第九話憎悪の村人(オディウムヴィレジャー)

第九話憎悪の村人(オディウムヴィレジャー)


私が全力で走りながらこの男をジェイソンさんのところに連れて行っている時私の隣を走っている男が話しかけてきた

「おいそこの女のお前!! この男を置いていけ!! この男は俺たちの家族を殺しやがったんだよ……だから俺がみんなの仇を取らなきゃいけないんだ!! 置いていかないなら力ずくでも置いて行ってもらう……あの時俺が街に買い物に行ったりしなけりゃこんなことには……」

もう相手にするのがめんどくさいがこのままじゃずっとついてきそうだから……相手してやるか。

そう思って走るのをやめた。

「こいつは渡さねぇ……仇が取りたいんだったら私についてこい」

「はあ? なんでだよこっちな今すぐ殺したいんだよ!!」

「あの俺の意見は……聞くわけないか、諦めよう」

「……もういい今すぐがいいって言ってんだろ!!」

ブン!!

「あっぶねえな!!」

クソ……なんだよこいつ……ああもうめんどせぇな!!

私はこの連れて行っている男を投げ捨てた

ポイッ

「ちょっちょっと俺を投げ捨てるなぁ!!」

「これで殺せる!!! ありがとよ」

「…………ひっ、ヒィィィぁくっ来るなぁあ!!」

よしこれでこいつに隙が出来……

「だから言っただろ俺の邪魔をするなって……するからこうなるんだよ」

こんな怪我したのギルドで働いていた時以来か……ていうかよ

「お前そんなこと言ってねぇよ……イッテェな腕が飛んだじゃねぇか!!」

そんな時……あのうるせえ声がまた聞こえてきた

「新しいスキル疲労変換を手に入れました。一部の疲れを蘇らせる代わりにその疲労を自己回復力を向上させるために使います。さっそく切断された腕をくっつけますか?」

くっつけますか? じゃねえよ!!……まあくっつけてくれるのはありがとな。お願いするわ

「どういたしまして。それじゃさっそく腕をくっつけますね」

そして私の腕がくっついた

「なっなんでこの女腕が!……まあいい邪魔をするなら殺すだけだ……すまんな今はこれしか方法がないんだよ悪く思うな!!」

三分後

「お前なんで切っても切っても何も感じてないだよ!! お前の痛覚イかれてんのか!?」

「痛みは感じてるぞだから腕を切られた時痛がってただろ」

「あれで痛がってたのか……なんだっけマサが言ってたあれか『俺はなこの世界に来るまえに飛段が好きだったんだよ!! あの不死身なところとか信じたものに一直線なところとか…………』みたいなところ……お前もそれなのか?」

「何言ってんの? そもそもヒダンってだれだよ……そもそも私が言いたいのは私がこの男を連れて行ったところにはこの男を痛めつけてくれる人がいるからお前も一緒に行けば痛めつけられるぞってことだよ!! 復讐したいならすぐ殺すなんて優しすぎるだろ……じっくりと痛めつけて精神が壊れても治して永遠に苦しませた方が楽しいだろ……あはははははっ……おい引くなよ……でどうすんだよ。ついてくるのかついてこないのか?」

「痛みつけられるのは本当なんだな?」

「本当だ」

「分かった……ならついて行ってやる。さっきのことは謝る……腕を切断してすまない……いやもっとちゃんと言う。腕を切断してしまい申し訳ありませんでした!!」

「いいって腕ぐらい……私が働いてたギルドは……はは、もう笑うしかない……いや笑いもでねぇわ。本当にひでぇ場所だし……腕だってくっついたし……」

「でもそれは結果論です!! 俺が仇を取らなきゃってなってあなたに怪我を……」

「だからいいって言ってんだろ」

「連れて行くなら早く連れて行けよぉぉ……本当ごめんなさい!! 村の人殺してごめんなさい。謝って許してもらえる訳ないことだって知ってますだから……もういっそのこと早く連れて行って(痛いのは早く終わって欲しい……そもそもなんで俺がこんな目に遭わないといけねぇだよ!! 転生させたあの神に言えよ)」

「「なら早く連れて行ってやらないとな」」

そうしてやっと私たちは移動を再開した。

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