第5話復讐(リベンジ)
初依頼の失敗から1夜空け
ローラン達は冒険者の酒場にいた。
勿論次の依頼を探すためだ
だがローランの中では次にうける依頼はもう決まっている。
ローランは酒場の主人に話しかける
「オヤジ最近この辺りの村にゴブリンが出るんだろ?
その討伐依頼があるって聞いたんだが」
オヤジはローランに返す
「おぉ、あるぞ
最近被害が多いから国も重い腰を上げて依頼を出している。」
街道で聞いた話はどうやら本当のようだった
早速ローランはその依頼を受けたい旨を伝える。
「いいぜ、結構な規模の依頼になっていてな
冒険者を20人程募っての討伐依頼だ
なんでもこの国のスカウトが被害にあった村周辺を捜索してゴブリンの巣らしきものを発見したらしい」
概要はこの様になっていた。
村の外れの森に小規模の洞窟が見つかった
その出入口や周辺からはゴブリンの足跡が発見されており数もそこそこいると思われた。
そこで国はこの巣を潰してしまおうと考え大規模な討伐隊を出そうということになり冒険者を募っているということだ。
「まだ枠は空いてるからお前達の分も登録しとくよ」
といい2人に依頼の承諾をくれた。
アップルジャックは嫌そうな顔を全面に出しているが彼が断れる身分でないことは彼自身もわかっているので黙ってはいる。
「討伐予定は3日後だ
それまできちんと準備しておけよ」
とオヤジから言われたが言われるまでもなくそのつもりだ。
早速ローラン達は街に出て必要品の買い出しに行く。
まず洞窟に入るのでおそらくこの大きなグレードソードは振れないとなると洞窟探索用の武器が必要なる
ローランはまず武器屋にいった。
狭い洞窟でも使える武器はかぎられている
ダガーやショートスピア、ショートソード等だ
ローランはショートソードをでに持ちしっくりするものを探す。
ウォッカもバトルアックスでは部が悪いので
ハンドアックスを手に取っていた。
アップルジャックは元々使っているのがダガーなので特に問題は無い。
結局ローランはショートソード、ウォッカはハンドアックスを購入した。
次は道具やに行った。
前回は毒で依頼人を助けられなかった。
だからせめてポイズン・ポーションを持って行こうと考えていた。
前回稼いだ報酬の殆どを使い果たし武器と道具を購入した。
それから宿屋に戻りショートソードの手入れをして少し振ってみた手に馴染ませておく必要もある。
2日目は各自別行動をしていた。
ローランはまず朝起きて宿屋の裏でショートソードを手に馴染ませるため振り込んでいた。
そこにウォッカが通りかかった。
「精が出るのぉ」
「あぁ次は失敗できないからな」
「そうじゃのぉ
してこれからどこか行くのか?」
「今日は少し行きたい所がある
もう少ししたら行ってくるよ」
とローランはもう少し剣を振り込むことにした。
昼頃ローランは宿屋で軽い食事を済ませて
出ていった、行先は町外れにあるチャザ神殿だ。
チャザ神殿にいきローランはこの前埋葬して貰ったトーラスの墓を訪れた。
無縁墓地に埋葬されたその墓はただ墓石に名前が書いてあるだけの質素なものだった。
ローランはトーラスがどんなものが好きなのか分からなかったから安酒を買ってきていた
そしてそれの蓋を開け墓石の上から垂らした。
「トーラスさん済まないな、俺達が弱かったばっかりにあんたを死なせてしまった。
あんたが酒好きかは知らないけど今はこれで勘弁してくれ、そのうち最大な墓を立ててやるよ」
とあまり意味の無い約束を勝手にしていた。
ローランはチャザ神殿を後にし次に向かった場所は国立の図書館だった。
ゴブリンの生体を調べるためだった。
自分たちの知識のなさが失敗に繋がる事も多い
少しでも知識を身につけ優位に運べることはそうしたいと考えていた。
出来れば習性や弱点も分かればそれを知っておきたいとも思った。
