第4話

俺は、(強引に)魔王城の近くの町に

着いた。

「せめてこの町で装備を整えてから

いきましょう!」

回復薬くらい買うために小銭稼ぎでも

するか。

俺は近くにあるツボを手に持った。

「何してるんですか?勇者様。」

そして近くのモブに投げつけた。

「5ゴールドかよ。しけてんなぁ。」

「しけてんなぁ。じゃないですよ!!

何してるんですか!!」

「中身の確認。」

「別に人に向かって投げなくても

いいじゃないですか!!

いやそもそも盗まないで!!」

「勇者の特権だろ。このくらい。」

「勇者という職業を勘違いしてません?

あなたがやってるのはほぼ蛮族ですよ?」

「おっ!このタンスには、

レオタードが入ってるぞ!お前着る?」

「着ねぇよ!!話を聞け〜〜っ!!」


おまけ



「はぁ。勇者様ってもっとかっこよくて

爽やかでみんなに好かれてて優しい人だと

思ってたのに……」

私は夜、酒場で呑んだくれていた。

「なんであんな露出狂でモラルなくて

ほぼ山賊なあの人なんですか!!」

「まあいいじゃないですか。

意外といいところもあるかも

しれませんよ?」

マスターに慰められてしまった。

「いいところねぇ……」

私に付き合って隣で酔いつぶれている

勇者様に目をやった。

「すぴー」

確かにこう見ると意外と整った顔立ちを

している。

「……。」

私は少し意識してしまった。

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