第7話冒険者の街


砂漠のイベントから1夜明けローラン達は

早速オランに向かう準備をしていた。

4日分の水、食料、夜営用の焚き火の原料や寝袋などだ街道が整備されてるとはいえ全く野党やモンスターが出無くなるわけではないので見張りは交代制で行う事になるだろう。

武器の手入れもしておく、準備が出来次第早速オランに向かうつもりでいた。

酒場で軽く食事を取って昼過ぎ頃ローラン達はオランに向けて旅だった。

エレミアの冒険者の酒場のオヤジが言っていた通り街道はかなり整備されており、警備もいき届いているようで道中殆ど野党やモンスターに出くわさなかった。

問題があったとすれば途中買って置いたエールが切れてウォッカが怒っていたぐらいだった。

ローラン達ははれて4日後無事にオランに到着した。

ここがアレクトラス大陸最大の都市オラン

数々の冒険者がここに集まりそしてその中で有名になっているもの達もいる

ローランは自分の真の冒険はここから始まるんだと思いがあり期待が大きく膨らんでるのを感じた。

オランには沢山の冒険者がいるので酒場も沢山あるがその中でも有名なのが2つある

1つは古代大国の扉や亭、もう1つが麗しの我が家亭だ

1つ目は主にヒューマンが集う酒場

もう1つがデミヒューマン(亜人)が集う酒場だ

あとオランには大陸最大の魔術師ギルドがあり

魔術の研究も最先端を行っている

とはいっても古代カストゥール王国期に比べればまだまだ足元にも及ばないのだが

そこの長は今現在の最高魔術師であるマナ・ライだファンの魔術師ギルドの長カーウェスよりも凄い存在として行ける伝説になりつつある

ローランは早速この街最大の冒険者の酒場でアある古代大国の扉屋亭に向かう

ここを拠点にして暫くは冒険をすることにしようと考えていた。

店に入ると沢山の人で賑わっていた。

殆どが冒険者達で今日の冒険を労っているのかもしれない。

早速ローランは店の店主に話しかける

「ファンからきた冒険者でローランだ

まだ駆け出しだがこれからここで頑張らせて貰う」

「そうか、まぁ頑張んな

早死しないようにだけ気をつけろよ」

と彼は駆け出しの冒険者が帰って来ないのを沢山見てるのだろうと思った。

早速なにか依頼がないか尋ねた。

「以来は沢山あるんだが

まずお前達の力量を見極めないとな」

と言われてので今のパーティ構成と技能について説明した。

それとここに辿り着くまでにあった出来事等も付け加えた。

最初に受けた依頼で依頼人を死なせてしまった事に着いても話しておいた。

「そうか、色々大変だったな

まぁまずまずの実践か

わかった少し見てみるからまた明日こい」

と言われたので今日は宿を取って旅の疲れを癒す事にした。

次の日ローラン達が酒場にいくと

オヤジの方から話しかけてきた。

「よぉ〜兄ちゃん達、お前たち向きの仕事があるぞ」

ローランはよしきたと思いオヤジに駆け寄り

依頼内容を確認しにいった。

「まぁあれだ、駆け出し冒険者達が通る道ってやつでこの街の地下に広がる下水の掃除ってやつだ」

それを聞いた瞬間ローランはげっそりした

噂にはそういう仕事もあり経験の浅い冒険者達がやって日銭を稼ぐとも聞いた事があったが

まさか自分に回ってくると酷くショックをうける。

「まぁ、人がやりたがらない仕事だが

今回は依頼主がいい、あの魔術師ギルド

賢者の学園だからな」

ローランは以外に思った

こう言う仕事は国、またはこの街の商業ギルド等が依頼するものだと思っていたからだ

この街はやはりなにか特別なのかなとも思った。

「どうする?やるのか?