一概にゴブリンと言っても種類は結構いるのだ
ゴブリン、ボブゴブリン、ゴブリンシャーマン、ゴブリンプリースト、ゴブリンチャンピオン、ゴブリンロード等がいる
上位種ともなれば呪文を使ったり統率力があり群れを率いたりする。
ゴブリンによって小さな村が壊滅されられる事もあれば中堅冒険者でも全滅させられる事もあるのだ。
その場合の殆どは知識のなさや油断からくる。
その日は沢山の文献を漁りゴブリンについて調べられるだけ調べた。
3日、今日はゴブリン討伐に向かう日だった。
集合は朝9時から街中央の広場になっていた。
ローランは日が上がる頃に起き少しでも剣をを体に馴染ませる為振り込み、そして手入れをしてから広場にウォッカ、アップルジャックと共に向かった。
広場には総勢18名の人が集まっていた。
殆どが冒険者だが1部王国の兵士も混じっていた。
要は彼らは国から派遣された兵士で監督役みたいなものだ。
とは言っても彼らは貴族等ではなく元は冒険者や傭兵といった国に雇われた一般人兵士といったところだ。
言い方を悪くすれば使い捨ての駒みたいな感じなのだろう。
まぁそれでも冒険者としては中堅者の部類に入る実力を持っていると思われた。
今回の作戦はこの様になっていた。
総勢18名を3班各6名に割りその洞窟を攻略する。
洞窟も丁度入口が3箇所発見されており各班そのそれぞれの入口から攻め入って殲滅するという事になっていた。
早速それぞれの班わけが行われた。
基本元パーティはそのまま振り分けられるようだ、その方が連携とかもとれ易いだろうという狙いがあってのことだろう。
ローランたちは3班目に分けられた
ウォッカ、アップルジャックの他に戦士1人、魔術師1人、シーフ1人となっていた。
その戦士の男が国からの派遣の兵士でこの班のリーダーとなっている。
戦士はウォール魔術師はバルナ、シーフはシンといい軽く自己紹介を済ませた。
ローラン達の班は西の洞窟から入る事になっていた。
ここから移動して洞窟に入るのは昼からになりそうだった。
ゴブリン達は夜行性だから攻めるなら朝か昼頃の方がいい、これは昨日見た文献にも書かれいた。
それに入口が3箇所あるって事は規模的には中々の数がいると思って置いた方が良かった。
それにその数を統率しているならなにかしらの上位種がいるとも思った方が良かった。
それはローランが言わずともリーダーはウォールは承知していた。
彼も元冒険者だったらしくそれなりの経験をしてるのだろう。
ゴブリンとも幾度と戦闘しているに違いない。
昼頃には目的の洞窟に到着した。
物見にシーフのシンをやって見張りなどが居ないか確認しに行っている
その帰りを待ち次第作戦を立て行動をする。
しばらくするとシンは戻ってかた。
「洞窟入口には見張りはいなかった
今は奴らによっては夜だおそらく寝てるのだろう」
との事だった。
ウォールは全員で入口へ行って突撃する指示を出した。
一応みんな警戒しながら洞窟入口なや向かったがほんとに見張りもなかった足元にはゴブリン共の足跡が沢山ある事からここが巣であるのは間違いない、ローラン達の班は早速入口に入った。
中は狭く暗い、人1人が通るのがやっとだ
戦闘にはシーフのシンがたちランタンの明かりをもち進むシーフを先頭にするのは罠等があった場合に備えてだ。
シーフは罠等の知識を沢山もちその対処方も心得てるからだ。
次に戦士のウォールがいきゴブリン共が現れた際にすぐに接敵して仕留められるようにしている殿はローランが行く事にした。
真ん中に魔術師のバルナを起き戦闘になった場合のサポートを行う役割になっている。
洞窟の中は狭い、暗いだけでなく酷い臭いもしていた。
これはゴブリンの体臭と糞尿の臭いだろう。
これだでかなりの不快感があり感覚が狂わされる。
しばらく進んでもゴブリン共の姿は発見出来なかった。
さらに進むと二手に分かれた道が現れた。
