ちんぼって話題になって写真やら動画やら出回っていたことがあった。亞里栖も偶然映っていたのかもしれない。



「亞里栖を渡せ」



 親父は無感情のまま言った。コイツ、今更現れてなにを企んでいやがる……!

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