それとドブ掃除を舐めたらダメだぜ

地下にはそれなりに魔物も多い

下手したら命に関わるからな」

正直ローランは乗り気ではなかったが

報酬は悪くはなかった魔術師ギルドが依頼主ってだけあって金払いも良さそうだった

それにオヤジからの紹介を無下に断ることも出来なかった。

ここはこれからの事を考え依頼を受けることにした。

オヤジはそれなら魔術師ギルドにいって

受付でローダって人を訪ねろ

ほの人が依頼主だ

と教えられた。

ローランたちは準備をして魔術師ギルドに向かうとはいってもドブ掃除のなにを準備しないといけないのか分からなかったが

魔術師ギルド、賢者の学院

大陸には幾つもの賢者の学院がありそこで魔術師になるための勉強をしている

魔術になるには素質だけでなくそれなりにお金もかかる

魔術師は1人前になると導師と呼ばれるが

それになれるのはほんの1部のものだけなのだ

門を潜り建物入口を抜けると受付みたいなものがありそこで話を聞く

「ローダさんからの依頼を受けて来たんだが」

「ローダ?、あぁ地下の掃除か

少しそこで待て」

と言われた

しばらくすると1人のいかにも魔術師風の男がきた。

「ローダじゃ、さぁ行くか

今日中にはかたをつけたい」

どうやらローダ自身もドブ掃除に参加するようだった。

なんだか珍しく思った。

地下への入口は町外れの橋の下から入れるようになっていた。

勿論誰でもはいれるわけではなくて鉄格子がされていて鍵がかけられてる

鍵といっても普通の鍵ではなく魔法による鍵だ

だからその魔法自体を解除するか合言葉を言わないと扉は開かない様になっている。

ローダは扉の前に立ちなにか唱えた

すると鉄格子が「ガチャ」と言い開いた。

ここから中に入るらしい

橋の下には普通の川が流れておりここはそんなに生活用水とかが流れ込んでる様には見えなかった。

川沿いを進んでいくと下に続く階段が見えた。

ここからが本当のドブ掃除だなと思った。

下に降りると暗いしかもやはり下水特有の何が腐った臭いが充満している。

すぐさまランタンを使いあかりを確保する

天井は低く身長が高いローランは頭がつきそうになる。

さぁこっちだとローダはローラン達を先導する

下水沿いを上流に歩いてるようだ

案内からするとかなりこの地下に慣れているようだった、気になり尋ねる

「ここえはよく来るのか?」

「定期的にきて掃除をしなくてはならないからな」とローダは答えた。

「この辺の下水は魔術師ギルドとつながってるから、管轄的に我々の範囲というわけになるからな」

ローランはそういう管轄とかあるのか?とも思ったが特に聞き返しはしなかった。

道の橋にはネズミが走っていたりする

下水ではよくある光景なのだろう。

少し広い場所に出た時にローダは言った

「さぁ仕事だ仕事」と言うと前方から何やら大きな影が、先程道の端に走ってたのと同じ種類ではあるが大きさが比にならなかった。

「ジャイアントラットだ」とローダはいう

確かにジャイアントだが

その大きさはジャイアントを超えている

ゆうに2m程はあるしかもそれが3体もいる

ローランもジャイアントラットの知識はあるが

確かそれは50cmぐらいで大きくても1m程のものだったはずオランだからスケールが違うのか判断出来なかった。

「あれなら人間を捕食していても納得出来そうだな」とウォッカはいう、たしかにあんなのが街中に現れたらパニックになる。

子供ぐらいならペロッと行きそうだとも思った。

キーキー泣きながらこちらを警戒しているが

自分たちを餌だと思ったのか、敵だと思ったのか分からないが目に敵意を感じる

ジリジリ近寄って来る。

ローランはショートソードを抜いた

流石にこの狭い場所ではグレートソードは振るえない

ジャイアントラットは大きい分動きも鈍かった相手が範囲に入ってくるや否や切りかかる

皮膚は柔らかく簡単に刃物がとおる大かな悲鳴が響く、しかしそんなことお構い無しに追撃を行う、たまらず下がり入れ替わりに出てくる

その時出っ張ってるキバで噛み付こうとするがそれを交わし空いている口に剣を突き刺す

ジャイアントラットはあまりの痛さに飛び跳ねるそれを更にウォッカ、アップルジャックが追撃している

ローダも何やら詠唱を行い先程ローランがダメージを与えたやつに目掛けて魔法を放った

程なくしてジャイアントラット3体を全滅させることが出来た。

「中々悪くない動きだった、引き続き頼むぞ」

と言ってたきた、ローランは気になり聞いた

「ドブ掃除って何をするんだ?」

「ん?この辺に出るミュータントモンスターの退治することだよ」

「もしかして本当に下水の掃除をすると思ってたのか?そんなのは国の清掃係にでもやらせて置けばいい」

「ここら辺の地下は魔術師ギルドの廃棄物も流れ込んでいるから色んな薬品を取り合うかってたり失敗したものを廃棄したりしていてそれを食べた奴らが異常に発達する事が度々報告されていた

