第3話

「どうやらサルリアに勇者が

現れたらしいな。」

「はい。しかも凄く変態の。」

「魔王城に行くには山をよじ登らない

限り、この関所を通らないと辿り着けない。

魔王城にいく前に我々ゴブリンが

ひねり潰してくれよう!」

「ゴブリン長!勇者が山をよじ登って

関所を超えていきました!」

「なにィ!?」


流石にロッククライミングは辛い。

だが、かなりの時短になった。

ゲームとは違い、ほぼオープンワールド

なので、一直線で魔王城まで向かえる。

「ゆ、勇者様……」

「なんだ、ついてきたのか?」

「私、勇者様と旅するために修行してきた

のに……勇者様に捨てられたらどうすれば

いいんですか!」

ヤンデレの元カノかよ、コイツ。

「分かった。ついてきていいぞ。」

「あ、ありがとうございます!!」

俺は走り出した。

「えっ!?なんで走り出すんですか!?」

「時短。」

「まあ魔王討伐は早い方がいいですけど

そこまで急ぐ必要あります!?」

「RTAだから。」

「あーるてぃー?なんですかそれ?」

「あっ。見えてきた。」

俺は魔王城を指さした。

「ホントですね。近くの町で休みましょうか。」

「時間もったいなぁ。」

「いいから行きますよ!」

俺は強引に町に連行された。

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