第3話 ポテトは何派
露店二日目。本日は昨日考えた通りフライドポテトを作っていこうと思います。
前回同様開いている場所を探して腰を下ろす。まずは今回使用していくジャガイモを切って茹でていく。俺はフライドポテトと言えば○ックの細長いタイプが好きだったけど中には太いものやくし形の物が好きな人も多くいるからこの3タイプの切り方で準備をしていくことにする。
レンジがあれば簡単なんだろうけど電気のないこの世界では読んでも使えないからひたすらジャガイモを茹でていく作業が続いていく。
ようやくすべてが茹で終わり、水気の切れたものから小麦粉を付けてあげていく。本当は粉の中にいろいろな香辛料なんかを入れるとおいしくなるんだけどこの世界で香辛料はそこそこな高級品なので塩味のみで販売することにしておきます。
きつね色になり油から上げると表面はカリカリ中はホクホクのフライドポテトの出来上がりだ。熱いうちに塩を振り試食。
「あっつ!、・・・うま~。」
カリッと音がした後中から蒸気とともにホクホクの芋が顔を出す。塩味のみだがさすがは世界で愛された料理、すごくおいしい。
試食を切り上げ残りの芋に小麦粉をまとわせる。販売方法はこのカリカリ具合を味わってほしいので注文があってから揚げていくスタイルのしようと思う。
前回は木の皿をこちらで用意したがスキルで呼び出せるとはいえ量がバカにならないので今回からは自分たちで皿を持ち寄ってもらうように変更しようと思う。その為に幟を準備してきました。
幟を店を挟むように2か所置いたら準備は終了。結構準備で時間を食ったので前みたいに待っている人がいるかと思ったがそんなにうまくはいかないらしい。まあ今回の準備はいい匂いもしなかったし、ひたすら芋に粉を付ける不審者だったからな仕方がないか。
このまま何もしずに待っているのも暇なので自分の分を揚げて食べながら待つことにする。
ジュワーーーー
もぐもぐ
もぐもぐ
ジュワーーーー
モグモグ
「おい坊主!それなんて食べものだ?」
「フライドポテトって言うんだ。カリカリホクホクでおいしいよ。」
「うまそうな匂いじゃねえか。今すぐ注文してぇが持ち帰る手段がないんだ。」
「有料でいいなら木皿出すけど?銅貨3枚ね。ちなみにフライドポテトは3種類あって量は大盛・中盛・普通で値段が変わるからね。」
「それなら3種類とも普通サイズで頼むわ。」
「OK~。いま揚げるから少し待ってね。」
揚げたものを皿にのせおじさんに渡す。
「ありがとよ。どれどれ・・・・・うめぇ~。こんなけだとすぐになくなっちまうな。大盛3種類追加で頼むわ。もちろん木皿も頼む。」
それを皮切りにどんどん売れた。休む暇もなく揚げ続け悲鳴が出そうだった。うれしい悲鳴と奴だけどね。
日が暮れる前には準備した分が無くなったので終了を告げ店をたたむ。買えない人も何人かいたが申し訳ないと謝ってその場を後にした。
宿へと戻り今日の成果を確認する。
大盛が大銅貨1枚・中盛が銅貨8枚・普通が銅貨5枚の金額に木皿が銅貨3枚
大盛が50皿
中盛が60皿
普通が100皿
木皿が210枚
なんと皿を持ってくる人はいなかったのだ。魔力は消費することになったがいい売り上げになったと思う。今回が初めての挑戦だったので次回からは皿を持ってきてくれる人がいるだろう。
それで合計は銀貨2枚と大銅貨11枚となった。
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