それを定期的に討伐して大事に至らないようにしているのだ」

ローランは初めてこの依頼の意味をりかいした。

この先もまだまだあんな奴らが出てくるって事だ。

進むと水が薄く張っている場所に出たおそらく雨が降った時などに上からの水がここち落ちて一時的に貯めて排水していく場所なんだろうと

今は雨が降ってないから水は薄くしか溜まっていない、少し進むとアップルジャックが「危ない」といい投擲用のナイフを前方に投げる

ナイフの先には何やらゴムみたいな長いのが伸びておりナイフがグサッと刺さるとヒュルルと戻っていった。

その先を見ると大きな目、大きな口をした生き物が数匹いる

それがフロッグだと言うことに気づくのにそう時間はかからなかった。

ジャイアントフロッグ大きさはどれも1m程

さっきのよりは小さいけどそれでも一般的なものに比べると大きいその分舌も長く攻撃範囲が広くなるさっき引っ込んで行ったのは舌でそれで攻撃しようとしてたようだ

ゲロゲロゲロゲロうるさくなって来ていた

一斉に舌が伸びて来たので一旦全員その場から離れ柱などに身を隠す。

柱から柱に移動し少しづつ距離を詰めていく

ぴょんと移動してきて目の前に現れたら敵を攻撃していく敵の数が少し減ったところで一気に畳み掛ける為にローラン、ウォッカは柱から出ていく舌の攻撃に十分注意さながら進んでいたが思わぬ攻撃を食らう

唾液みたいな粘液を吐いてきた

ローランはそれをかわそうとしたがその時足に舌が絡みついて来て身動きが取れなかった。

しまったと思った時はすでに遅かった。

フロッグの唾液を浴びてしまった。

それにどういう効果があるのかは分からない

次の舌の攻撃が来るそれを転がりながら回避して柱に隠れた。

その間にウォッカはフロッグに攻撃を浴びせアップルジャックもまた前線に出てきていた。

どうやらこの唾液は粘着性があり食らったものの動きを封じ込める効力があるらしい

しばらくまともに動く事が出来なかった。

フロッグも数が少なくなってきた事で不利と感じたのか、ぴょんぴょん跳ね下水の中に逃げようとしていた。

それをさせまいと追う一行だったが

下水の水が逆流していて何科が這い上がって来るのが見えたフロッグが下水に飛び込もうとした時その何かも飛び出てきた口を大きく開けておりフロッグを丸呑みして行くのが見えた