1つの道にはトーテムが置かれている。
これがあるってことはここには呪文使いる事が伺えた。
アップルジャックが各それぞれの道の足元を調べ奴らは左からきて右に行ってる事がわかった。
という事は左が寝床等で右が広場的な物になっている事がわかる。
それを聞きウォールは
「よし、右に行くぞ」
といった。
ローランは少し驚いた。
「おい、まずは左に行ってゴブリン共の数を減らさないのか?」
と進言した。
だがウォールは
「雑魚は後でもいいまず呪文使い等の上位種を仕留める」
と、言っている事はわかるまず上位種を撃破して統率力を下げるのも手だが
挟撃を避ける為に雑魚を潰しておくのもまた1つの手なのだ
しかしこの班のリーダーはウォールなので彼の決定が全てとなる。
ローランは従う他なかった。
一行は右の道に進んだ
この先に上位種がいる可能性が高い為警戒をしていた。
すると後ろから物音がした。
ローランは後ろを振り返ったがそこには何もいなかった。
そうしているとウォールが
「どうした?」
と聞いてきた。
「後ろから物音がしたから」
と答えると
「もう少しでおそらく広場に出る
そこには上位種がいるはずだ集中しろ」
と言ってきた。
前に向き進もうとするとやはり後ろから物音がした。
ローランは再度後ろを向き持っていた松明を後ろ投げた。
するとそこには人影が見えた。
よく見るとゴブリン共が迫っていた。
ローランはすぐに「後ろにゴブリンが来ている」
といった。
みな一斉に後ろを見る
ゴブリン共はのそのそと迫ってきていた。
お決まりのゴブリン語で「ゴブゴブ」
言っている。
すぐに臨戦態勢に入る。
ゴブリンがこちらの圏内に入るや否やローランはすぐに様ショートソードを振るった先頭のゴブリンの喉元を貫く感触があった。
それと同時に他のゴブリン共も動き出す。
「フシャー」ゴブリン共は一気に距離を詰めにかかった、だがそこにすぐウォッカも反応しハンドアックスをゴブリンの脳天目掛けて振り降ろす。
2匹目のゴブリンも崩れ落ちる。
3匹目のゴブリンが迫って来る中真ん中にいた魔術師のバルナは呪文を唱えゴブリン目掛けて放つ「エネルギーボルト」
ゴブリンに直撃すると一緒光ゴブリンはそのまま崩れ落ちる
後2匹程ゴブリンがいたが形勢が悪いと見るや後ろを振り返り逃げようとした。
しかしそれを戦士のウォールが阻止した
ローラン達の間をすり抜け持っていたショートスピアを投げ後ろ振り向いたゴブリンの頭に突きささる。
そしてすぐさま腰の剣をを抜きもう1匹に切りかかった。
一瞬のうちに2匹のゴブリンを屠って
「ふん、雑魚が」
と捨て台詞を履いて武器を納めていた。
後ろから襲ってきたゴブリン5匹を難なく成敗したのだった。
ウォールは
「先を急ぐぞ」
と一行を 更に前に進ませる。
少し進むとそこはちょっとした広場になっていた。円形になっており広い場所だ
ローラン達が足を踏み入れると
おくの穴からぞろぞろとゴブリン共が湧いてでた。
数にして10数匹はいた。
パッと見呪文使いらしき奴はいなかった。
それを見てウォールは
「ちっ、ハズレか
此奴らを叩くぞと」
臨戦態勢に入った。
ウォール、ローラン、ウォッカ、シン前衛に4人扇型立ち、その後ろに魔術師のバルナ、アップルジャックがいてサポートをする。
ローランはショートソードを抜き構える
ゴブリン共は一斉に襲いかかって来る。
だが前に立つのは精々1対から2対それを確実に仕留めにかかる。
やはりウォールは戦い慣れており前に立つゴブリンの急所を正確にショートスピアで貫く
負けじとローラン、ウォッカも目の前のゴブリンに切りかかってなんとかなぎ倒していた。
激しい戦闘が続く中、アップルジャックが異変に気づく、後ろを振り返るとゴブリン共が迫っていた。
すぐに
「後方からも加勢に来てる」
と声を上げた。
ウォールは
「ちっ、この忙しい時に」
