気づかないアラーム

 追い詰められている人は、何かしらのアラームを発している、といいます。

 声にならない声です。


 ただ、言葉ではない分、気づきにくいこともあり、「アラームなんて出ていなかった」と思ってしまうことも多いかもしれません。


 それでも、アラームは出ているんです。


 例えば、穏やかだった人がちょっとしたことで怒るようになった、笑わなくなった、急に泣き出した、というような、それまでと違う行動に現れると気づきやすいように思います。


 勢いよく引き出しを閉めたり、音を立てて物を置いたり、何かしら音を立てるのも一つのアラームでは。

 ガンと音がしたところで、単にぶつけただけかなと思ってしまうかもしれませんが、それが繰り返されるようなら、苛立ちの発散でもあり、自分に気づけ!と叫んでいるのかもしれません。


 そんな変化に気づいたときは、そっと声をかけてみてください。


 何かあった?

 この前、ありがとね。

 アメ食べる?


 大丈夫です、何でもないです、といった言葉が返ってくるかもしれませんが、「気づいてくれる人がいた」というだけで、救われる人もいますから。



 でも、もしそれをきっかけに助けを求められたら、その声は無視しないように。

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