「あれはアリゲーター」誰かが叫んだ

かなり大きかった一緒だったが5mはゆうにありそうだった。

このままあれをほっといて進みたかったが

ローダはそれを許さなかった

「あれは討伐しとかないと行けません負いますよ」といい下水の方に行った

仕方なくローランたちも追うあれを討伐するとなるとショートソードでは厳しい

そうなるとそれなりに広い場所が必要になる

そう上手い場所がおるのか分からないけど

それをローダに伝えた

ローダは少し考えた後、下水の最初の流れてくる場所ならそこそこ広いと言った

そこに誘導しようと

作戦としてはこうだまずアリゲーターを見つけて誰かが餌の囮役になりその場所迄誘導するって言うものだ

もちろんこの役に適任なのは1人しかいない

当の本人もその事が途中でわかったのがげんなりしている。

まずはアリゲーターを探す事が先決だ

さっきの場所からそんなに離れてはいないはず

上流に進んでいるようだったので寧ろ好都合だった

見つけてそこまで誘導出来ればまともに戦える

大きいから水面を見ても容易に分かるだろう。

しばらく上がっていくと水面が盛り上がっているのが見えた。

おそらくあそこにいる

アップルジャックがやつの視界に入り跳ね回るそれに反応したらアップルジャックは逃げてそれを誘導する

そう上手く行くのかよと愚痴をこぼしながらもアップルジャックはアリゲーターに近づいて行った。

そして視界にに入り近くを跳ね回った

水面が揺れるのが見えた動く、と

水面から口を開けてアップルジャックに襲いかかった、アップルジャックはそれをかわし

逃げようとしたが着地と同時に足を滑らした。

尻もちをつき立ち上がろうとした時にアリゲーターはまた口を大きく開けて襲いかかって来ているやばいとアップルジャックが目を瞑った時

衝撃波がアリゲーターを襲った。

ローランがフォースの奇跡を使い

ローダはエネルギーボルトの魔法を使用していた。

2つの魔法攻撃を食らったアリゲーターは一緒怯んだが目の前の食事の邪魔をされた事腹を立てている。

再度口を開けてアップルジャックに襲いかかろうとしている、ローランは

「逃げろ」と叫ぶ

アップルジャックはすぐ様立ち上がりその場から離れる。

そのすぐ後にアリゲーターの口が先程までアップルジャックがいた場所に噛み付いた。

アリゲーターは完全にアップルジャックを標的に絞り追いかける

アップルジャックも足元を気にしながら必死に逃げる

水の中でのアリゲーターの動きはかなり機敏で油断をするとアップルジャックでも追いつかれそうになる。

必死で逃げて誘導し目的の場所まで行き

追いつかれそうになるのをギリギリ滑り込んでかわした。

下水の源流は広く天井高もそこそこありグレートソードを振るうには問題なかった。

だか水嵩が膝上ぐらいまであり動きに制限がかかる。

でもそれはある程度は仕方ない。

相手も大きくて半分水から出てるから

先程みたいな動きはできないはず

条件としては五分五分だと思えた。

前線にはローラン、ウォッカ

後方支援でローダ

アップルジャックはしばらく息を整えている

まずローダがプロテクションの魔法をざんせんの2人にかける

これで防御力を強化して。

そして次にシールドの魔法で回避力のきょうかをし動きが不利になる状況をかき消してくれた。

ローランは正面からウォッカはやや左にやり横から責めようとする。

横から責められるのを嫌ってかアリゲーターは尻尾を大きく振り反動をつけてウォッカを攻撃する

ウォッカもその攻撃が来ることを察知出来たが、思いの他尻尾の攻撃が早く回避できないと悟り

バトルアクスを盾にして直撃を避けようとした「バシッ!!」と音がしバトルアクスで受けるのは

成功したが思った以上に尻尾の攻撃が重く後ろに飛ばされてしまう。

アリゲーターは体長に見合っただけの攻撃力を備えており直撃を食らうとまずいと思わせた。

アリゲーターとローランは正面に向かい合いお互いの出方を伺う感じで睨み合いが続く

先に動いたのはローランだった、牽制攻撃で横に薙ぎ払った。

アリゲーターは回避できなかった、いや寧ろよけなかったというべきだろうか。

攻撃は前足の少し上部分に当たったがガキっと弾かれる音がした。

鱗も思った以上に堅く中途半端な攻撃は通さなかった。

その隙をを見てアリゲーターは大きく口を開き突進するようにローランに嚙みつこうとした。

ローランは弾かれた剣の反動をそのまま使い後ろに飛びのけた、それで間一髪攻撃を回避する事ができた。

ローラン達は攻めあぐねていた、アリゲーターにも鱗で覆われて居ない個所もある