と悪態ついてローランに
「後方の支援に回れ」
と指示を出した。
ローランはすぐさま後方に回り迫り来るゴブリン共の相手をする。
幸い通路が狭いせいもあって一気には襲って来れない。
戦闘は更に激しさをました。
いくら倒してもゴブリン共は襲ってきてウォールもかなりイラだっていた。
ウォールは苛立ちのあまり単身先の穴に向かおうとしていた。
それを見たローランは
「まて、1人では危険だ」
と叫んだがウォールは
「拉致があかん」
と言って聞かなかった。
ウォールが丁度その穴に着いた頃の事だった。
中から一体のゴブリンが出てきた。
明らかに今迄のゴブリンとはたがった。
から体格は通常のゴブリンの倍以上あった。
ローランはあれはホブゴブリンだとわかった。
ホブゴブリンは上位種では無いが戦闘を重ねたゴブリンが力をつけて成長したものだ戦闘による経験もさることながら中々のパワーを持っていた。
ウォールは立ち止まりすぐさまショートスピア出突きかかる
難なく腹に刺さるがホブゴブリンはさ程のダメージは受けて居ないようだった。
更にもう一撃と思い抜こうとした時にはホブゴブリンはショートスピアを掴んでいた。
その力はウォールよりも強く両手で抜こうとしてもビクともせずに逆にそのスピアを振り回しウォール事壁に投げ出した。
咄嗟の事にウォールは反応出来ず壁に激突させられてしまう。
よろけて立ち上がったがショートスピアは遠くに投げ出されている。
ホブゴブリンは更にウォールに迫る。
ウォールは腰のショートソードを抜いて応戦しようとしていた。
ホブゴブリンは手に持っている大きな棍棒を振りかざしていた。
ローランは
「逃げろ〜」
と叫ぶが
ウォールには聞こえていない
その棍棒の一撃をショートソードで受けようとしていた。
ホブゴブリンは思い一撃を振り降ろし
ゴリッという音が響いた。
そこには頭を割られ崩れ落ちるウォールの姿があった。
ホブゴブリンは次なる標的を探してこちらに向かってきていた。
魔術師のバルナは詠唱を始めていた。
ローランは
「やめろ」と叫んだが
それも詠唱中のバルナには届かなかった?
ホブゴブリンは次の標的を魔術師に決めたようで次は棍棒を横になぎ払おうとしていた。
それより先に魔術師の詠唱は終わりバルナは
魔法を放つ
「ライトニング」
その魔法でホブゴブリンを含む近くにいたゴブリン共にも電撃の魔法を放たれた。
通常のゴブリンはその雷撃でバタバタ倒れたが
ホブゴブリンはその雷撃を耐えたようだった。
そのまま構えていた棍棒で横になぎ倒払った。
ウォッカは間一髪かわせたがバルナは正面からまともに食らった。
バキバキと音を立ててバルナは壁に吹っ飛ばされ激突した。
そして落ちると同時に口から大量の血を吐いた。
おそらく全身の骨が砕け内蔵を破裂させたのだろう致命傷を負わされていた。
ホブゴブリンは更に次の標的を探す。
ローランは咄嗟に
「一旦引くぞと」
みなに言う、それと同時にアップルジャックに
合図を送りその隙を作るように促した。
アップルジャックはすぐさま呪歌による
聴覚の攻撃の準備をした。
アップルジャックが呪歌を放ちゴブリンが一瞬怯んだ好きにローランは後ろのゴブリン共を払い除け皆を先導した。
その場から大分と下がり後ろから追ってが来てない事を確かめた。
一旦は逃げられたようだった。
とは言っても直ぐに追ってくるだろう。
一瞬の内に仲間2人を失い形勢は逆転された。
ホブゴブリン1対の出現により
冷静に対象すればウォールには負けなかった相手だったろうが、一瞬の油断が彼を死に追いやった。
シーフのシンは
「どうする?
このまま入口迄戻り一旦体制を立て直すか?」
といった。
これは一旦出て街に戻りやり直すという意味で
失敗を意味する。
しかしローランは
「いや、このまま進みあれを倒す」
といった。
「勝てるのか?
