過去にできない、継続する今

「誰かにとっては過去のこと。

 でも、私にとっては今もずっと続いていること」


 そんなすれ違いが起こることがあります。


 例えば誰かが過去の出来事を話したりすると、なぜそんな昔のことを蒸し返すんだ、なんて言う人がいますが、相手にとっては昔のことではないので、蒸し返しているつもりはありません。


 いつになったら昔のことになるのか、何をしたら過去のことにできるのか、それは人それぞれです。


 その人が過去のことじゃないと言うのなら、その人にとっては、「今」がずっと続いているのですから。


 ただ、

 それが悲しみの継続なら、そんな辛いことはないでしょう。

 それが憎しみの継続なら、そんな苦しいことはないでしょう。


 それを過去にするために周りにいる人ができることは、そうならざるを得なかった心に寄り添うことかもしれません。

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