腹とかがそうだが流石に今回はそこに滑る込む余地はなかった。

常にお腹は地についた状態であり隙は無かった。

しかしローランはふと思いついた、効くかどうかはわからないが一瞬の隙ぐらいは作れるかもと

目を狙うのだと、強い光で目を眩ませる事が出来れは隙を作れると

しかしローラン達のパーティにその奇跡を使用できるものはいなかった。

『ホーリーライト』の軌跡を使用出来るのは6大神のファリスの進行を持つものだけ

だがローランは試して見たいことがあった、それは前の冒険で自分たちが使用しなかった為

余っていたものだ、ローランは叫んだ

「アップルジャック閃光弾をアリゲーターに向かってうて」と

アップルジャックは最初何を言っているのか分からなかったがすぐに理解し準備する

丁度ウォッカも態勢いを立て直しており、ローランの狙いを理解し準備した。

これは賭けだった、閃光弾の威力はこの前見たから分かっている。

おそらくアリゲーターの目が一瞬眩むはずだしかしそれはローラン達も同じだった。

この暗い空間であの閃光弾が弾ければ辺り一帯が光の中になるだろうそうなれば

相手の姿を見失うだろう、だがそれはローラン達にも言えることだった。

だが今はそれに賭けるしかなかった、中途半端な攻撃は弾かれてしまう

渾身の一撃を決めれば鱗を破壊し攻撃が通ることは可能かもしれないがもし避けられたり

その一撃を耐えられたりした場合隙が出来敵の攻撃をかわせず食らってしまう可能性が高い

アップルジャックは準備が出来たみたいで皆に言った

「いくぞ!?」

「ぶちかませ」とローランは言う

それと同時にアップルジャックは閃光弾を放った。

閃光弾はアリゲーターにあたるか当たらないかぐらいの場所で弾けて強い光を周囲に放った。

ローランとウォッカも動いていた二人は武器を両手でしっかりと持ち渾身の一撃を打ち込んだ。

ローランはおそらくこの辺に頭があると見込みその場所に一撃を放つ、グシャっと当たる感触があった。

続けざまにもう2,3撃放つしかしこちらは最初の一撃程の手ごたえはなかった。

3撃目に関しては移動されたのか当たりもしなかった。

そこでローランは一旦下がり、周囲に警戒をしながら目が慣れてくるのをまった。

ウォッカもそうしているらしくすぐ隣から声がしていた。

「それなりの手応えはあったがな」

最初の一撃は致命傷とまではいかないにしてもそれなりにダメージを与えられたはずだ

もしこれで殆どダメージを食らっていなかったらもう勝ち目はない。

暫くすると目が慣れてきた一行は周囲をも渡す。

するとアリゲーターも少し下がった所にいた。

強い光による驚きと、攻撃を受けた痛みでたまらず後ろに下がったのだろう

それでも逃げなかったのはこの生物の獰猛さ所以なのだろう。

みるとアリゲーターは片目が潰れていた、多分光によって驚いてのけ反った所にローランの

最初の一撃が目にあたったのだろう。

それに右前足が負傷している、これはウォッカがやったのであろうと思った。

これで一気に形成は逆転された、アリゲーターはもう先ほどの動きはできないし

攻撃を当てる為の敵の位置も正確に把握出来ないでいる。

この状態の敵を倒すのは正直楽だった、体長が大きいだけあって生命力があり絶命するのに時間は

掛かったがなんなく倒すことが出来た。

一行は安堵していた、おそらく今日の中で一番の強敵を倒せてほっとしている部分あった。

後は出口に向かって外に出るだけとなった。

ローダがここからなら別の出口の方が早いというので、入ってきた所とは別の出口に向かった。

少し歩くと外であろう光が見えた、一行は気分が高揚した。

暗く、狭く、臭い中からようやく解放されると、一行は出口に向かって歩を強めた

その時だった、ウォッカの肩になにやら水滴のような物が落ちた。

ウォッカは何気なくその水滴を触った。

「なんだ?このネバネバした物は」

それを聞きローダはすぐさま上を見たそして

「まずい、みんなその場を離れて」

と叫んだ、皆咄嗟に後ろに飛びのいたが、ウォッカは一瞬遅れてしまった。

次の瞬間、ウォッカの全身に透明なゼル状の物体が全身を覆いつくした。

ウォッカは突然の事で驚きを隠せず「うぉぉぉぉぉぉ」と叫んでいる。

それを見たローダは「あれは、スライムです」と言った。

ローランも知識の中にスライムの事はあった。

たしか自然界には存在せず、魔法の実験の失敗等より発生する。

分類的には魔法生物となっていた。

中ではウォッカがスライムの中で藻掻いている。

暴れてはいるが外に出れないようだった。