あのパワーは並じゃないぞ」
シンはいう
確かに今のローランにはあのホブゴブリンは格上の相手だろう
しかし格上だからと逃げていては冒険にならない、ましてやローランはマイリーの神官なのだから
「これを使うと
ローランは背中にぶらせげている
グレートソードを叩いた」
確かにさっきの広場ならばそれを振るう場所はあった。
「俺があいつを始末する
だから回りの奴らはお前らに任せたい」
ローランはいった。
シンは少し考えて
「わかった
もしやばくなったらその時は引くぞ」
と、しかしさっきの魔術師が放った最後の一撃で周りにいたゴブリンはかなり倒せたしホブゴブリンも食らっているからそれなりのダメージは受けていると思われた。
まだ勝てるチャンスはあると踏んだのだろう。
すぐさま準備をして引き返す事にした。
ゴブリン共もさっきの戦闘で数が減ったからか
無理には追って来ていないようだった。難なく広場迄戻る事が出来た。
ローランは広場に入るやいなや
目標をホブゴブリン1対なや向け背中のグレートソードを抜いて構えた。
ウォッカ、アップルジャック、シンは散らばり
ローランに他のゴブリンが近づかないようにその他のゴブリン共を相手にする。
ホブゴブリンはローランを見て標的と決めたようだった。
大きな棍棒を握りローランに襲いかかる。
ローランは相手の動きをよく見て棍棒の一撃をかわした。
棍棒は地面に当たるとドンと大きな音を立てる
さすがにあれを食らうとローランもまずいと感じた。
ローランもグレートソードを振るうそれをホブゴブリンは棍棒で受けるが弾けない。
力は5分と5分だった。
2人の攻防が始まり一進一退で攻撃と防御が続いていた。
ホブゴブリンは棍棒でなぎ払った時ローランは咄嗟にグレートソードで受けた。
その力は凄まじくグレートソードで受けたローランごと弾き飛ばした。
ローランは体制を崩した。
しまったと思った時にはホブゴブリンは目の前にいて棍棒を振りあげていた。
ローランは咄嗟に防御しようと考えたが
恐らくあれを受け切る事は出来ないと思った。
ローランは咄嗟に剣を構え体事体当たりするように突きかかった。
「うぉぉぉぉぉ〜」
全身全霊で体ごとホブゴブリンに体当たりする感じでグレートソードを突き刺した。
ホブゴブリンに刺さる感触があったが最後の力を振り絞り更に突進する。
剣が壁に突き刺さるまでその進行は止まらなかった。
剣が壁に突き刺さり止まった時に初めてホブゴブリンが絶命している事がわかった。
ローランは剣を抜くと同時にホブゴブリンは地面に崩れ落ちた。
そしてローラン自身もその場にへたりこんだ。
回りにいたゴブリン共はウォッカ達によって殲滅させられていた。
そばにいたシンはローランに向かってきて
「やったじゃねぇか
でも危なかったな」
と言って手を差し出して来る。
「だから俺が仕留めるって言っただろ」
と言いその手をとって立ち上がった。
「そうだった」
とシンは言ってローランを起こした。
その先の穴もゴブリン共のねぐらどったらしいがそこにはもうゴブリン共はいなかった。
この洞窟のゴブリン共は殲滅出来たようだった。
一行は入口に戻ることにした。
ローラン達が入口に戻った頃
他の班もまた戻ってきているみたいだった
一行は集まって情報交換をする。
他の班の洞窟にもホブゴブリンや上位種であるゴブリンシャーマンがいたようで
それらを討伐出来たらしい。
恐らくそのゴブリンシャーマンがこのゴブリン共の首領だろうからそれを倒す事に成功し中にいたゴブリンどもも殲滅出来たという事だった。
他の班は負傷者はいるようだかし死傷者はいないようでローラン達の班のみ死亡者が出ていた。
1番の手柄はゴブリンシャーマンを倒した他の班に持って行かれたが無事に依頼は成功していた。
これでこの辺の村にはゴブリンの被害は出ないだろう。
しかしゴブリン共はまたどここらともなく湧いて来るのでいつまで平和が続くかは分からないが
一行は討伐成功の知らせを持って街に凱旋するであった。
ローランとしてもいい今回も死亡者を出してはいたがそれは依頼主ではなく同じ班の仲間ではあったが冒険者には危険は付き物
いつ自分がそうなるかそれは誰にも分からない
しかしローランは今回の依頼で少し手応えを感じていた。
満足の行く戦いではなかったが前回の失敗をしっかり教訓にして成功に導く事が出来たと思っていた。
街に着くと各パーティに対し報酬がわたされた。
今回は国からの依頼と言うこともあり中々の報酬だった。
成功報酬のみだが各パーティに1000ガメルもの報酬が支払われた。
必要経費を入れてもかなりの儲けになった。
報酬をもらいローラン達は冒険者の酒場に繰り出すのだった。
店に入るとオヤジが迎えてくれた。
「よう〜、無事に終わったようだな
その顔つきからしたら手応えが
あったようだな」
と言ってげきれいしてくれた。
「初の依頼成功おめでとう
1杯奢ってやるよ」
とお決まりの苦いエールを差し出してくれた。
それを手に取りローラン達は依頼成功の乾杯をした。
その味は前よりも少し苦さがなかったようにも思えた。
依頼【ゴブリン殲滅作戦】
報酬:成功報酬のみ各パーティに1000ガメル
経験点:1500+α
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