まず、八人の個人名でくくられた目次が、目を惹きました。章のタイトルは主人公の田中伊知子、五十代で、懸命に生きる女性です。物語が進むにつれ、八人の共通する人格は常に弱者の味方で、そこには深い繋がりがありました。是非、ラストまで読んで頂きたい。わたしは痺れました。