たしか弱点もあったはず、と思い出していると横からローダが言う

「スライムは火に弱い」と

ローランは咄嗟に手に持っているランタンをスライムに投げたランタンはスライムに当たり

床に落ちて割れはその際に中の油が漏れランタンの火に引火し床が燃え始めた。

それを嫌ったのかスライムは後ろに下がった、その時ウォッカはその場に残って解放された。

解放されたウォッカを見ると来ていたスケイルメイルが溶かされ始めていた。

スライムは強力な酸を使い布や鉄等あらゆるものを溶かす、勿論人間の皮や骨などもだ

こいつの厄介な所は物理攻撃があまり効かない事だ特に通常の武器では

ダメージすら与えられない、魔法を付与した攻撃では無いとダメージを与えられないのだ

倒すには魔法か魔法が付与された武器で攻撃するしかない。

この一行にの武器で魔法を付与された武器を持っている者はいない

しかし例外的に魔法が付与されていなくても攻撃が通る武器もある

銀製品で出来た武器だ、銀は魔を払う性質があり魔法生物にもダメージを与えられる。

そう、ローランの持つ銀製品のグレートソードなればダメージを与えることが出来た。

しかしこの通路ではその大きな武器を振り回すスペースは無かった。

また誘導して広い場所まで行くという方法もあるがこのパーティには魔法使いがいたのであった。

ローランはローダを見た、ローダも承知しているらしくローダは詠唱を始めた。

ローランはショートソードをウォッカはハンドアクスをアップルジャックはダガーを構えた

その時詠唱が終わりローダは魔法を発動させる

「ファイアーウェポン」唱えると同時に彼らの武器が炎で包まれた。

彼らの通常の武器に魔法を付与したのだ、しかもスライムの弱点である炎を

武器に魔法を付与された彼らは一斉に切りかかる。

スライム自体動きは早くないのでされるがまま攻撃を浴びせた。

痛がっているかどうかの判断は魔法生物であるスライムを見てもわからないが

確実にダメージを与えているのは分かった、スライムはみるみる内に小さくなっていき

やがて消滅したのであった。

ここで魔術師いがいなければかなり手こずらされていただろうが今回は魔術師の動向をあり

倒すことができた。

スライムがいた場所から一つの指輪が落ちていた。

ローダが拾い上げ、「おそらくこの実験の失敗によってこのスライムを作ってしまった奴のだろうと」

言いポケットしまった。

事なくして一行は出口に出たのだった、たった半日ぐらいのでき事ではあったが

暫く地下に潜っていた感覚になっていた。

外の空気は清々しく感じた。

早く宿に戻って風呂に入りたい気分ではあったが、報告等の兼ね合いもあり一旦

魔術師ギルドに向かうことになった。

魔術師ギルドに着き少しまっておれと言われ少し待つことになり暫くまたされた。

暫く待っているとローダが現れ

「今回は良く頑張ってくれた、ここ最近ではかなりの危険を伴うものだったよ

大体は大きなネズミやカエルの退治いてもナメクジぐらいだったのだがな」

といった。

ローラン達はずいぶん外れを引かされたものだと感じた。

「だから今回は少し報酬に色を付けておいたよ」

と言われ1,500ガメルの報酬をくれた。

「おぉそれとこれも持っていけ」

と言って先ほど拾った指輪を差し出してきた。

「先ほど鑑定した結果、これにはプロテクションの魔法が付与されている事がわかった

お主らの冒険に役立つだろうからな」と差し出してくれた。

「魔法が付与されていたからスライムの中でも溶ける事がなかったのだろう」

魔法を付与されたアイテムや武具は基本壊れる事はない。

古代カストゥール王国期には物に魔法を付与できる魔術師が沢山いてこれらのアイテムを

作成していたが、今はその技術が失われ今はそれが出来る魔術師はいない

だからマジックアイテムは貴重で高値で取引されたりするのだ。

ローラン達はそのアイテムをありがたく頂戴した。

この指輪はスライムに飲み込まれたウォッカがもらい受ける事になった。

ローダは

「またなにかあったら依頼する」といい今回の依頼の完結を告げた。

ローラン達は宿に戻り、酷い匂いがとれるか心配しながら風呂に入りそしてまた

酒場で集まった。

オランでの初めての依頼の成功を祝って

夢にまで見た冒険者の町オランでの依頼の成功とこれからの希望を託して乾杯したのであった。

 

依頼:地下排水口のモンスター退治

報酬:1,500ガメル+プロテクションリング

経験点:1500点+α

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